2016/07/23 のログ
ご案内:「商店街」にフェムトさんが現れました。
ご案内:「商店街」に沈目 言正さんが現れました。
フェムト > 学生たちは夏休み直前の季節。
猛暑とは言えないが、涼しくもないほどの気温の中、
傍らの中性的なヒトに抱きつくようにくっつきながら、
少女が歩いていく。

「シズメぇ~。フェムトをどこに連れて行くつもりかむー?」

沈目 言正 >  子供を連れる様に右腕で寄せつつ路を歩く。
 エルピスとしての業務にも一息はついており、沈目言正としての学内テストの類は全て終えている。
 要するに、暇もあったのと、くっついている彼女の言を思い出して遊びがてらに連れ出す事と決めた。

「ん、商店街だよ。
 現代の知識にアップデートしたいむーって言っていたから、
 丁度よさそうな所を紹介しようと思ったんだけど……僕も暇だったし……」

 思惑をほぼほぼそのまま告げつつ歩き続ける。
 ほどなくすれば、大通りに出るだろうか。
 

フェムト > 「シズメは気が利いているむー。
 情報の定期的アップデートはかかせないむー」

 大通りに出る。一世紀前を思い出させるような古めかしい店もあれば、最新式の尖った店もいくつかある。
 学生たちの運営が基本であるなかで、この一角は「商店街らしい商店街」とフェムトに思わせた。

「これは駄菓子屋さんだむー?」

フェムトよりも小さな子供たちが集まっている駄菓子屋にシズメを連れながら近づいていく。

沈目 言正 >  
「うん。駄菓子屋さん。ちょっと古い感じだね。
 駄菓子屋さんは知ってる?」
 
 駄菓子屋さんの店主らしきおばあちゃんへと軽く手を挙げる。
 利用したことのある駄菓子屋さんらしい。
 大人の掌より少し大きいぐらいの小さな買い物かごを二つ取って、フェムトに渡す。
 
 

フェムト > 「駄菓子屋さんは知っているむー。
 フェムトの知識データベースには完璧に積まれているむー。
 この駄菓子屋さんは典型的な様式を十二分に満たしているむー」

買い物かごにいろいろな駄菓子を入れだす。
アメ、グミ、ポテトチップ……

「店舗の通路もそこまで広くなく、子供にも容易に買える金額の商品がずらりと並んでいるむ~」

沈目 言正 >  
 時折覚えるデータベースの単語は一度置いておく。
 解説におかしなところもない。

 説明を聞けば納得して頷き、駄菓子の一つを手に取る。
 カップに入った一口ゼリーだ。

「うん。安くて美味しいよね。
 何か買っていく?」

フェムト > 「む? シズメがお金を出してくれるむー?」

いつの間にか買い物かごいっぱいに、
駄菓子が詰め込まれている。

沈目 言正 >  
「いいけd えっ」

 言いかけた辺りで籠に重さを感じる。
 見遣ってみればこれでもかと詰め込まれた駄菓子の山。
 あまりにも詰め込まれているのが目を引くのか、物珍しさに子供たちまで集まってきた。

「う、うん。まぁ駄菓子だし……」

 これだけ勝っても4桁は超えないだろう。
 そう思ってレジに進む。

 1080円。そこそこ高い菓子が混じっていた。
 
 

フェムト > 「ありがとむー。
 シズメ大好きだむ~☆」
アイドルのような作ってある可愛い声を出して、
シズメをぎゅうっと抱きしめた。

「シズメと一緒に食べるむー。
 楽しみがいっぱい増えたむー!」

沈目 言正 > 「全く、もう……」

 どうにも現金な彼女に小さな溜息をつきつつ、視線を尻目に店を出る。
 大通りに出直せば……

「次は何処に行く? 家電さんとか、本屋さんとか、おもちゃ屋さんとかあるけれど……」
 

フェムト > 「むーむへひゃへんひゃはんむー」

口いっぱいに駄菓子を詰め込んでいるようだ。

沈目 言正 >  
「食べるの早いって、もう……」

 家電屋さん?
 そんなことを思いつつも白色のハンカチで口を拭い、聴き直す事にする。

「えっと、何て言ったの?」
 

フェムト > 「家電屋さんむー!」

全部呑み込んでからもう一度言い直す。
シズメが何も食べてないことに今更ながらに気づき。

「む、シズメも食べるむー。
 あーん……む」


 きなこもちを指で持ってシズメの口に差し出す。

沈目 言正 >  
「う、うん。」

 促されるがままにきな粉持ちを口に含み、あむあむ。
 うん、きなこに甘さが絡んでもちを包んで美味しい。

「けふ……それじゃあ、家電屋さんに行く?
 家電屋さんはえーっと……」

 何処だったか。
 端末を取り出し、調べようとする。
 

フェムト > 「む」

シズメの端末をのぞき込む。
食い入るように端末を見つめている。

沈目 言正 >  この時代では至って普通の端末――ミドルレンジ程度の携帯端末だ。
 とりわけ頑丈性やバッテリー容量に比重の置かれた端末。
 リソースをそれなりに喰うものの、空中に映像を投影する事も出来る。

 フェムトに気付けば、その機能を以って空中に映像を投影する。
 家電屋――ややディスカウント志向の店舗への経路が宙に描かれた。

「ここかな?」
 

フェムト > フェムトの目がぴかぴかと電子機器のように光り、
ぴーん、という音が響く。

「……む、むー……い、いこうむー」

なぜか、少しくらくらしたのか、
後ろから抱きつくようにしてシズメについて行く。

沈目 言正 >  
「うん? 大丈夫?」

 くらついたものに不思議そうな何かを覚える。
 歩きながらも、具合を問うだろうか。

「ご休憩所とか、どこかで休んでもいいけれど……」

フェムト > 「むー……むー。そうするむー。
 ちょっと頭がくらくらしたむー……」

シズメに完全にぎゅーっと抱きついてしまう。

沈目 言正 >  
「じゃ、じゃあちょっと休憩に……」

 何処で休もうか。
 ネットカフェ、入浴と休憩の出来るスパや温泉の類の施設、座れるような休憩所……
 ……歓楽街にあるような休憩施設はない。
 
「高いけどしっかりしたネットカフェがあるから……そこでいいかな?」
 
 

フェムト > 「ううーん……ちゃんと休めるところならどこでもいいむー……」

何もしなければそのまま床に伸びてしまいそうだ。

沈目 言正 >  
「……もう……」

 暑さにやられたのかな、なんてことも思いながらフェムトを背負う。

(すごい)
(って、そうじゃなくって……)

 あまりにも強大な山脈を背に覚えながらもネットカフェに運んでペアの座敷席を借り受けるだろう。

 ……調子が戻った後もゲーム、ジュース、漫画、ネット。
 遊ぶには事欠かない空間故に、気に入るものがあればのめりこむことも出来るだろう。
 

フェムト > 「ごめんむー。ありがとむー……」

そのまま運ばれ、ひとまず座敷席で休む。
その後、どうなったかは、次の時までにわかるだろうか……?

ご案内:「商店街」からフェムトさんが去りました。
ご案内:「商店街」から沈目 言正さんが去りました。