2016/11/23 のログ
ご案内:「商店街【常世祭期間中】」にセシルさんが現れました。
■セシル > 「むむむ…」
細身で長身の人影が、化粧品店のコロンのコーナーで深刻そうに眉の間に皺を作っている。
冬の足音が、急速に近づいてくるこの季節。
風紀委員会の同僚の女子から、難癖がついたのである。
『ラフフェザーさんこの季節でもコロンミント系なの?何か寒々しいんだけど!』
一人の声が上がったら、その声は連鎖的に同調の波を起こした。
そんなわけで、セシルは別の…もっと言えば冬用のコロンを調達しに、夕方の警邏前に商店街に立ち寄っているのである。
■セシル > 普段のセシルは、いわゆる普通の「コロン」を使っているのではなく、ミントの精油をエタノールで適当に薄めて使っている。
そもそもこういうことをやり始めたのは「前の」学校で寮のルームメイトから受けた
『ラフフェザーさん、剣術科のヤツらの汗臭い臭いが移ってる!』
という苦情に対応するためだったくらいで、あまり詳しくないのだ。
ましてや、このように様々な香りがブレンドされ、「商品」となっているものとなると、無知に等しい。
「うーむ………」
再び、小声で唸るセシル。
■セシル > 「その…すみません」
少し躊躇した後、店員に声をかけるセシル。
「その…男女関係なく使えて、爽やかめで…でも、冬に使っても寒々しく無いような香水が欲しいのですが」
店員は、セシルの容姿にしばし(どっちだろう?)と考えたようだが、セシルの要望であれば、どちらでも問題はないと判断したようだ。
『はい、それでしたら…』
と、解説モードに入る。
■セシル > 『男女兼用で爽やかで、季節を問わないとなれば石けんの香りが手堅いと思います。
これもいくつか種類がありまして…』
と、いくつか瓶を指差し、それから
『テスターがありますので、嗅いでみて気になるものがありましたらつけてみて下さいね、拭き取り用のコットンもお貸ししますので』
と、にっこり営業スマイルを向けた。
「ありがとうございます」
セシルは平然と受け止めて大らかに笑んだ。余計な感情には発展しなかった。
それを見て、店員はセシルの性別に見当がついたとか。