2018/02/13 のログ
ご案内:「商店街」にアリスさんが現れました。
アリス >  
今日も今日とてチョコレート・ショップ『スマイル・スマイル』でアルバイト。
自分が負った怪我の治療費を稼ぐため。
これもパパとママのため。

学校での授業(といってもまだ学籍があるだけなので短い)が終わったら。
商店街に直行して制服に着替える。
両親には内緒。言ったら止められるから。
学校には内緒。言ったら止められるから。

アリス >  
雪がちらついている。店頭、つまり外。寒い。
制服は可愛いけどスカート。
他のバイトも同じような環境にいるのであれば、日本人の忍耐力は過剰といえる。

「いらっしゃいませー、バレンタインデーが近づいてまいりました」
「スマイル・スマイルのチョコレートはいかがでしょうか!」
「笑顔と真心と美味しいチョコレートで、幸せをプレゼントしましょうー」

唇の色が変色しないように定期的に人肌に温めたリップを練成して塗る。

アリス >  
「とろけるように甘いチョコと言葉で愛を囁きましょーう」
「友チョコ、家族へのちょっとしたプレゼント、それから」
「同僚、クラスメート、その他義理チョコとしてもワンランク上のチョコレートでーす」

最初は気合と声を張っていたけれど、最終日が近づいた今、ちょっと慣れて力を抜いた声。
これくらいが声が枯れない。
これくらいがやや疲れない。

アリス >  
寒さがシャレにならなくなってきた。
雪がちらついている。というか、地面に薄っすら積もりだしている。
家に帰ったらママの作った温かい料理が食べたい。
でも、最近帰りが遅いから不良娘だと思われてるかな?

インスタントカイロを練成して手を温める。
すぐに手放して無害な気体に変えてしまうけれど。

アリス >  
祈るように両手を組んで手を温める。
そしてまた声を出して通行人たちに声をかけた。

働くことの大変さを、バレンタイン前のチョコレート・ショップのバイトで知る。

明日が最終日。
とりあえず、次のバイトも探さないといけないな、とか思って。

ご案内:「商店街」からアリスさんが去りました。