2018/06/17 のログ
ご案内:「商店街」に追影切人さんが現れました。
追影切人 > 「暇だ…どっかに斬り甲斐のある相手とか居ねぇもんかね…。」

と、物騒な独り言をサラリと零しつつ、商店街の一角をブラブラと歩く刀を携行した少年。
目付きは悪く、隻眼なのか片目には眼帯を付けている。雰囲気は不良かチンピラの如し、だ。

実際はそれより遥かにタチが悪い、というかむしろ凶悪な戦闘能力の持ち主なのだが…。
特にやる事が無い上に、自室でグダグダするのも飽きたので何となく出歩いてはみたが…。

「特に変わり映えしねー景色っつぅか何つぅか…何ともつまんねーなぁ」

ダウナー全開の表情で周囲を見渡し呟く。基本、斬り合い等を除けば少年はこんな感じである。
ローテンション、というよりやる気が無い。それでも見た目が見た目だ。
好んで話しかけてくる相手なんて極一部しか居ないし、本人も別にそれでいいと思っている。
自分のアウトロー気質は己自身が一番よく理解しているのだから。

ご案内:「商店街」にアリスさんが現れました。
追影切人 > 最近あった事と言えば…つまらん学園生活、風紀の汚れ仕事、学園生活、汚れ仕事、学園生活…。

「……うっわ、冷静に考えると単純な生活しかしてねぇな俺…。」

嫌そうな顔で呟く。特に風紀の汚れ仕事なんて、最近どっかのロボット並にお呼ばれするようになった。
と、いうか完全に兵器扱いなのは言うまでも無い。そうされるだけの理由が少年にはある。

…まぁ、過去に風紀委員会と散々大立ち回りを演じたりしたのがデカいのだが。
まぁ、それはそれだ。欠伸を噛み殺しつつ、何か暇潰しの種でも転がって無いかとスマホを弄っていれば…。

「……うげ、まーた汚れ仕事かよ面倒くせぇな」

とあるメールと、その差出人…風紀委員会の上層部の一人だ…の名前を見て露骨に舌打ち。
内容は…何処かの密輸組織の摘発…みたいな内容だ。最近どうも”展覧会”をやったらしい。

「…あー。そういえば名前忘れたが目撃情報だか何だか通達されてたな…。」

アリス >  
商店街をぶらついていた。にちようび。
だって日曜日なんだもの。

その時、見知った顔を見つけて小走りに駆け出していった。
だってその人は、この学園で唯一の友達だから。

「追影さーん。どこか出かける用事かしら?」
「それとも待ち合わせか何か?」

彼の右側を歩きながら話しかける。

「……お邪魔だったかしら?」

心配そうに言う。友達に鬱陶しいと思われたら死ぬ。
自動的に死ぬ。

追影切人 > 「……あん?その声は……おぅ、アリスじゃねーか。久しぶりだなオィ」

胡乱げな顔で振り返れば、そこには金髪碧眼の一人の少女。
彼女にとってもそうだと思うが…現状、少年にとって友人と明確に呼べるのはこの少女くらいだ。

「あー…暇潰しでブラついてただけだ。特に用事とかはねーよ…あと、待ち合わせ相手が居るように見えるか?」

そもそも、まず女受けが悪い見た目とか雰囲気だ。特に風紀委員会の女子とは相性最悪だと思う。
あと、心配そうな顔をしているアリスへと左手を伸ばしクシャリと頭を撫でて。

「別に邪魔じゃねーよ。ダチなんだからんな事をいちいち気にすんな。」

と、軽く笑ってみせる。まぁそれでもダウナーな雰囲気は消えないがこれは何時もの事だ。

アリス >  
「あう」

頭を撫でられるとえへへと笑って。
大きな手だなーとか思う。

「うん、久しぶり。とはいってもメールはしてたけどね」
「追影さんはSNSやってないの? Twisterとかー」

彼の隣で人差し指を振って笑う。

「確かに、暇を持て余して商店街をぶらついてるようにしか見えなかったわ」
「私と同じね!」

胸を張って言うことじゃなかったかな?
でも、こうやって偶然会えたのはお互いの近況を深く知れるチャンスかも知れない。

「追影さんは最近、何かあった? メールで話せないようなこと」

追影切人 > 「…あー、そういうのは基本やってねーなぁ。普通のメールだけだわ。
LINEもFacebookもmessengerもskyPもやってねーよ。」

そもそも、風紀委員会の上層部からそういう類の利用は制限されている。”飼い犬”の辛い所だ。
今、少年が持っているスマホだって特殊な発信機が仕込まれており風紀委員会の上層部に居場所がリアルタイムで送られている程度にアレだ。

…まぁ、そこらの事情をこの友人にペラペラ語るほどに少年も無神経でも考え知らずでもないが。
ともあれ、スマホをさりげなくポケットに戻しつつアリスを撫でていた手を引っ込めて。

「おぅ、わかってんじゃーか。なら言うまでもねーだろ…ってかオマエもかよ。
そろそろ次のダチくらい出来たりしてると思ってたんだがなぁ」

自分より社交性という点ではこの少女の方が優れているだろうに。
あと、アリスからのメールは確認はしていたが返事は面倒だから返してなかったというオチ。最低だなこの男…。

(…まぁ、メールくらいはちゃんと返しておくか…。)

と、一応久々の再会もあって考えを多少改める気にはなった…ようではある。
最近あった出来事…とはいえ、風紀の汚れ仕事とかは流石に話せない。

「あーー…ダラダラ学園生活してる程度だな。そっちはどうなんだよ?
入学はもうとっくにしてんだろ?ダチとは言わずとも知人くらいは増えてたりしねーのか?」

アリス >  
「ふーん? じゃあまたメールするね」

相手の顔色を見る。けど何もわからない。
この人は、多分自分の知らない世界をたくさん知ってるのだろう。
次のダチ、のくだりで決め台詞でも言うかのように、

「できない!!」

と自信たっぷりに言い放つ。
そう簡単にぼっちに友達ができたら苦労はしない。
アリス・アンダーソンぼっち伝説とかTwisterに書こうかな。やっぱ嫌。

一方で彼がメールを読んでいると信じて送り続けている。
友達がいない割に、友情という不可思議なものを信じているわけで。

「そう? 追影さん、意外と普通の学生さんなのね」
「入学したし、知人もたくさん増えたわ」
「でもこう……今月頭に誘拐されたり…してて……」

事件は人を遠ざける。
噂は増え、尾ひれがつき、中心人物は日常の外に追いやられる。

追影切人 > 幾ら友人とはいえ、ペラペラと節操も何もなく喋るほどに少年は無神経でも馬鹿でもない。
まぁ、基本馬鹿だが愚鈍ではないという事だ。アリスを変に巻き込むのもなぁ、と思う程度のまともさはある。
そもそも、風紀の汚れ仕事とかは流石に彼女には内容的に刺激が強すぎるだろう、幾らなんでも。

「…いや、そう自信満々に言えた事じゃねーだろうよ…オマエどんだけボッチ生活してんの…。」

と、ツッコミを入れるが少年も割と一匹狼気質なので人の事はどうこう言えないのだ。
あと、そういう自虐ネタは悲しくなってくるから止めた方がいいと思う、多分。

ちなみに、返信はせずとも内容はちゃんと目を通してる辺りが中途半端である。
まぁ、友人だと思っているのは事実だし、だからこそこっちの活動とかあまり話せないのもあるのだけど。

「……あ?誘拐?…でも、オマエ何か例の異能でちゃっかり脱出してそうだけどな」

と、いうか今ここに居る時点でもう解決済みの案件なのだろうし。
まぁ、だからこそアレだ。彼女が口にせずとも少女の立ち位置は大体読めてきた。

「…んで?その誘拐云々で周囲から腫れ物扱いみたいにされてるってオチか?」

アリス >  
「一人で外食、一人で映画、一人でTRPGコンベンションまでは攻略済みよ」
「次は一人でカラオケもいいわね」
「パパとママとは喧嘩中だし、最終的には一人で遊園地までこなすつもりよ」

ふふんとない胸を張る。
ぼっちネタを言う相手すら普段はいない。

「それが、異能持ちに囲まれてどうしようもなくて」
「異能で金目のものを出せーって迫られて、それで正義のヒーローが助けに来て」
「あとはまぁ、解決したけど変な噂がね…」

うむむーと悩みながら次の言葉を紡ぐ。

「それだけじゃなくて、前の学園でいじめっ子をいじめ返したことも含めて」
「嫌な噂が女子の間で流れてるっぽい? もう…笑うしか……ないわ…」

笑ってない。

追影切人 > 「……もう、いっそぼっちを極めてみるのもいいんじゃねーかな…それ…。」

うん、何と言うか滅多に動じない少年も流石にちょっと何とも言えない表情になっていた。
と、いうかこういう時に気の利いた切り返しが出来る程に対人関係が器用ではないのだ。
無い胸はこれからの成長に期待するとして、アリスの現状は入学前とあんまり変わってない気がしないでもない。

「……正義のヒーロー…ねぇ?まぁ、噂っつぅのは時間が経てば沈静化するのが普通だが…。」

「いや、笑ってねぇよむしろ顔が沈んでるぞオマエ。…まぁ、俺でよけりゃ愚痴程度は聞いてやるよ。現状の打開策までは分からんけど」

そもそも、男もぼっちタイプだからそういうアドバイスとかロクに出来る自信が無いのである。

「つーか、メシくらいならこの後にでも付き合ってやってもいいぜ。
まぁ、そっちがまだメシ食ってないならだけどな。」

その場合、まぁ金には一応困らないので少年の奢りとなる訳だが。

アリス >  
「やっぱり良くない! 友達が欲しい!」

一人は寂しい。一人は悲しい。一人は苦しい。一人は、嫌だ。

「その人のことは口外しない約束になっているけれど、とにかく助けられたのよ」
「うう……ありがとう追影さぁん」

縋るような動き、実際に縋ったりはしないけれど。
そんなことしたら歩きにくいし。

「それじゃ何食べる? パフェ? パンケーキ? パンナコッタ? パンプキンパイ?」
「追影さんの好みは一体、何かしら」

嬉しそうに笑う。
友達と食事なんて、初めてかも知れない。