2015/08/14 のログ
ご案内:「常世公園」に昼奈さんが現れました。
昼奈 > 「だー……っ、クソあっつい。夜ってもーちょっと冷えてもいーんじゃねーの。」
自動販売機からガコン、っと音が響き、程なく炭酸飲料の缶を手にした少女が公園のベンチにぎしり、と腰掛ける。
赤いちっちゃなツインテールがひょいん、と揺れて、大きく片手を背もたれにかけて、足を組む。
堂々としたベンチの一人占拠。夜だからいいんだ。

「……あーっちー。誰も見てないし、噴水にでも飛び込んでやろうか。」
とても安っぽい味のするサイダーをぐ、っと喉に通してから、ぁー、っと声を漏らしつつ、言葉を紡ぐ。
どうせ汗でシャツは濡れてるし、ハーフパンツだって濡れたところで気になるわけもない。
本格的に考えながら、時計を見れば………おやおや良い子は寝る時間。
良い子じゃねーから関係ない。気だるげな瞳で時計をちらと見て、サイダーをもう一口。

昼奈 > 街灯の灯りを虫が横切る黒い点が遮るも、その明るさで月の存在を忘れてしまいそうな公園の中心。
昼はわいわいと賑やかな遊具の数々も、近所の子供達という主人を失い、どことなく淋しげで。

「そろそろここらへんの地理も分かったし、帰るっかなぁー………」
呟く。特に眠くも無いけれど、この暗い中一人でうろつくのもまた面白みが無いものだ。
サイダーを飲み干したら帰ろうと考えて、ぐ、っと缶を傾けて。

「ぁごふっ!? がほ、ぇっほっ!」
気道に入った。美少女らしからぬ咳き込みをしながら、ベンチで身体を丸めて。

ご案内:「常世公園」に烏丸 九郎さんが現れました。
烏丸 九郎 > 「あっちぃ……」

暑い。それは夏だから当たり前で、夜であってもそれは変わらない。
日が照っていないだけマシということもできるが。

少年は、ギターを抱え、一人公園を歩く。
久しぶりに修行の合間にでもと思い、ギターを持って散歩に出かけたは良いが…。
暑い。

「海とか時計塔にでも行ってればよかったぜ…」

風があるだけまだましだろう。高所も、海辺も。
そう思いながらも歩いていれば誰かがむせている声が聞こえる。
こんな夜の公園で…しかもこんなクソアツイのに…。
酔狂な奴もいたもんだ。

昼奈 > 「くぬぅぅぅ………!!」
怒りに震える。わなわな。こんなに怒ったのは32分ぶりだ。サイダーの缶を握りしめて立ち上がる少女。
がばっ、と振りかぶる。一人全国高等学校野球選手権大会の開催をここに宣言し、その上で足を振り上げてからの。

「ふんがぁぁぁあああっ!!!」
激怒パワーMAXの理不尽な投擲。ギュォォオ、っと空気を切り裂く空き缶は屑籠めがけて一直線のレーザービーム。

ガコォンッ!!

激しい音がして、その屑籠に弾かれて吹っ飛んでいく空き缶。そして倒れて中身があふれだす屑籠。 何が起こるんです? 大惨事だ。

「…あれー?」
すかーん、っと軽く屑籠に入るところを想像していた少女は、(自分なりに)可愛らしく首を傾げる。

烏丸 九郎 > 「うぉ!?」

声のした方を見れば、何やら赤毛の少女が立ち上がり…
サイダーの缶を投げて…それが見事にゴミ箱に命中して…大惨事。
籠から転がり出る空き缶達を見下ろしつつ

「何やってんだ?おまえ。あーあー…見事にひっくり返しちまってよ。」

ギターを自販機に立てかけ、屑籠を引き起こすと、溢れ出し缶たちを拾い集め始める。

昼奈 > 「………ぇ、えへへ、あれー、そんなに強く投げてないのになぁ……?」
大絶叫をしながら渾身の一撃をキメたことは脳内からあっさり消去して、てへ、と舌を出して。
いやでも流石にぱたぱたと駆け寄って、一緒になって缶を拾い集める。

「……いやー、ちょっとむせたからムカついて。悪いね、兄さん。」
ぶりっ子をすぐにやめれば、ぺろ、と舌を出してケケ、っと笑う。
片方の口の端だけを持ち上げて笑う悪辣な笑みだけれど、悪意そのものは感じられない。

「………あ、楽器……。……あれだよね、こう、ぼろーんって奴!」
ギターを見てからの、このふわっとした物言い。
好奇心の塊な少女は、手でぶわーっと弾く仕草をしながら視線をギターに向けて。
自分でぶちまけたゴミを拾わない系少女。

烏丸 九郎 > 「たしかに盛大にむせてたな。だけどお前…ジュースに罪はねぇだろ。」

おおよそ女の子らしくないむせ声(?)もバッチリ聞いてしまっていたが
感想は胸に閉まっておくことにする。
この少女、短気なようだし。

拾い集めた空き缶を、屑籠に入れながら
少女の笑みには笑って返す。

「いいってことだぜ。さすがに目の前でこんなことになってたらお前…見過ごすわけにも行かねぇし。」

あらかた片付いたのを確認すれば、再びギターを手に取り
少女に向けて、ジャラーンと音を鳴らしてみる。

「ああ、ギターっていうんだがよ…。知らねぇか?」

ここにいる人間は異世界人だったりすることもあるし、ギターを知らないということもあるだろう。
最後の空き缶を片手で拾って、屑籠に入れると、そのまま少女の座っていたベンチへと向かう。

昼奈 > 「美少女の入ってはいけない秘密の場所に押し入ろうとしたらさ、それって罪じゃね?」
赤毛のちっちゃいツインテールをぴょこん、っと揺らしながらニシシ、と意味ありげに笑う。
如何わしい言葉を絶対に理解した上で言っているのだろう。ふっふん、と鼻歌交じりに缶を足でこん、っと蹴るようにしてカゴに入れる。
不真面目。

「私だったら、誰がこんなことを、みたいな顔してどっか行っちゃうけどねぇ。」
肩を竦めて言葉を返す。言外に相手のことを褒めながらも、素直に褒めたりはしない。
でも、音が鳴り響くのにはぴょん、とツインテが揺れた。

「し、知ってるし! ギターってあれでしょ、あのー、おじさんが歌いながら引く………」
ぱたた、っと前を歩きながら振り向いて、後ろ向きに歩きながらとても偏ったイメージを語る。
一緒になってベンチに向かいながら、手がギターを弾く動作をしたり、ぽん、と掌を打ち鳴らしたり。仕草がどこかせわしない。

烏丸 九郎 > 「たしかにはいったらはいったで大惨事な場所ではあるけどよ…。」

今この娘、自分で美少女って言った。
確かに顔は整っているし、赤い小さなツインテールは幼さを残し少女の小さい体躯には似合っている。

「ま、次からはするなとは言わねぇが…もうちょっと狙いを定めてから投げたほうがいいぜ。」

これが昼間だったら、けっこう白い目で見られそうだし。
少年は褒められていることには気づいてはいないようだが、どこか愉しげに言葉を紡ぐ。

「おじさんって…おまえ…俺みてーな若者だってひくことくらいあるんだぜ?
っていうか、音楽をかじったものなら誰もが通る道ってやつだ。」

さすがにそれは言い過ぎではあるが、少年はそう思ってるので問題はない。
せわしなく揺れるツインテに視線を落としながら、ベンチにドカリと座ると、ギターを掻き鳴らし、音楽を奏でる。

昼奈 > 「でっしょー? そんなとこに入ろうとしたんだからさ、本来なら私は親会社の一つ二つ訴えてもいーと思うんだけど。
まあ寛大な心って奴? で、ちょっと怒りをぶつける程度で許してあげることにしたってわけよ。」
己の薄い胸をぽんぽん、っと叩きながら渾身のドヤ顔。ふんす、と偉そうに鼻息。
相手がどう思うかある程度分かっているニヤついた表情を見せながらも、言葉はすらすらと溢れでて。

「オッケー、次は確実に一撃必殺するわ。」
指でOKサインを作りながらも、ケッケ、と笑って冗談交じり。

「若者って自分で言い出したらやべーって。若者ってのは、私みたいなピチピチぼでーが言う言葉であってさ。
あ、やっぱパス。自分で言っててこれ失敗したって分かった。
………ふぅん、音楽はあんま触ってないんだよね。」
超適当なことを言い出しながら、相手がギターを弾き鳴らし始めれば目を見開いてそれを見つめて。
ちょこん、っとベンチに座って身体を揺らす。テンポが上がればリズムよくツインテールが揺れて。目がキラキラ。

烏丸 九郎 > 「寛大ねぇ。まぁ、短気は損するからよ…。実際、まだ喉乾いてるんじゃねぇのか?」

少女の方を見ながらギターを掻き鳴らしつつ。
さっき投げられてた缶は、だいぶ中身が残ってるように見えた。
少女の言動には半ば呆れながらも、笑って答える。

「へっへ、それがいいぜ。あんたも気まずい思いしたかねぇだろうしな。
あと、あんたは若いって言うより幼いってかんじだけどな。」

いたずらっぽく笑いながら、反撃。
ギターのテンポは上がり、リズムに合わせて揺れるツインテを見ながら曲に歌声をのせてゆく。
その曲は、アップテンポで、まるで元気が湧いてくるような明るい曲。

昼奈 > 「乾いた。奢って。」
ド直球で言葉を伝えて、ねぇー、なんて甘えた猫撫で声をだす。散々ゲス顔を見せてからの変わり身は、きっと本人も理解してのこと。
ギターのテンポがあがるたびにふんふん、と頭を左右に揺らして、髪も揺れ。

「おー、乙女にそんなこと言っちゃう?
ったくもー、幼いんじゃなくて、美少女! 青い果実なの!」
堂々となんか如何わしいワードを口にしながら、己の胸をぼーん、っと叩く。
まあそれでも、ギターの音に合わせて身体を揺らしながらだから、迫力も何も無いが。

「へぇ……いいじゃん、いいじゃん。ギターってむっずかしーの?」
最終的に足でリズムまで取り出しながら、首をちょこん、っと傾げて。

烏丸 九郎 > 「初対面の男相手にたかるんじゃねぇよ。」

少年は、しょうがねぇなって顔をしながら、一旦曲を止めて、小銭を少女の掌に。
ふたたび曲に戻ると、このノリの良い少女につられるように体を揺らして。

「へーへー、美少女。美少女な。
青い果実…はまぁいいとして。
背伸びもいいけどよ、身の丈にあった評価って言うのも大事だぜ?」

やや如何わしい言葉も、これだけ堂々と(薄い)胸を張って言われたら黙って飲み込むしかない。
だがまぁ、少年から見れば…可愛らしいがまだまだ子供といった感想である。
言動などを見る限りでは、だが。

「それなりにな。でも、なれると楽しいぜ。いろんな曲を弾けて、歌えて…」

少年は本当に楽しそうな笑みを浮かべながら、歌を紡ぐ。
最高潮、サビに差し掛かれば、歌声は風に乗り、夜の公園に響いて。

昼奈 > 「ぇ、へへ、ありがと! お礼をすればいいのかな……?」
Tシャツをまくりあげて、もじもじとしてみる。日焼けをしていないおへそを見せながら、ぱちん、とウィンク。貰った百円を口に咥えて、んっふふ。

「っさいなー、いいじゃん。できると言うのも、できないと言うのも、結局その言葉通りになる、って言うじゃない。
私が美少女って100回言えば、本当に段々美少女になっていくって寸法よ!」
自信満々だった。音で楽しくなってきたのか、ひょいん、っとベンチから立ち上がって、目の前でくるん、っと回転して両手を広げて。

「いいね、いいねっ。私、生で音楽聞くの初めてっ!!」
珍しく。………初めて出会った彼からすれば分からないかもしれないけれども。
珍しく、片側だけではなく、満面の笑みを見せて、興奮した面持ち。
黙って聞いていられないのは……きっと、そういう理由。

烏丸 九郎 > 「礼なんていらねぇ…って、バカ!そんなつもりでおごったわけじゃねぇんだから、さっさと戻せ!」

少女のおへそに一瞬目を奪われ、音程を外す…が、すぐになんとか持ち直す。動揺した気持ちは歌でごまかす。
烏丸九郎はロリコンではない。たぶん。おそらく。

「はっは、ちげぇねぇ。そう言われたら認めるしかねぇな。美少女だってな。」

自分もそれに近いことはしている。『音界の覇者』になる。
そう言い続けて、それが叶うと信じて。
ならば、この少女の言うことも現実になるだろう。

「へっへっへ、そっか。いいもんだろ?音楽もよ。」

満面の笑みの少女を見れば、こちらもなんだかうれしくなってくる。
奏でていた曲はそろそろ終りに近い。
最後まで底抜けに明るいその歌は、少女の心に響いただろうか。
最後にギターを掻き鳴らし、曲を終える。

昼奈 > ニッシッシ、と片方の頬だけを持ち上げ、歯を見せる悪辣な笑み。今宵一番の悪い笑顔を見せながら、動揺を見て取って笑う。
服は戻しながらも、上機嫌。 きっと悪戯がクリーンヒットしたから。

「でっしょ? ウィンク一つで世の中揺らしてやるんだからさ。」
指で銃の形を作りながら、ギターを使って世界を彩る男の胸を狙って、ばぁん、っと撃つ仕草。 にひひ、と笑顔もセット。
とん、ととん、っとリズムを刻みながらステップを踏みつつ………男の背の方向に、月がぽっかりと浮かんでいるのが見えた。

なんだよ。
その円が綺麗なのに今更気がついた。綺麗なら綺麗って言いやがれ。ウサギ絞めっぞ。
そんなアタリマエのことを今更気が付かせたのが、絃が揺れる空気の振動であることが、なんだろう。
言葉にすると「悔しい」になるのだろうか。
音が鳴り止んだところで、背を向けたままぱたりと足を止めて………。

「……コンマの差で私の美しさの負けかなー? やるじゃん。」
ふん、っと鼻を鳴らしながら、くるりと振り向いて。親指をぴ、っと立ててみせる。

烏丸 九郎 > 「ったく…変なコトばっか覚えやがるな、最近の子供ってのは…」

ギターを傍らにおいて、少女の悪い笑みを渋い顔で見つめる。
悔しいが、美少女だ。日焼けしてない眩しい腹部はバッチリ目に写ってたわけで…なんとなく…こう…負けた気がする。

「おう、俺もギターと歌で全世界を震撼させてやる予定だからな。
どっちがはええかわからねぇが、よ。」

少女の仕草に笑って答える。そして、少女の視線が空を向いたことに気づけば、それを追うように振り向き…

「ああ、何だ、きれいな満月じゃねぇか。」

そうポツリとこぼす。
少女に『やるじゃん』といわれると、少年は最高の笑みで

「へっへ、伊達に音界の覇者は目指してねぇさ。」

と笑う。
少し素直なところがみれたから、今回は俺の勝ち…だろう。

昼奈 > 「ふぅん? 変なことってどういうことー? わっかんなぁい。」
キシシシ、と笑いながらぶりっ子の声を出す器用な少女。ねーねー教えて、なんて意地悪を言いながら、笑顔は相変わらず悪い笑顔。

「は、……言うじゃーん。今は負けてるかもしんないけど、絶対私のが先だし?
賭けてもいーよ? ……あ、もちろん身体賭けるけどさ。」
ゲス顔ってのはこうやってするんだ、という教科書のような舌を出した笑顔を見せる。きっと殴っても罪にならない。

「………ちぇ。私は今日は負けたのは音楽にだしー。」
それを演奏したのは目の前の男、であるのだけれど。………まあ、それを含めて負け宣言なのだろう。足を片足に絡めて視線をぷいっと横に向けて。
音楽が世界を彩る。……音楽が元々世界が美しいことに気が付かせる、といった方が正しいだろうか。
それを目の当たりにして、もう少女にこれ以上の反論は残っちゃいない。

「……で、公園に何しにきたのさ。 ……あー、私は昼奈(ひな)ってんだけど。私はアレよ、美少女に手を出す不審な輩がいないか、ちょっとチェックってやつね。」
話題が戻った。指をぴ、っと立てながら自己紹介。えっへん。
やってることのどこまでが本当で、どこまでが冗談なのか分からないのは、きっと意識してだろう。