2015/09/05 のログ
ご案内:「常世公園」に椚 真さんが現れました。
椚 真 > 陽もすっかり暮れて夜の帳もそろそろ降りて来るかと言った時間帯。
涼しくなって来た夜風を浴びながら、ほぼ終わっている夏を惜しむかのように
スイ○バーを齧りながら公園へとやって来る一人の教師。

色々とあって回り道、特に急ぐ用事もなく何となく…そう、何となく寄ってみただけの話である。

椚 真 > 「童心の熱を呼び起こせってか?」

しゃくり、しゃくりと耳触りの良い音を立てながら咀嚼されるス○イカバー。
チョコ種の歯ざわりもしっかりと堪能しながら…不意に視界に入ったのは、それこそ何処にでもありそうなブランコであった。

「…今でもこんなのあるのな。っつーか需要あんのか、コレ?」

と、その存在を疑いつつも遊具の上に腰を下ろしてしまう時点で既に業者の術中に陥っているのかもしれない。

何となく…そう、なぁんとなくである。

周囲の視線が此方に向いてない事は一応レベルに確認しておく。
金属の軋む音を立てて、ゆっくりと揺れ始めるブランコ。

前後に動けば何も変わらない筈の夜風が、少しだけ涼しさを増したような気がして、気持ちよさげに目を細めて――。

椚 真 > ゆっくりと揺れているブランコは特に力を込めてもいないのに
次第に揺れる速度が増して行く。自分の周囲だけに吹く風は所謂人為的な物。童心なんて言う割に漕ぐのは面倒臭がる無精者。

…気付けば、絶叫マシンの如く速度が増しており。


「…何の為にあるんだろうかねェ。……まぁ、便利だからいいんだけどさ。」

なぁんて今更ながらに浮かべる疑問。
考えるだけ無駄なので必要以上には考えないようにしておく。

――…やがて、そのブランコの上から徐に飛び跳ねる青年。
調子に乗りすぎな速度のおかげで、何処まで飛んで行くのかも分からないような勢い……

かと思われたが、物理の法則を捻じ曲げるかのようなスローモーションだった。
そのまま、くるり、くるりと数回転…後に、それこそ物音一つ立てずに着地。

両手をすちゃっと掲げて10点満点!…だったのですが、ぼとりと。

既に限界が近かった半分ぐらい食べ残していたスイカ○ーが、口に咥えていたスティックから解き放たれて真っ直ぐ地面へと一直線。

「ぁああ~~ッ?!」

地面を凝視して頭の悪い叫び声を上げて盛大に嘆いた。

椚 真 > 「…アホだ。」

がっくりと項垂れて盛大な溜息。
流石に3秒ルールを適用させる訳にも行かず、残念そうにスティックを齧りながら歩き出し。

「とっとと帰って寝るべ寝るべ。明日も朝早いしな。」

考え方を切り替えよう、蟻に餌でもやったと思えばいい。
明日もう一回覗いてまだ残ってたらキチンと片付けよう…。

願わくばアリが綺麗に掻っ攫っているように…なんて祈りながら、トボトボと情けない足取りで公園を後にした…。

ご案内:「常世公園」から椚 真さんが去りました。