2015/09/21 のログ
ご案内:「常世公園」にダナエさんが現れました。
ダナエ > 昼下がりの公園の金属製のベンチに、
ぼーっとのん気に空の雲を眺めている、
ように見える異形の全身鎧を着込んだ重騎士が一人。

「…………」

時折眉間に軽く皺が寄るのは、考え事をしているから。
転移荒野に建設途中の個人的簡易休憩所を、
樹上に設置するか地上にするかでまだ悩んでいるところ。

ダナエ > 丸太なら自分の重さに耐えるだろうが、
樹上にログハウス建設というのはなかなか難しい。
かといって丸太を薄く切った木板では、重みに耐えうるか心配だ。
しかも登る梯子にも相応の耐久性が必要となってしまう。
普通に考えれば、
樹上に簡易休憩所を建設する案は却下とするところなのだが。

何せ秘密基地というものは──建てるのは簡易休憩所だが──
樹の上かそうでないかで随分とイメージが変わるものだ。

「天窓があったら最高だな……」

完成した樹上の秘密基地、ならぬ簡易休憩所での夜。
寝袋に入って、天窓から星を眺めながら眠りにつく──
そんな光景を想像するだけで心が躍る。
小学生からは圧倒的な支持を得られそうなワクワク感。

ダナエ > 寒い季節は星がきれいに見える。
暖かいスープを飲みながら見るのも楽しそうだ。

「ふむ……。
 簡単な料理くらいは、できるような設備が欲しいな。
 それなら狩った獲物や果物などで料理もできる」

空を流れる白い雲がベタな感じに鳥の丸焼きや
大好きなリンゴの形に見えてくるのは【暴食】、
そして夢が膨らむあれもこれもの【強欲】のオーラ。
アイデアは無限に出てきそうだが、予算は有限である。

「天窓に台所……素人には難しいか」

うむむと腕組み。
野営の技術はあっても、本格的な建築技術はない。
隣人の大家はビスコという名の腕利きの大工と知り合いらしいが、
価格交渉が通じる相手ではないと言っていた。

ご案内:「常世公園」にトトさんが現れました。
トト > 「うーん…  今日もいなかったね。」
また、此処であった人物に会いに来たのだが、今日もいないらしい、と周囲を見回すトト一人

「…  って、あれ…  あ、ダナエじゃないか、こんな所でどうしたんだい?」
目立つ知り合いの姿を発見したので、取り敢えず声をかけながら近づいてみる、少し悩んでいるような仕草を見て

「どうかしたの?もしかしてダナエも服を買う予定とかあったりする?」
以前に此処で受けた相談を返してみたりする

ダナエ > 考え込んでいたところへ、聞き覚えのある声が。
顔を上げ、相手を確認すれば腕組みを解いて。

「おお、トトか。久しぶりだな。
 シノノメは息災か?」

ニコニコと、愛らしいゴーレムに微笑む。

「いや、大したことではないのだが。
 ……トトは、子どもの頃に秘密基地を作ったことはあるか?」

「ふ、服? 何の話だ?」
別の誰かの悩み事だったのだろうが、分からずに聞き返す。

トト > 「うん、ひさしぶりー… 七生?七生は… うん、元気だと思うよ。」
一瞬の逡巡の後、頷いて

「子供…  そもそも、僕に子供時代ってあったのかなぁ、無かった気もするね、少なくとも記憶はないよ。」
うーん、と腕組みしながら考えて、こてんと首をかしげる

「前に此処にあった人… 魔王も人なのかな?まぁその人は、新しい服をどうするか悩んでたんだよ。」
だからもしかしたら似た悩みかも!って思ってさ、とくすくす笑う

ダナエ > 逡巡に、ん?と少し引っかかりかけるものの、
「息災ならば良いのだ」
頷く。

子ども時代が無かったかもしれないという返答に、
悪いことを聞いてしまったと八の字眉。
「……そうか、すまない。
 今のその年齢の体のまま、造られたかもしれないのだな。
 0歳という可能性もあるわけか、複雑だな……。
 どうだ、あれから何か記憶は戻ったか?」

「魔王?
 ……ひょっとして、ギル殿のことだろうか」
魔王というと、今は一人しか心当たりがいない。
書かれていた漢字は読めないながらも、
そう言えばいつも同じようなシャツを着ていたなと思い出す。

トト > 「うん、ちょっと最近色々あったかもなんだけど… ねー。」
こくこく、と頷き返して

「何にもー、ぱーっと思い出せれば楽なんだけどね… 別に、謝らなくていいよ、気にしないもの
どうあったって僕は僕でしかあれないんだから、気にしてもしょうがないものね。」
謝るダナエの肩にぽふぽふと手を置いて笑い

「あ、知り合いだった?うん、ギルの事だよ!服色とかはアドバイスできたんだけどさ、やっぱり文字はあの魔王、っていうのがお気に入りみたい。」
拘りって大事なんだろうねー、とくすくす笑って

ダナエ > 「ほう、色々と……。
 トトも大変だったのか?」
何があったのかわからないが、大丈夫だろうかと少し心配。


「…………トトは、いい子だな。 
 善い人間だ。……いや、善いゴーレムか」
子ども時代がなくても前向きで、
しかも遠巻きにされがちな異形の全身鎧を
屈託なくぽふぽふしてくれる相手にしみじみと。


「ふ、服のあれは、魔王という字だったのか!?」
今頃知る事実。服で名乗ってました。
「そうか、新しい服にも魔王と……。
 袖が長いか短いかくらいの差だな」
魔王様のこだわりに、こちらもクスクス笑う。
あまり人のことは笑えない立場なのだが。
相手の服を見て、
「今のその白い服もよく似合っているが、
 トトも冬になったら冬服になるのか?」
この服のまま冬になれば足が少し寒そうだな、と思いながら。

トト > 「よくわからないんだよね、何となく、何かあったのかな、って思ったくらいだし、僕自身はなんともないよ
なんともないからこそ…  気になるんだけどね。」
落第街にはいくなよー、って言われたくらいかなぁ、と思い出しつつ

「あはは、嬉しいけど、だから僕は僕だって、それだけ、だよ。」
ちょっと照れたように顔を赤くしつつ、くすくすと

「うん、僕も着替えは買わないとなーって思ってるよ、また七生を買い物誘ってみようかなぁ、あ、でも、今度は他の友達誘ってみて
後でいきなり見せてみる、っていうのも面白いかも……  とと、そうだそうだ、話を戻そうよダナエ。」
うーん、と考えていたが、ぽん、と手を叩いて

「それで、結局どうしたんだい?さっき言っていた秘密基地、というのが関係あるのかな。」

ダナエ > 「落第街というと、あの治安の悪いエリアだな!
 シノノメの言うとおり、用がないなら行かない方がいいぞ。
 ろくな目に遭わん」
眉間に皺。
少し前、落第街でゴロツキに騙されて破産寸前まで
奢らされたのだった。
「シノノメはトトに、心配をかけたくないのかもしれないな」

「善い人間でいようとして善い人間なのではなく、
 トトがトトらしくした結果善い人間だとしたら、
 これほど素晴らしい話はないな」
照れる相手を楽しそうに、幸せそうに見ながら。

「うん?
 ……ああ、私の話か。
 いや何、この通り移動に時間の掛かる体なものでな。
 『門』を探しによく転移荒野に行くのだが、
 用事ができる度に家まで帰るのに無駄な時間がかかるのだ。
 それで、ちょっとした用を帰らずに済ませられるように、
 転移荒野に小屋を建てようとしているところなのだ」
普通に移動できる人々にとっては理解しがたい話かもしれない。
「小屋には天窓や台所も付けたいと思うのだが、
 素人仕事ではなかなか難しそうでな……
 トトは大工仕事はしたことはあるか?」
相手の細い腕を見ながら、恐らくないだろうなと考えている。

トト > 「うん、そうらしいね… それに、ダナエの言うとおりなのかも、でも、なー…  気になるんだよなー。」
むー、とくるくる回る

「ふんふん… なる程、おうちを作るって事だね、大工仕事というのはやった事ないけれど、材料さえあれば
必要なものなら【造れる】と思うよ?ようは壁や、天井を作ればいいんだろう?」
ふむふむ、とダナエの説明を聞いて、にこーっと笑ってみせる

「例えば、こんな風にとか、ね。」
ポシェットからジュースを取り出して、徐に自身の手のひらにこぼす、掌に触れたジュースはぐにゃり、と一瞬にして歪み
その色を保ったまま、建築で使えそうな、ずっしりと太い釘が複数その手に残される

ダナエ > くるくる回る様子がかわいいとニヤけそうになり、
コホンと咳払い。
「単刀直入に聞いてみたらどうだ?
 聞いても話してもらえないとしても、
 トトが知りたいと思っていることは分かってもらえる」
愚直な騎士はアドバイスも直球。

「そう、ちょっとした家なのだが、
 ……なるほど、異能で壁を作れるのか!」
手のひらの上で、ジュースはカラフルな釘と変わった。
「おお……!!」
ガントレットを外して脇に挟み、釘を指でつまみ上げてみる。
立派な釘だ。
匂いも嗅いでみる。美味しそうな匂いがするかもしれない。
「正直、トトに大工仕事は無理だろうと考えていたのだ。
 すまなかった。
 トト、協力してもらえるか?」
見た目で判断したことを反省。

トト > 「… ん、そうだね… うん、そうしてみようかな、僕自身、ちょっと引いてたかな、って所はあるからね。」
まだ少し考えているようだが、こくこく、と素直にダナエに頷いて、目を伏せる

「うん、水… 出来れば混ざりものが多い水分があれば、教えてくれれば大抵のものは作れるよ?まぁ、にくたいろーどーは苦手だけど
でも、身のこなしならそこそこ自信があるかな?ふふ、いいよー、手伝ってあげる!その代わり今度コーラ奢ってね?」
えへへ、とダナエの仕草にちょっと嬉しくなって胸を張りつつ(無い)、割とちょろい条件でお手伝いを引き受ける

ダナエ > 「あの少年なら、きっとすべて落ち着いた後でなら
 トトに話してくれるかもしれないが……
 今知りたいのなら、今聞いた方がいいだろうな」
何の話かはまるで分からないながらも、力強く頷いて。

「ドロドロであればドロドロなほどいいのだな。
 沼や川の水はどうだ?
 それなら転移荒野に大量にあるはずだ」
釘を回してみる。
「液体からオーダーメイドで建材を造ると、
 細かい部分がしっかり合わせられて気密性も高くなりそうだ。
 きっと冬も暖かいだろう」
わくわくしている。
「こーらか。
 あのしゅわしゅわした黒い飲み物だな?」
渋い表情をして、自分の首のところで指をわきわき。
「喜んで奢ろう。
 大工に頼むよりずっと安上がりだ、助かるぞ」

トト > 「沼や川の、微生物が混じった泥水は使い勝手がいいね、後… 工業区域、だったかな、ああいった場所で採れる【汚泥】が素晴らしいんだ
もしもの時用に多少集めてるんだけどね、あれは… うん、凄い【混じってる】よ、色々と、ね。」
こくこく、と出される案に同意するように頷きつつ、わくわくしているダナエを楽しげに見つめている

「うん!僕はコーラが大好きなんだ、比較的変化させやすいし、料理でも使えるし、コーラは万能説を推したいくらいさ。」
まかせて!と胸をとんっ、と叩いてダナエに応える

ダナエ > 「工業地区の汚泥か。私はまだ行ったことはないが、
 行ったら汚泥をトトの土産に持ってこよう」
にこにこ。少女(と認識)を喜ばせたい。
「汚泥には何が混じっているのだ? 金属か?」 

「そうか」
と頷いて、

──ゴッ……ゴス…… ゴッ……ゴス……
  ゴッ……ゴス…… ゴッ……ゴス……

釘を相手の手のひらに戻し、急に移動。
公園内の自動販売機にやや手こずりながらコーラを購入し、

──ゴッ……ゴス…… ゴッ……ゴス……
  ゴッ……ゴス…… ゴッ……ゴス

戻ってくる。

「棟梁。受け取れ、手付け金だ」

笑顔でコーラを差し出す。

トト > 「そうだね、金属もあるけど… 有機物、が主な内容分… だったかな、廃棄物や汚染された物の終着点…【マイナス】の塊みたいなものさ
同じ泥でも、水場の微生物に溢れた水とは、ある意味対極に位置するものかもしれないね、だからこそ、強力な素材になるのかも。」
ただ、微生物の塊で、人間にとってプラスになる汚泥もあるらしいけどね、と勉強した知識を披露しつつ

「もし持ってくるなら気を付けてね、凄い、どろってしてるから。」
どちらかというと固体に分類されるものであり、トトが使っているのは粘体となっているものだったり

「……… おー♪ ありがとダナエ!  ごくごく…  ぷはー!」
満面の笑みでそのコーラを受け取ると、腰に手を当ててぐいいーっ、と半分くらい一気に飲み干して、けぷー、と漏らす

ダナエ > マイナスの泥の話に、顔をしかめる。
「ほう。ありとあらゆるゴミの泥という感じだろうか。
 何だか体に悪そうな泥だな……」
気を付けて、という思いがけない言葉に少し目を見開く。
「…………よし、びにーる袋を持って行こう」
毒性さえなければ何とかなる。多分。

「おお、いい飲みっぷりだな」
思わず拍手。
「よし、これで契約成立だ。よろしく頼むぞ」
冗談めかしてニヤリと笑う。

「しゅわしゅわした飲み物をさっきのように固めると、
 泡はどうなるんだ? 泡のまま固まるのか?」
半分残ったコーラを見て、好奇心で聞いてみる。

トト > 「うん、僕の能力は、マイナスとプラスを見分けたり、それで効果が変わるものではないからね、混じりけさえ多ければ
それだけつよい、って事だよ、単純にね… ふふ、頑張ってね?」
ちょっと楽しげに笑いつつ、目を細めて

「ん、よろしくね?…  えっとね、僕の能力は、水に混じってたり、触れているものなら、大体その一部とみなすから
泡の分だけ、能力を使いやすくなるんだよ…   だから、僕が一杯変えているときは、変えている水分に触れないように気をつけてね?」
にやーっとちょっと意味ありげに笑ってみせたり

ダナエ > 「生き物の混じった水でも汚れた水でも、
 効果は変わらないのか。まさに清濁合わせ飲む……」
感心。
「泥から泥人形、ゴーレムを造れたりするのか?」
ゴーレムでありながらゴーレムを造れるのかな、と質問する。

「そ、そうなのか?
 ……もし泡や水に触ってしまったらどうなるのだ?
 壁に塗り込まれたり、石像のようになってしまうのか?」
意味ありげな笑いに、ちょっとビビりながら。
今でもわりと石像っぽいのだが。

トト > 「……… そうだね… じゃあ、前に作った子だけど。」
ポシェットから茶色く濁った液体の入ったペットボトルを取り出すと、また掌に零す… 水は姿を変え、脈動し
捻じれ、足となり、核となり、形成される、その姿は小さな蜘蛛のものだった

「ほら、どうかな?」
そして…  蜘蛛はかさかさと動きだし、トトが手を伸ばすと、ダナエの鎧を器用に登り始める

「ふふ、それで済むならいいけれど…  ね、何て、冗談だよ、体全体が水に浸かってたりでもしなければ
体が水からはじき出されるくらいだと、思うよ?まぁ…  怪我とかしてたら、別だけど。」
あはは、とびびるダナエに大して面白そうに笑いながら、目を細める