2015/09/26 のログ
ご案内:「常世公園」にソラとルナさんが現れました。
■ソラとルナ > 「…………。」
夜の常世公園。金髪の少年がベンチに座って足を揺らしている。
おとなしく座っている、ということはおそらく近くに片割れがいるか、
あるいは待ち合わせをしているのだろう。
おとなしくしている、といってもあくまで「彼にしてはおとなしい」というだけで、
せわしなく体を動かしたり首を回してみたりと
相変わらずじっとしている様子はない。
■ソラとルナ > 時折、暇そうにベンチの下に落ちている石を拾って投げてみたり
手の上で転がしてみたりする。
そのせいで、ベンチの周りのちょうど手の届く範囲からは
手ごろなおおきさの石がきれいになくなっていた。
手持ち無沙汰になり、暇そうにベンチの上で寝転び始める。
星を探すかのように空に目を向けたが、生憎雨が降りそうなほどの
曇り空だった。
■ソラとルナ > いつも通りといえばいつも通りなのだが、金髪の少年――ソラは一秒たりとも同じ姿勢でいることがない。
動きを止められないのではないかとさえ思えるほど常に動き続けている。
数秒前まで寝転んでいたと思えばすぐに立ち上がり、
立ち上がったかと思えば今度は座る。
ベンチの周りをくるくると回ってみたり、
少し離れた場所の石を拾って集めてみたり。
おそらく、ベンチのところで待っているようにといわれたのだろう。
ずっと動き続けてはいるが、必要以上にベンチからは離れない。
■ソラとルナ > さらに数分後。
ベンチのそばでできる暇つぶしがなくなり始めたらしく、
だんだんと距離がベンチから離れていく。
少し離れれば遊具があるため、そこで暇をつぶすことにしたようだ。
ブランコに近づき、鎖を指でつんつんとつつく。
それからさらに数分後。
一体何をどうしたのか。
知恵の輪をはずしたように、ブランコの鎖がばらばらに分解されていた。
■ソラとルナ > ちょうどその頃、公園のトイレから銀髪の少女――ルナが出てきた。
出てきてすぐ、ベンチには目もくれずに公園を見渡す。
最初からソラがずっとベンチで待っていてくれるとは露ほどにも期待していない。
案の定、ソラの姿はベンチから離れた遊具の場所にあった、の、だが。
ばらばらになったブランコを遠目で見て、ルナはため息をついた。
■ソラとルナ > ルナが出てきたことにはソラもすぐに気がついた。
分解された鎖の一部を手に持ったまま笑顔でルナに飛びつくソラ。
慣れた様子でそれを回避し、襟首をつかんでブランコの位置まで引きずっていくルナ。
二人の関係はだいたいいつもこんなものである。
ルナはこめかみを押さえ、無言でブランコの残骸を指差す。
ソラはそれをみて、笑顔で首をかしげる。
直し方はわかっていないらしい。
■ソラとルナ > ルナは諦めたようにしゃがみこみ、鎖の残骸を集め始める。
曲げられた様子もなく、手品か何かのようにただ綺麗に外されている。
つなげようとするなら、また同じように手品のようなことをしなければならないだろう。
幸い夜中で人通りはない。
日が昇るまでに終わらせてしまえばお咎めはないだろう。
ルナは余計な思考を振り払い、黙々とブランコの修復作業に取り掛かる。
30分ほど後、つなぎなおしたばかりの鎖が再びソラの手によって分解されてしまうことを、彼女はまだ知らない。
ご案内:「常世公園」からソラとルナさんが去りました。
ご案内:「常世公園」に平岡ユキヱさんが現れました。
■平岡ユキヱ > 「おーい、オッサン、やってるう?」
時刻は夜半。いやにレトロなリアカー式の屋台。
公園の片隅でおでんの匂いが漂わせる赤いのれんをくぐって、
ひょこりと顔を出す平岡ユキヱ。
本来は教職員や一般の移住者向けの商売なのか、酒は…と
言いかけたところで口数の少ない店主が無言で水を差しだすか。
「まず、大根と卵」
はいはいごめんねー、とこなれた調子で角の席に陣取ると、箸をぱちんと割って、カウンターの奥から小皿を勝手にとる。
■平岡ユキヱ > 「さすがに寒くなってきたな…」
常時夏な勢いのユキヱさんでもさすがに寒いぜ、と素足をさすりながら独りごちる。
風紀用のスマホで連絡を定期的に確認してしまうのはもはや職業病的な感じか・
「洲崎拘束…? ふふん、なに、だれか大金星あげたわね」
誰だ? と思う半分、これでまた少し島が平和に近づいたかと、少し晴れがましい気持である。
調子に乗ってあとはんぺんとー! と注文を続ける。
ご案内:「常世公園」に唐沢響さんが現れました。
■平岡ユキヱ > デュー○東郷みたいな顔の親父さんに睨まれて、あ失敬とスマホを戻す。
風情にあわぬとここでは電子機器全般が禁止らしい。
酒やタバコをのめる大人には良いかもしれぬが、どちらもできぬユキヱさんにはちと辛い。
「明日は中秋の名月だったか? 晴れるといいんだけどねー」