2015/10/14 のログ
ご案内:「常世公園」に石蒜さんが現れました。
石蒜 > 夕暮れ時の常世公園で、石蒜が猫と遊んでいる。
下校途中になんとなく立ち寄ったら、人懐こい黒猫がじゃれてきたのだ。

丁度近くに生えていたエノコログサを一本抜いて、ふりふりと動かせば、猫はうにゃうにゃ言いながら飛びかかる。

「随分人に慣れてるなぁ、飼われてるのかな?でも首輪は無いでちゅねー。」
猫が穂先を捕まえようとすると、素早く動かして逃れる。鍛えた動体視力と反射速度を遺憾なく発揮して、猫と遊んでいる。

石蒜 > しばらく振り回して遊んでいると、どうやっても捕まえられないことに気付いたのか、あるいは単に飽きたのか、もう猫じゃらしに飛びつかなくなってきた。
「飽きが早いでちゅねー、猫だからしかたないかー。」何故か赤ちゃん言葉で話しかけながら、猫の脇を両手で持って上げる。
「ふーん、女の子だったんでちゅねー。」確認を終えれば、膝の上に下ろして無でる。抵抗する様子はない、人に慣れきっているようだ。

石蒜 > 「平和だなぁー。」実際はそうでもない、畝傍はまだ戻らないし、その生命が狙われていることも変わりない。
だが、常にそれを心配して神経をすり減らしていては、いつかガタが来る。だから普段はそれは考えないことにしていた。
「猫はいいでちゅねー、石蒜も猫になりたいけど、犬っぽいんだって。」猫は幸せそうに目を閉じて石蒜の手に体を委ねている。
「犬は大変そう、家に入れてもらえないし、仕事任されてるし。猫のほうが気楽だよね。」

石蒜 > 楽しい時間だが、いつまでも猫と戯れているわけにもいかない。
気付けばすっかり日は落ちていた。
「はー。」猫を膝の上からどかして、ため息をつきながら立ち上がる。
「石蒜もう帰らなきゃ、猫ちゃんもさよならでちゅからねー。」最後にもう一度頭をなでると、黒猫は一声鳴いてから丸まった。

「わかってるのかな?」追って来られても困るが、物分りが良すぎるのもなんか釈然としない。

時折振り向いてついてこないか確認しながら、公園を後にした。

ご案内:「常世公園」から石蒜さんが去りました。