2016/06/09 のログ
朝宮 小春 > 「本当に妖なのね………。」

なにもない所からぽふん、っと枕を取り出すその姿に、今更ながらに実感する。

だって今のところ、芝生にいた不思議な女の子、だったのだから。
最初から全てウソと決めつけることもしないけれど、完全に信用もしていなかった。

押し付けられた枕をぎゅ、っと抱きながら、少しだけ逡巡して。

「だ、大丈夫でしょう。きっと……
 ほ、ほらほら。大丈夫、大丈夫。」

そっと腕に触れてよしよしと撫でても、うん、そんなに変わらない。
きっと大丈夫………と思いながら瞳がとろん、とし始め。

止める間も無く、こてん、と倒れこんでくる。すやすやと眠りながら、ぱふん、っと胸に抱くように。

瑯枕 > 「まあ~あたしの話は話半分の半分くらいでいいんだけど、流石にそこは半分にゃまからないんだな、これが。」

しみじみと呟く朝宮先生にこっちはちょっとばかし言葉に反して意外そうな顔になって、
今度はこっちがしみじみと呟く形になってしまうのでした。ロハ台に思いっきり押し倒されて。

「大丈夫、あたしが大丈夫じゃない!むうっさては先生ったら哲学の先生!」

タイヤキ屋の店主にどう思う!?と尋ねても要領を得なかった。
むしろ要領良く返事が来たら大変怖かったので良しとして、良しとならない朝宮先生の背中とか頭をべちべちとはたく。

「いやー参ったぞ。こんだけ耐性が無いなんてあたしは初めてだぜ……しかもうごけねえ……。」

あたしは大変非力なので意識の無い大人の人間を抱えたりなんてのは出来ない。
ヘイ店主ちょっと助けちゃくれないか!と声をかけるもこの店主、
どうもプロのタイヤキ屋らしく職人気質がバリっと効いて返事をしない。

いよいよ困っておおいだれかと声を上げるのも已む無しで
しかして答えるものは無く、結局平和的に午睡に付き合う事となるのでした。

朝宮 小春 > 「ふぃぃ……んぅー………」

すやすや。ぐうぐう。完璧に眠りながらぎゅう、と抱きまくら。
そのままお昼の公園のベンチで、すっかり午睡をしてしまう。

柔らかいだきまくらの夢を見て、ぐっすりと。


……おかげで、深夜に眠れなくなってまた呼び出しそうになったのは別の話。

ご案内:「常世公園」から瑯枕さんが去りました。
ご案内:「常世公園」から朝宮 小春さんが去りました。