2016/06/26 のログ
ご案内:「常世公園」にニアウィステリアさんが現れました。
ニアウィステリア > 「(この気だるい昼下がり……諸君如何ようにお過ごしだろうか…)」

今日は特に受け持つ講義もない男はさも暇そうに、公園のベンチでダレていた

「熱い…厚い、夏い…なつ…夏服…夏服の女子生徒…透けブラ……
 あぁ、透けブラのおかげで少しだけ生きる意欲が湧いてきたぁ…これであと一週間は頑張れる」

ニアウィステリア > 「何が土用の丑の日にウナギを食べてスタミナアップ!だよ。
 男の精力に必要なのはそんな値段ばかりがはるような水棲生物ではなくってだな、あぁん?
 眩しいばかりの女の子の露出度があがった肌とだな、となんかこう、得も言えぬ、こう…何だ。
 エロさ、そうエロさだよ…わかるか、太陽。
 お前も童話の住人なら北風を圧倒してすぐさま俺の前の女の子の服を脱がせなさい、暑くしてね、おもいっきりね。
 生地の薄い夏服が汗で張り付いてたりすると尚良しだ、花マルをやろう…。いやでもそれだと脱げないな。
 クッ、これがジレンマというやつだよ。世の中残酷だなおい」

ニアウィステリア > 「いかんいかん、夏は男の本能を狂わちまうぜ。あぁ透けブラ見たい」

ぐったりとした男は空を仰ぐ
そよそよとそよぐ初夏の風はまだ湿気を帯びていて心地よくはない
そして煌々とした太陽が、眩しい
眼が、焼ける

「ヅアッ!!
 目がァッ!!なんのつもりだ太陽!!お前だけは俺の味方だと思ってたのに!!」

ニアウィステリア > 「…はぁ、体育の授業がないんじゃ今日はビタミンと同じくらい身体に必要なナオン成分が摂取できない…生きるのが辛くなる…」

帰って撮りためたきわどい深夜アニメでも見ようか
ビームが乱舞するのもあれはあれで味のあるものですよ、脳内補完が働くもの

ニアウィステリア > ベンチから立ち上がってぐぐっと身体を伸ばす

腰のあたりからメキリと音がした
破滅の音だ、死を感じる

と、一般人なら嘆くところだがトコロガドッコイ
そこまでには至らなかった、体育教師を舐めてもらっては困る

「いてて…」

痛いものは痛いんですけど

ニアウィステリア > ベンチから立ち上がった教師近藤…いやニアは職員寮に向けて歩きはじめる

学生街だというのに女子学生が歩いていない……
今日は辛いことばかりだ、そういえば今朝の運勢占いもパッとしなかった

「アレってつまりは生まれた時点でお前の運勢など全て決まっているんだよオラッてカンジだよね」

独り言を呟きながら歩いていると、右前方に大きな建物

よく知っている建物だよ
聖域ってやつかな、ああ人間の言葉で言うと女子寮って言うんだけどね

ニアウィステリア > 女子寮の、二階ベランダで揺れる純白の物体

なんてことだい
この世には神も仏もない
今まさに飛び立とうとしているようにも見えるその翼は、
洗濯バサミという名の鎖に縛られ無情に搖れるだけなのだ
あの純白の翼が空へ飛びだつことはない…

そう思うと男の身体は自然と女子寮の壁をよじ登り、その卑劣な罠(洗濯バサミ)から翼(パンツ)を開放していた

そう、俺って…思い立ったらすぐ身体が動いちゃうタイプなんだよね

自由を得た純白の翼ははためくようにして夏風に煽られ、空へと飛びたっていった
「…もう捕まるんじゃないぞ」

ニアウィステリア > 昔話にはこういう話がある

そう、助けた鶴が美人の女の子に化けて恩返しに来てムフフあんあん…という話
細部は違って覚えているかもしれないけど、だいたいこんなカンジだった

「フフッ、そんな話。あるわけねぇよな」

自嘲気味な笑みを浮かべる男は何かを成し遂げた軽快な足取りで職員寮へと帰路をとる

ニアウィステリア > その夜、男の部屋のチャイムが鳴った

『おいおいマジかよ来ちゃったよ。
 念のため念入りにシャワー浴びといて正解でしたね?』

ヘアスタイルをばっちり固め、肉体美を誇示するようなステキスーツを着込んで男は意気揚々とドアを開ける

そこに立っていたのは恩返しに現れた美しい少女(金髪ツインテ)

ではなく、またアンタかよといった顔をした風紀委員達でした

『現実なんてそんなもんさ』

悟った面で肩を竦める男に辟易した様子の風紀委員達はしぶしぶ体育教師近藤の事情聴取をはじめるのだった

ご案内:「常世公園」からニアウィステリアさんが去りました。