2016/07/16 のログ
ご案内:「常世公園」に霧依さんが現れました。
霧依 > 夜の公園。
ベンチに座って煙草に火をつける女が一人。
空になったウィスキーの瓶を転がしながら、紫煙を吐き出す。

………特に、好きじゃないんだけどな。
吸った後は、喉が僅かに痛くなる。

「………ああ、雨が一気に降ったり晴れたりだけれど。
 今日はとってもいい天気。 星がいくつも見えるな。」

ごろん、っとベンチに横になって空を見上げる女。
煙草の灰が自分の顔に落ちそうになって、慌てて顔から離す。

霧依 > 彼女は迷い子だ。

彼女は自分の思い通りに、自由に過ごしているように見えて、
然程自由を感じない。

旅をして素晴らしい景色や人に出会う目的はあれど、
そこから先の目的は、きっと無い。

迷って迷って、でも迷っていることも忘れてしまって。
こうして時折、溺れるように酒を呑む。

「………あの星は、青く光っているのかな。
 あっちは、ちょっと赤いな。」

ぼんやりと独り言。

霧依 > 「まだ、足りないな。」

ぽつりと呟く女は、ふらりと立ち上がって公園から歩き去る。
酒の匂いはさせても、足取りはしっかりと。

根っからの風来坊は、その足取りがおぼつかなくなるまで飲み明かすのか。
宵闇に女の姿は消えていく。

ご案内:「常世公園」から霧依さんが去りました。