2016/07/17 のログ
ご案内:「常世公園」にフェムトさんが現れました。
フェムト > 少し日が傾いてきたが明るい時間の公園、休みであるが、
少女の居る一角はあまり人がいなかった。
長いベンチで横になってぼーっとしている、少女。
「お腹すいたむー……」

ご案内:「常世公園」に沈目言正(エルピス)さんが現れました。
沈目言正(エルピス) > 「~♪ ~♪」

 メロディを口ずさみつつながら公園を散策する。
 初夏らしい暑さこそ覚えるものの、時折吹き付ける風が好ましい。
 
「……ん? どうしたの?」

 そんな中、ベンチでぼーっとしてる少女を見つける。
 横になってだるそうにも見えた為、近付いて声を掛けた。

フェムト > 「良いところに来たむー……そこのしょう……じょ? ねん?」
いきなり切り出しから性別を迷う。
締まらない。
「お腹すいたむー……。昨日からまだ何も食べてないんだむー……ごはん欲しいむー」
寝っ転がったままむーむー言う。
髪飾りのマスコットの顔もいつもよりも力なさげに見える。

沈目言正(エルピス) > 「えっと、昨日から?
 何かあったの……?」

 どことなく全身から漂う
 ご飯を要求されれば、考えてからポーチを探る。
 そう言えばお芋羊羹があったっけ。思い至れば取り出して、差し出す?

「これ、食べる?」

フェムト > 「お金持ってないむー。でも働きたくないむー」
完全に怠惰な人間の物言いだが、少女の口から働くということばが出るのは、人によっては殊勝と捉えるかもしれない。
「……おいしいむー。ごちそうさまだむー」
差し出された芋羊羹をもぎ取り、胃の腑へ流し込む。
タイミングとしては「これ」で手を伸ばし「食べ」のうちには口に放り込み、「る?」で呑み込んでいた。腹が少しだけ埋まり、動く気になったのか、ようやくベンチに普通に座り直した。

沈目言正(エルピス) >  
「え、えぇぇと……」

 怠惰な言動に戸惑いつつ餌を挙げる。
 それこそ  ギュンッ とでも擬音の付きそうな何かだった。
 よほどお腹が空いていたんだろうと認識して……

「う、うん。それはよかったけれど……色々とどうしたの?」
 
 昨日から何も食べてないとかお金ないけど働きたくないとか、
 何処から何を聞くべきか迷った果てに曖昧な言葉が飛び出る。

フェムト > 「フェムトのことが聞きたいむー?
 芋羊羹くれたから特別に教えてあげちゃうむー。
 フェムトは少し前にこの世界に来たんだむー。
 ウルトラ超すーぱーエージェントなんだむー。
 でも別に物資が来るわけでもないし仕事してもたいしたものくれないからだらだらしてたらお腹すいてきたんだむー。
 お腹すくと動きたくなくなるむー。
 だからもっとごろごろしちゃうむー。
 でもごろごろしててもご飯食べられないからもっとごろごろしちゃうむー。
 だからご飯食べられて助かったむー。
 さっきの芋羊羹美味しかったむー。
 まだあるかむー?」
早口でまくし立てる。
目の前の相手がついて行けるかはお構いなしという調子だ。

沈目言正(エルピス) >   
「う、うん。そうだね。」

 半分ぐらいついていけなかった。
 時折妙な単語が耳に入ったものの、一旦保留にしておく。
 彼女に対してエルピスが抱く今の所の印象としては猫っぽい何か。

「特にはないけれど……」
  
 厳密には無くもないが、無暗に聞く事でもないと判断すれば呑み込む。
 
 

フェムト > 「どうすればご飯食べられるかむー?」
話が前に進んでいかないが、
今のフェムトはそのことで頭がいっぱいなのだ。

沈目言正(エルピス) >  
 少し悩んだものの、流石に触れざるを得ないものを覚える。
 言動に ううん、と、困って唸れば――

「……お家は?」
 
 

フェムト > 「……この世界に家はない、むー。
 おかしいむー。こんな辛気くさい雰囲気はフェムトには合わないむー。
 フェムトは可愛そうな家なき子じゃないむー」
自分で言っていながら、これはいくらなんでも状況としてよくない、とフェムトは思う。

沈目言正(エルピス) >   
「う、うん。それは分かったけど……
 ……じゃあ、学生証か教員証は?」
 
 問題はこっちになってしまう。
 ご飯を食べるには(特に楽にご飯を食べるには)、どうしてもそれが要る。
 
 エージェントを名乗った(気がする)事も踏まえて、改めて問う。
 

フェムト > 「ないむー……。
 ここの人はいつもそういうことを言うむー。
 まったくわけがわからないむー。

 ……そうむ、お前の、その、学生証を出すむー!」
椅子から降りて身を寄せ、相手の顔を注視する。

沈目言正(エルピス) >  
「い、いや、僕は公安委員の方だから出来ないよ!?
 あ、あと僕のを奪ってもだめだからね……!?
 え、えっと、とりあえずこれ食べて落ち着いて?」

 身を寄せたフェムトの口に2本目の芋羊羹を差し出す。
 ちゃんと包装は剥きました。

「……とりあえず、異邦人だよね?
 それなら、"学生"か"教師"……研究者や産業に携わる人としての選択もあるみたいだけど、
 基本的にどっちかでの身分なら、学生証なら一緒に手続きしにいけるけど……」

 風紀委員そのものではないが委員同士である以上、横のつながりとしてそれなりに事情や手続きには精通している。
 直接的なコネクションには足りえないが、役所仕事の手続きや判断材料としては貢献できなくもない。
 

フェムト > 「美味しいむー……甘いものを食べると幸せになるむー……
 甘味いず、ごっどだむー……」
二本目の芋羊羹を食べると言うより呑み込み。
「おお! どっちでもいいむー! あっでもどうせなら学生のほうが働かなくても良さそうむー!
 学生になればご飯が食べられるむー!
 やっぱりお前は神だむー!」
芋羊羹とちゃんとご飯が食べられそうと言う期待でいきなりボルテージが上がっていく。

沈目言正(エルピス) >  
「ううん、それほどじゃないって……
 ……とりあえず今から委員会……お役所に行ける?」

 困惑しながらも微笑み、頷く。
 学費をはじめとした諸問題は残るが――その辺を救済するような奨学金の制度もあった覚えがある。
 頼られた以上は本人の意思と確認しつつ進めてみよう。

「こういうのって早めに取っておかないと面倒だし……
 時間、ある?」

 少々ナンパめいた口説き文句になってしまったものの、
 そのように伺うか。
 

フェムト > 「うん、行く行くむー!
 行って行って行き倒すむー!」
いきなり元気になる現金な少女。
「あっ、そうだむー。
 ……名前を聞いてなかったむー。
 落ち着いたら後でお礼するむー。
 ちなみにフェムトはフェムトって言うむー!」

沈目言正(エルピス) >  
「――ぅ、うん。
 僕は沈目言正。あ、でも、委員会だとエルピスの方が通りはいいかな――?」

 先程に比べて元気になった元気な少女。
 名前を聞かれれば、本名と通り名両方を答えて頷く。

「フェムトちゃん、だね。
 うん。覚えたよ。……とりあえず、いこっか。多分受付も間に合う思うけど――」

フェムト > 「沈目……え、エルピスむー!
 覚えたむー! ありがとうむー!
 フェムトウキウキだむー!!」
ばんっ、と肩を叩きそうな勢いで。
そのまま走って行きそうな勢いで。
エルピスを急かしながらついて行く。

沈目言正(エルピス) >  
 
「わ、っ、っ」

 ……せっつくようなフェムトの調子に圧されつつ、そのまま委員会棟へと向かった。
 
 

ご案内:「常世公園」から沈目言正(エルピス)さんが去りました。
ご案内:「常世公園」からフェムトさんが去りました。