2016/07/24 のログ
■城 北風 > 「ノスフェラトゥ……吸血鬼か?
あんなものはお伽噺の中の存在だと思っていたが…実在するのか……」
(飛び立った蝙蝠を呆然としたように見送り、やがてはっとしたように相手を見つめ、地面に膝をつく)
「これは失礼を……黒薔薇卿。
この深い夜に免じ、無知な人間の身をどうか許したまえ」
(深く頭を下げると、先ほどと同じように立ち上がり)
「土地が深海にあったかどうか、が重要なのではない。
どちらかと言うと、そう仮定するに至った道筋が重要なのだ。
研究工程は評価される。然るべき機関に提出すれば、成績や金銭の形でな。
我のような貧乏人…もとい苦学生には、なかなかどうして馬鹿にできないのだ」
■ライラ > 「<大変容>じゃったか?
わらわは寝ておった故に知らぬが、魔法が蘇り隠れた種が戻ってきたのならば。
お伽噺こそが真実であろう」
その蝙蝠はわかりやすく周囲を飛び回り、またわかりやすく体に戻っていく。
「よい、美しき月光と深い夜に免じて そなたの無知を許す。
……何より、現状を変える為に手を尽くすその姿勢を好ましく思うでな」
動機はともかく。
「ふむ、やはりいつの時代も金銭か。
まだ黄金には価値があるのかえ?」
■城 北風 > 「そうだ。<大変容>により、この世界は歪み、また多重世界である照明が可能になった。
遡行性を持ち、穴を開けることすら自在な極上の混沌……だと我は思っている。
そうだな。お伽噺の住人にまみえることが可能であれば、わが神の前に首を垂れることとて可能になろう」
(蝙蝠を視線で追い、フンと鼻を鳴らして実験器具を片付け始める。)
「黄金には価値がある。十分にな。
貴様の肉体を維持するのは血液で十分なのかもしれないが、人間が人間の肉体を維持するには金がかかるのだ」
(やはりこの辺りは感覚が相容れない…と思っているようで、どことなく口調に棘があるのを感じるかもしれない。)
■ライラ > 「混沌のぅ……いずれ、誰かが解析して名をつけるじゃろうな。
それがおぬしであれば、それもまたよし。
ところで、おぬしの神は名をなんという?」
どうにも神に仕えているらしいのだが神性を感じにくいのだ。
違和感が拭えない。
単に信心が浅いのかとも思ったがそうでもないようだし。
「なるほどのぅ。
では、今宵の尊き労働に褒美をとらそう」
蝙蝠が何かを運んできて、実験器具の近くに置く。
少量ではあるが黄金である。
「少し遠いが、山から運ばせた。
今宵の語らいは退屈しなかったでな」
■城 北風 > 「名か……それこそ、我が役目ではない。
我が名を与えたら、後世の人間が迷惑するだろう。
そういうのは貴様らの役目だろう。永劫を見守ることができる者がふさわしい」
(そう言って少し笑うと、神の名か……とまた少し考え)
「我が神は名も姿も持たぬ。無名無貌の尊き存在だ。
人間界と異世界のあわい、その奥にある黄金の玉座にてこの世を睥睨しておられる……。
神は我が心臓に天啓を下されたのだ。仕えよ、と」
(どことなく熱っぽくそう語る、男子生徒からは確かに神性の類は微塵も感じないだろう。
だが、それを察知できるなら、この男子生徒が異能を持つことは感じられるかもしれない。)
「ん……?
これは………?」
(傍に置かれた黄金を見ると、しばし絶句し、やがて困ったような苦いような顔で相手を見つめ)
「…我はそれほどまでに窮しているように見えるだろうか…?
施しをせねばならぬほど、それほどまでに物欲しげにしていたか…?」
■ライラ > (同胞になったばかりのモノが抱く全能感に似たような気もするが……)
ふむ、と口にする。
「伝えるのは人の役目じゃ。
我らの眷属は、神とは相容れぬでな。
おぬしの信仰が本物であれば、いずれ奇跡を起こすやもしれぬのぅ」
異能についても基本的には疎い。
何かしらの超常能力を疑ってはいるのだが。
もしくは、文字通り 悪魔の騙り。
「言うたであろう。退屈しなかった褒美じゃと。
生憎と今の世については疎いのでな、通貨も持ち合わせはない。
それにその程度の黄金であれば、抽出は容易いのじゃ」
そう言って、軽く足を鳴らせば黄金の形がぐにぐにと変わる。
ただの塊が鷲を意匠にしたカフスボタンになった。
■城 北風 > (相手をじっと見ると、どことなく毒気が抜けたような顔をして)
「……馬鹿にせぬのだな。
まぁ…感覚が違う、といえばそれまでだろうが……
その……礼を言う」
(信仰について、それを肯定的に受け取られたことが嬉しかったようで、相手に向かって素直に頭を下げた。)
「褒美か……なおさら貰うわけにはいかない。
我は貴様に対して、褒美を遣わされるような上等な話をした記憶はない。
……これは、カフスか…? この紋は貴様の…黒薔薇卿のものか?」
(カフスを拾い上げ、しげしげと眺めながらそう尋ねた。)
■ライラ > 「神とは相容れぬが、相容れぬということはその相手を認めている事にも通ずる。
わらわが唾棄するのは礼儀知らずと己で動かぬ愚者じゃ」
馬鹿にする理由がないわ、と扇子で口元を覆った。
なんであれ、相手が信じているものは馬鹿にしないのだ。
プライドが高いがゆえに、相手の信念は尊重する。
「言うたであろう。今の世については疎いと。
退屈せぬ会話はそれだけで褒美を取らせるに値する。
わらわの紋ならば、売り払えぬようにするがの。
……体面が悪いではないか、家紋が質に流れるなど」
■城 北風 > (真面目な顔で相手を見つめ、その言葉を噛みしめるように考え込むと)
「認めているからこそ……か。
ふむ……そうか。それは……有り難いことだ。
我が神も喜んでおられる」
(真面目な顔でそう言うと、手のひらの中のカフスを見おろし)
「言いぐさは気に入らんが……我が貴様よりも下等であることは間違いないからな。
では、これはありがたく頂戴して実験に使わせてもらおう。
貴様もこんな場所に引きこもってばかりいないで、たまには街中にでも出て人間どもを阿鼻叫喚に陥らせてみてはどうだ」
(そう言うと、ノートの端を破って何かを書付け、相手に渡す。)
「我の在所と連絡先だ。夜にしか出歩けないのであれば不都合もあろう。
何かあれば連絡してくれ」
■城 北風 > (実験器具を詰め込んだ鞄を持ち上げると、再度、相手を眺め)
「レポートをまとめねばならぬゆえ、我はもう帰る。
その………邪魔したな」
(ぼそりとそう言うと、踵を返して駆け去った…)
■ライラ > 「ノスフェラトゥは人間より優れておるからの。
貴族であるなら、民を護らねばならぬ」
ナチュラルボーン貴族、再び。
「じゃが、阿鼻叫喚は断る。
人間は弱いが、英雄を生む。
それに……数の暴力において、人を超えるものを知らぬよ」
人の脅威はしっかりと認識しているのだ。
前に負けて眠りについたし。
「うむ、気が向いたら使いを寄越そう。
……おぬしが女子なら、眷属に迎えてもよかったやもしれぬな」
ご案内:「常世公園」から城 北風さんが去りました。
■ライラ > 連絡先を見て。
電話番号なら、きっと理解できてない。
「……まぁ、協力者の存在は必要じゃったからな。
一応顔は覚えたし……」
念のため、蝙蝠を飛ばして場所を確認だけしておこうと思う。
ご案内:「常世公園」からライラさんが去りました。