2016/08/27 のログ
ご案内:「常世公園」に佐伯貴子さんが現れました。
■佐伯貴子 > (比較的涼しい夏の夜。
本日は花火大会である。
観覧会場である公園には、
それなりの生徒たちが集まり始めていた。
式典委員から手持ち花火が配布されるのは20時からである)
「佐伯パイセン、オレは隠れておくぜ。子供が怖がると面白くなっちまうからな、ケケ」
(風紀委員会警備課のムカデスがそう言うと、
茂みの中に姿を隠した。
佐伯貴子は一人会場の端で警備に当たるのだった)
■佐伯貴子 > (出店がいくつかでている。
いい匂いが漂ってくる。
いつも公園を警らする時はベンチに座っているが、
こういうイベントでは立ちっぱなしだ。
軽く食べてきたとはいえ、
食欲を刺激されないでもない)
■佐伯貴子 > 「ほらみんなー、花火を渡すから順番に並んでねー!」
(式典委員が子どもたちに手持ち花火を配り始める。
火や水の管理は徹底されている。
フライングで火を点けようものなら水浸しだ。
そして、水浸しになった子供がいた。
周囲の子どもたちは爆笑し、
保護者が当人をハンカチで拭きながら謝罪している。
式典委員もタオルを用意して子供を拭き始める。
温風魔術で数分で乾き、その場は収まった)
■佐伯貴子 > (点火の時間が来た。
事前に子どもたちには様々な注意事項が教えこまれている。
手に持った花火に次々に火がついていくと、
子どもたちは楽しそうに笑うのであった。
もちろん年齢制限はない。
浴衣を着たカップルなども花火を楽しんでいる)
■佐伯貴子 > (やけどなどの事態に備えて、
生活委員会保健課の人員もテントで準備しているが、
幸いけが人などは出ていないようだ。
佐伯貴子もこうなってくると警備が嫌になってくる。
せめて浴衣で来れれば…
そんなことを思うものの、
仕事は仕事。
真面目に全体に目を配っている)
来年は普通に参加したいな…
■佐伯貴子 > (手持ち花火の時間も経過し、
2,3人の子供が軽いやけどを負った。
すぐに担当者が処置をしたようで、
大事には至っていない。
これだけ目を光らせていても、
火を使う限り手がまわらないこともある。
打ち上げ花火の方は万が一にも失敗はないはずだが)
たしかここが一番良く見えるように打ち上げるんだっけ…
■佐伯貴子 > (プログラムを持ったカップルが、
手持ち花火をやめて浜辺の方角を眺め始めた。
21時からは打ち上げ花火だ。
出店も混雑している。
飲み食いしながら花火を見ようと言うのだろう。
いつの間にか人も増えている。
そろそろ打ち上げ花火が始まる)
■佐伯貴子 > (打ち上げ花火が始まった。
最初は小さいものが1,2発。
続いて段々と大きく多くなっていく。
夏の夜空が明るくなる。
かなりの距離があるのに音と振動が響いてくる。
これはそう言った魔術によるものだ)
綺麗だな…
(視線が集まる時ほど要注意。
佐伯貴子は人混みに目を走らせる)
■佐伯貴子 > (20世紀では考えられなかったような、大きな花火。
赤、青、白、緑、黄、紫…
黒い花火まで上がる。
科学技術と魔術の結晶といえよう。
「たまやー」「かぎやー」と騒ぐ客達を、
じっと見張っているのが佐伯貴子なのであった。
ちらりと横目で花火を楽しんでいるが)
■佐伯貴子 > (花火は打ち上がり続けている。
色、形、大きさ、動き、音、全てが複雑で飽きさせない)
「ケケそろそろ時間だぜパイセン」
(茂みの中からムカデスの声がする。
オオムカデであるムカデスは、
人間より活動時間が長い。
花火はこのあと23時まで続くが、
佐伯貴子の仕事はそろそろ終わりだ)
たこ焼き買ってこ…
(首を左右に曲げて緊張をほぐしたあと、
観覧客に紛れていった)
ご案内:「常世公園」から佐伯貴子さんが去りました。