2016/11/29 のログ
ご案内:「常世公園」に天海 洸さんが現れました。
天海 洸 > 洸はお祭りで色々買ったお菓子や食べ物、それらの袋を抱えながら公園にやってきた

「あ、丁度ベンチが開いてる」

誰もいないベンチをそのまま占領すれば、袋を隣におろし中身を確認する

「さてと、食べ比べといきますか……まずは」

そういいながらドーナツをいくつか取り出し食べ始める。
ドーナツ一つでも色々な店で売られており、それぞれ特色があったりもする

普通の揚げドーナツ、チュロス、焼きドーナツ、砂糖やシナモン味チョコがディップされたもの等、味も様々だ。

天海 洸 > 「まあ、味はなかなか上出来……こっちは」

一つ一つ確認するように味わって食べている、
歯ざわりや食感、生地の香り、そこから粉の配合や調理方法を割り出していく
基本的にいわゆる学生の作った、学祭の味ではあるが時々当たりを引くときもある。

「このマサラダはいいな……確か研究会の出店だったかな」

ソレを食べながら売っていた場所や人を思い出す、あとで通りかかった時覗いてみて、何か真似できるものはないか確認しておこう。

そんな事を考えながら次のドーナツに手を伸ばす。

天海 洸 > 口の中が甘くなってきたので缶コーヒーで舌を整え

「お祭りがいつまでかわかんないけど、出店とかどうすればいいんだろう」

せっかくだから自分の作ったモノを食べてもらいたい、そう思いながら
イチゴチョコのかかったドーナツを見つめている。
ドーナツの穴から覗き見る向こう側、いつもと変わらぬ風景

ご案内:「常世公園」にセシルさんが現れました。
セシル > 「…はあ、やれやれだ」

警邏の業務を同僚に引き継いで、休憩にイベントの行われていない公園まで足を運んだセシル。
「学生」の身分であれば楽しいお祭り騒ぎだし、実際に堪能もしたが…「運営側」としてみれば、これだけ気を揉む状態もない。
実際、歓楽街ではちょっとした小競り合いが勃発しかけていて、どうにか収めたところだった。

かっちりした姿勢ながらもやや脱力の様子で、飲み物の自動販売機まで歩いていく。
辿り着けば、微糖の缶コーヒーのボタンに指を伸ばすだろう。

天海 洸 > ある程度ドーナツを食べると、少し身体に変調を覚え始めた

「あっちゃーそろそろリミットか」

甘いものを摂取すれば魔力が高まり、魔力が高まれば勝手に変身してしまう。
胸に軽い疼きを覚えた洸は、一旦ドーナツを食べるのを止める。

「さて、どうしたものかな?」

そう残っているドーナツを見つめていると、誰か公園にやって来た
一応見たところ、風紀委員の制服を着ているようで。

「ねえねえ、そこのお兄さん」

そう言って声をかけ手招き、声にはまだ変化は出ていない、セーフ

「よかったらドーナツ食べない? ついついお祭りに乗せられて、食べきれないほど買っちゃったんだよ」

セシル > 缶コーヒーを購入し、軽くくいっと傾けたところで…「お兄さん」と呼びかけてくる、中性的な…少女とも、声変わりしきっていない少年ともとれるような声。
そちらを向くと、自分より頭一つ分ほど背の低い…少年だろうか、少女だろうか…若年の人物がこちらを見ていた。

「「お兄さん」は、私のことか?」

小柄なその人物に対して地声で言葉をかけ、歩み寄る。
セシルの地声は、女性としては低いが太さに欠けて柔らかい。男性とは取りづらいだろう。
…そして、その人物の要請には、困ったような笑みを浮かべる。

「…甘いものはあまり得意でなくてな…嫌いではないが、あまり量が食えん。
少しくらいなら、手伝うが」

「隣で手伝っても?」と、食べ物が入った袋で半ば占領されている、相手が座っていないスペースに視線を向けた。

天海 洸 > 男子制服を着た中性的な美人、それが洸がセシルに抱いた印象だ
同じ中性的でも、かわいいの部類の顔の自分……彼のように良い意味で美形になれるだろうか
そう将来の自分を重ね合わせてしまっていた

「そうだよ、お兄さんを呼んだんだよ」

自分の女性が少年の声を出しているような声色を男の声と認識している洸はセシルの声色に違和感は持たなかった。

ベンチに腰掛ける洸は普通の男子制服を着ている
しかもおろしたてのようで、ヘタった様子もみられない

「ああ、少しでも手伝ってもらえると嬉しいよ
 ちゃんと食べてあげなきゃお菓子に申し訳ないからね」

そのまま自分の横にあった荷物を膝にのせ、どうぞと相手にすすめる

「ボクは1年の天海 洸(アマミ ホノカ)この前こっちに来たばっかりでこのお祭りでしょ?
 まだ転入手続きも宙ぶらりんの状態なんで、クラスとかはまだ不明」

甘いものが得意ではない、ならシンプルなハニードーナツを取り出して、セシルに差し出す

セシル > 「………ぁー………」

「お兄さん」と改めて呼ばれて、中性的に整った口の端がやや引きつる。

男子制服姿、そして、視線に混ざる憧憬というか、ある種の敬意。
セシルは相手の性別を確信するともに、何故か強烈な罪悪感に襲われていた。
…が、相手がスペースを空け、席を勧めてくれれば、

「すまん、失礼する」

と言って、隣に腰掛けた。そして、差し出されたハニードーナツを受け取り、早速一口。
もぐもぐとまんざらでもない様子で咀嚼して、「うむ、これくらいなら」と呟いた後。
相手の名乗りに、応じるように頷いて…

「ホノカか。私はセシル・ラフフェザーだ。一応、今年度の初期から正式に編入した1年生だ。
…あと、申しわけないが私は「お兄さん」ではない」

苦笑いを浮かべながらのカミングアウトは、洸少年にとってはなかなかショッキングかもしれない。
だが、少年の境遇を聞けば…

「転入手続きもしっかりしていない中でこの喧噪では、なかなか大変そうだな…
だが、この学園都市の「るつぼ」ぶりもかえって分かるというものかもしれん。
貴殿が楽しんでいるなら何よりだ」

と、朗らかな笑みを浮かべた。
口の端を上げるというより口を横に広げるような笑みは、やはり男性的な印象を与えるものだろう。

天海 洸 > 相手がドーナツを食べるのを見れば、安堵の笑みを浮かべる

「よかった、もし良かったら……その制服は風紀委員の人だよね?
 お土産とか差し入れというのもなんだけど、持っていってくれると嬉しいかな」

とりあえず、協力ということで自分も食べないと
あ、やばいこのクリームのはちょっと甘すぎたかも

「セシルさんだね、そっか同じ一年か……えっと「お兄さん」ではないって?」

そう言ってセシルさんの言葉を聞き改めて見返す
そして、もしかしてと思い

「あ、ゴメンナサイ男子の制服を着ていたからてっきり……
 あ、ボク自身が女と間違われるのが嫌で、その、
 ゴメンナサイ! 気を悪くしたらスミマセン」

そう相手がお姉さんだとわかればひたすら謝り倒す
自分がやられて嫌なことを、相手にしてしまったという罪悪感からかその様子は必死で

「え、まあ、異能者や異世界の人は珍しくないですけど、こう沢山の人がいるのはある意味圧巻されますね」

そう言って、何もないところから板チョコを取り出し

「とりあえず、名刺代わりに……ボクの異能、『お菓子を出せる』です」

そう言ってセシルに板チョコを差し出す

セシル > 「ああ、そうだが…
差し入れか。悪くないな。せっかくだし持っていこう。甘いものが好きな委員も多いし、きっと喜ばれる」

「ありがとう」と人の良さそうな笑みで請け負う(甘過ぎたクリームに洸が表情を歪めれば、その瞬間だけ少し苦笑が混じったかもしれない)。
…が、「誤解」を説いたことで必死に謝りたおしてくる相手には、困ったように笑いながら手を振ってみせ…

「良いんだ、私は別に気にしていないから。
…ただ、貴殿の視線から…誤解を解かんと申しわけない気がしてしまってな。

普段はあえて誤解を解かないこともままあるくらいだ。だから、本当に気にしなくていいよ」

そう洸に語りかけるセシルの声は、優しかった。

「他ならぬ私自身も異能持ちで、おまけに「異邦人」というやつだからな。
得体の知れない者を受け入れてくれる環境が有難いがゆえの、この賑やかさだろう」

通りの方に視線を向け、好ましげに目を細めていると…突如現れ、そしてセシルに差し出された板チョコ。

「おお…甘い物好きには随分喜ばれそうな異能だなぁ。
せっかくだし頂こう。後で、大事に食べるよ」

目を丸くした後、朗らかに笑って受け取った。
チョコレートには去年のバレンタイン・ショックとでもいうべきあんまりよくない思い出はあるが、嫌いではないし、ちびちび食べていけば問題はない。

「私の異能は、あまり詳しく説明出来んのが残念だ。
委員会で一緒に働くようになれば、教えられるのだがなぁ」

そう言って困ったように笑ってから再びドーナツを頬張り、缶コーヒーに口を付ける。