2016/11/30 のログ
天海 洸 > 「甘いものを食べるのは好きだけど、流石に量がね」

そう言って苦笑する、持っていってもらえるのならありがたい。

「そ、それならいいですけど……いやその、こうカッコイイ感じになれるかなと思ってね」

そう言って最初にセシルを見たときの感想を口にする。
自分の視線から、恐らく彼女が感じたであろうことは正解だと言うように

「まあ、徐々に異能や異邦人の偏見がこの島を中心になくなるといいですね」

軽く頷き、この島の特殊な空気や雰囲気に関して同意する
まだ明かしていない他の能力もあるのだが、それは本当に秘密なので

「委員会って、風紀委員ですか?
 ボクはどうだろ、腕っ節が強いわけでもないし」

でも、風紀委員に入ったらこう、カッコイイ感じになるのかなと
セシルの横顔をじーっと見ていたりしている。

セシル > 「ははは…量もそうだが、財布事情も一応考えておくんだぞ。
ここなら学生の働き口には困らんとはいえ、貴殿は勉学を優先すべき年頃に見えるからな」

洸の苦笑に、少しやんちゃな笑みで返す。
きっと、腕に抱えられる分だけお菓子を持っていってくれることだろう。

「ははは、光栄だよ。
…本当のことを言えば、最初の視線でそんな気配を感じてな。少年が「同性に」憧れているのならば申しわけないと思ったんだ」

洸少年の感想は視線からばっちり読まれていたようだ。
そして、セシルは洸を「少年」と認めて朗らかに笑う。

「………ああ、少なくとも「排斥」が答えであっては欲しくないと思うよ」

少年の言葉に、どこか思慮がちに目を伏せながら、頷いた。
中性的な彫りの深い顔立ちが、ほのかに愁いを帯びる。
…が、それも少しの間のこと。委員会について聞かれれば、人の良さそうな笑みを作って。

「なに、華麗に立ち回るだけが仕事ではない。寧ろ地味なことの方が多いし、裏方の仕事だってある。
…それに、この学園には本当に多様な授業があるからな。ホノカ自身が望むならば、強くなることだって出来るさ」

そう言って、洸を激励するような、生気に満ちた笑顔を向けた。
やはり、女性的な笑顔の作り方ではないから、「カッコイイ」という洸のイメージが劇的に変わることはないだろうが。

天海 洸 > 「まあ、来てそうそうやったバイトが、かなりバイト代に色つけてもらいましたから」

ははははっと乾いた笑み、まさか初バイトが女装でウエイトレスとは思いもよらなかった。

「まあ、ちっちゃい頃から女の子扱いされたりしてきましたから
 でもセシルさんは女性としても美人です」

そう自然と口からそんな感想が溢れるが、少し冷静になって自分の言葉にこっ恥ずかしくなってきた

「……「融和」が答えであって欲しいですね」

そうつぶやく、自分自身もまた異質な存在であるのを自覚しているから

「一応課外活動は料理研究会を考えてます、委員会も兼ねることができるなら
風紀委員はアリかもしれないですね……うん」

この学園はその大きさから風紀委員会は警察の役割を持っている
セシルに伏せている自分のもう一つの力、それもまた活かせるなら
いわゆる警察組織のような場所に身をおくのはいい選択かもしれない。

「一応料理は得意なんで、お夜食とか用意できますよ」

正直この学園で何が出来るかわからないけど、何かできることがあるかもしれない
セシルの言葉にそう思いながら、風紀委員に入る事を前向きに考えるような言葉が出てくる。

セシル > 「そうか…その様子だと、随分大変な仕事をやらされたようだが」

「若いのに大変だ」などと、若者の年代で間違いないはずのセシルが笑う。
まあ、10代前半に見える洸と、20歳近いセシルでは社会的な見られ方もまるで違うだろうが。

「…望まずそうなら、大変だったろうなぁ…。

………しかし、ホノカも物好きだな。褒めても何も出んぞ?」

「女の子扱い」については、そんな感想を感慨深げに零す。「分からなくもない」とかの感想は、本人が嫌がりそうなので頑張って飲み込んだ。
「女性としても美人」の言葉に対しては、出した後で恥ずかしがっている洸と対照的に、少し間をおいてからの苦笑いといった感じ。

「ああ…全くだ。易しいことではないのは分かりきっているが、な」

洸の呟きにそう返しながら、一つ息をついた。
それから、缶コーヒーをまた飲む。

「料理研究会か…料理が得意なら楽しいだろうなぁ」

「私はさっぱりだ」と朗らかに笑うセシル。いいのかそれは。

「委員会の中での働きも、委員会との関わり具合も人それぞれだからな。委員会の意義をきちんと理解出来ていれば、門戸は言うほど狭くはない。

…風紀委員の職務上、それなりに嫌なものを見聞きしたりはするかもしれんが…それを乗り越えられるならば、学園生活に慣れた頃にでも委員会街に足を運んでみると良い。

…しかし、夜食か…委員会街のラウンジの飲食店が充実しているからなぁ…」

委員会については、愛想の良い表情ながらも真剣なまなざしで語る。
…が「夜食」の提案については、そんな風に言って苦笑いを浮かべた。

天海 洸 > 「ま、まあ……できれば厨房に入りたかったんですけどね
 この学園に来たら、色んな世界の料理も覚えられるかなって思ったんですけど」

様々な世界、様々な人種が集う学園
昨日出店巡りで少しだけ異世界の文化にも触れることが出来た
それだけに、彼らの食べるものにも興味は持っていて

「まあ、苦労は色々ですけど……あ、その、思ったことを言っただけです
 その……」

セシルを女性だと意識すると、妙に照れくさい感覚がある
少し大人だがカッコイイ女性、思春期の少年からすれば変に意識をしてしまう。


「先が険しい道だからこそ、やりがいはありそうですよ
 ボクは将来料理人になりたいんです、様々な世界の人から様々な世界の料理を教わって
 それが食べられる店を出す。 そこにこの学園みたいに色んな人が集まる
 ソレが融和の一歩になれるならって高望みですかね?」

そう照れくさそうに笑い

「そういえば委員会に入る手続きのやり方ってどうすればいいんです?」

そう言って、委員会への入り方を尋ねる
入るかどうかは、学院になれてからになるだろうとも付け加えて。

「やっぱり学園の大きさの規模が違いますね」

そう委員会だけでも一つの街になる、この島のスケールを改めて感じてしまう。

セシル > 「厨房に入りたかった…ということは飲食店のウェイターか。確かにあれも忙しそうな仕事だなぁ…。

色んな世界の料理…という意味であれば、異邦人街なども面白いと思うぞ。他の世界の料理がこちら向けにローカライズされていたり、店によってはそのままだったりするからな。
料理に限らず、異邦人街は新しい発見には困らんだろう。私もたまに行く」

異邦人のセシルだが、異邦人街は生活圏ではないらしい。

「………いや、すまん。少しキツい言い方をしてしまったかな」

しどろもどろになる洸に対して、苦笑しながら軽く頭を下げ、謝る。
自分が「女性」として見られることはあんまり考えていなかったので適当に茶化したつもりだったのだが、どうも相手を萎縮か何かさせてしまったようだと考え。

「料理人か…「食」はヒトの生の根幹の一つだからな。
だからこそ、人間は味覚については存外保守的なものだが…

まあ、不変というわけでもないからな。ホノカの夢はとても素敵だと、私も思うよ」

夢を語る、自分より年若い少年の照れくさそうな笑みに、こちらも柔らかく笑み返した。

「委員会か?委員会街の、該当の委員会の棟に言って窓口に言えば案内してもらえるぞ。
委員会の手は多いに越したことはないからな。委員会によっては試験というか審査もあるが、あまりに自分の能力に合わん要望を出さなければ、門前払いは受けんだろう」

そんな風に説明をする。

「…まあ、学園ではあるが一つの「街」…というか、「国」のようなところもあるからな。
それを運営する委員会の規模は当然大きくなる」

もちろん、この学園都市にはあまり望ましくない多様性も存在はしているわけだが…その辺りは、少年もいずれ学ぶのだろう。
セシルには、先ほどの「嫌なもの」以上の示唆をする気はなかった。少なくとも、今は。

天海 洸 > この島に来てからこうやって誰かと時間をとってゆっくり話すのは久しぶりだった
だからこそこの時間は楽しかったのだが、時間は容赦なく過ぎていく

「あ、そろそろ時間だ」

スマートフォンのアラームが鳴り、ポケットから取り出して時間を確認すればベンチから立ち上がる。

「色々ありがとうございました、近々委員会街の方にもいってみますね」

そう言ってペコリと頭を下げ、改めてお礼を言う

「じゃあ、今お世話になってる下宿に戻る時間ですのでこれで失礼しますね

セシルさん、またお会いしたらよろしくお願いします」

そう言ってまた頭を下げれば洸はそのままこの場を去っていく
途中振り返り何度か手を振りながらこの場を去っていった

ご案内:「常世公園」から天海 洸さんが去りました。
セシル > 洸の持っている携帯端末が、何かを知らせるような音を響かせる。
どうやら、彼の帰るべき時間が来たらしい。

「おや、そうか。
…ああ、その時もまたこうしてゆっくり話せると良いな」

「また会ったらよろしく」の言葉には、鷹揚に笑って頷く。
そして、手を振り返しながら、去り行く洸を見送った。
その姿が見えなくなると…

「さて、と」

腕一杯に、食べ物の入った袋を抱える。
そして、

(風紀委員会でも良いが、この時期なら常世祭実行委員会の詰め所の方が喜ばれるかな…)

等と考えながら、委員会街に再び足を向けた。

ご案内:「常世公園」からセシルさんが去りました。