2017/01/20 のログ
ご案内:「常世公園」に朝日希さんが現れました。
朝日希 > 「ううっ……さ、寒い……」

夜も深け人がいない公園を一人足早に進む私。
今日も今日とてバイトをこなして家路についているのだけど
ちょっと遅くなってしまって近道になる公園を横切ることにしたんだけど。
誰もいない公園ってなんか新鮮で不気味だよね。

自分の足音とときどき吹く風の音を聞きながら先を急いでいるとベンチとその横に設置された自販機が見えた。
そういえば、常世七不思議とかなんとかで変な自販機を見かけた──とか言う話を聞いた事がある。

夜の人気の無い公園、七不思議。それらが頭をよぎってぶるっと震える私。
や、これは寒いからでそんな都市伝説を信じるような私ではない。断じてない!

そして目に付く"あったか~い"飲み物。
ベンチもあるし、ちょっとだけ温まっていくのも悪くないかも。

朝日希 >  
どんなラインナップだろうか、どれどれ。
おしるこソーダ・あつめ? ぜんざい、関西風……お、おでん。
ほ、他はコーヒーの無糖だとか普通の商品が並んでいるけど──

「な、なに? これ」

思わず声に出して言ってしまう私。相変わらずというか常世はどうも私の知っている常識とはかけ離れている。
ソーダなのにおしるこ? いや、それ以前に温かくする意味が分からない!

朝日希 > おしるこソーダが気になる。
非常に気になってしょうがないけどなんとか抑えて、普通のカフェオレを選ぶ。

ゴトン、と音を立てて出てくる缶に手を伸ばせば──

「あっ、あちちっ!!」

あるよね。手が冷え切ってしまって温かい飲み物が持てないアレです。
結局袖で缶を持ち上げながらベンチに座る私。
制服の布地からじんわりと伝わる熱にほっとする。

朝日希 >  
時間をかけてゆっくりとカフェオレを飲み進める。
ふと見上げればいつもより綺麗に見える満天の星空が視界いっぱいに広がっていた。
いつもだったら気にしないけど、こうして改めて見ると特別な時間に思えてきてこういうのも悪くないなあと思えちゃう。

「えへへ、なんつって」

誰に言うでもなくそうつぶやいて、飲み終えた缶をゴミ箱に。
さあ、帰ろう。帰ったらご飯作ってお風呂で温まって……やることはまだまだあるから。

ご案内:「常世公園」から朝日希さんが去りました。