2017/08/26 のログ
ご案内:「常世公園」に筑波 察さんが現れました。
筑波 察 > 「54、55、56…」

夜もそれなりに更けて、人通りがなくなり、街灯だけが照らす公園。
その遊具の一つである鉄棒にぶら下がって、
一定の間隔でカウントを行う青年が一人。
そのカウントは懸垂を行った回数をカウントするものだ。

「……77、78、79、80。
 ふう、だいぶ身体が鈍ってるなぁ」

80回までやったところで、鉄棒から降りて休憩する。
用意していたタオルで汗を拭いて、飲み物を一口。
どう見ても運動するような服装ではないが、
この服装が一番なれていた。

「最近考え事ばっかりで全然身体動かしてなかったからなぁ」

もともと戦闘は能力を極力使わない方針を取っていたので、
格闘戦がメインだった。
そういう都合でそれなりに身体は鍛えていたのだが、
異能に進展があってからはすっかり運動不足だった>

筑波 察 > 「次のメニュー、何やってたっけかな」

簡単な休憩を済ませると、再び鉄棒にぶら下がる。
先ほどの懸垂と違って腕同士を近づけて、今度は腕の筋肉を使うらしい。

「1、2、3…」

先ほど同様、一定のリズムで身体を上下に動かす。
異能が進展する前なら、ガンガンやっていたメニューだが、
今は負荷の面でも、回数の面でもあまり無理をしていない。
そうせざるを得ないほど、身体が鈍っているのだ。

「……48、49、50。
 はぁ…ヤバい、息が…」

50回で終わらせたときには、それなりに呼吸が荒くなるありさまだ>

筑波 察 > 「これ、絶対筋肉量落ちてるよね…」

一通り、今までやってきたメニューを、無理のない程度こなす。
終わったころには身体を動かすのが億劫なくらいだ。
一週間寝たきりだと確か質量比で1%筋肉は失われる。
更に動かしていない分負荷に対する耐性も落ちているだろう。
すでに全身が悲鳴を上げているこの状態の原因は、
間違いなくここ最近の生活のせいだ。

「いくら能力が発展したって動けないんじゃ意味ないよねぇ…」

少し深いため息を吐いてベンチに腰を下ろした。
正直、身体や異能の変化に追いついていない感じはある。
振り回されているといってもいい。
飲み物を飲みながら、はてさてどうしたらいいものかと考える>

筑波 察 > 「やることは山積してるし。
 体は鍛えなおさないといけなさそうだし。
 こりゃ死ぬまで退屈しなくていいねぇ」

山積してるなんて言うが、
大半は自分で問題を掘り返して勝手に悩んでいるだけだ。
放っておけばそこそこ完成された異能として、安定していたのに。
しかし自分は今安定を求めていない。
これからも求めないと思う。

「でもなんだか最近は人付き合いの仕方で悩むことの方が多いかなぁ」

幼い頃、それこそ異能なんて持っていなかったころは、
皆と無邪気に走り回っていたような気がするが、
異能を手にしてから人付き合いというものがすっかり歪になってしまった。

「そろそろ新しい考え方をしないとしんどいかもねぇ」

とはいうものの、そう簡単に考え方や生き方が変わるなんてことはない。
何か衝撃的なことでも起きてくれないものか。
と他力本願なことを考えてしまう>