2017/10/15 のログ
■暁 名無 > 「……さて。」
考えてもとんと見当もつかない悪夢の原因は一度脇に除けて。
昨今この島で蔓延っているという幻想生物の非合法な取引について矛を向ける。
今月で既に2件が確認されているというものの、やはりそこは非合法。
どうにも全容がおぼろげで、公安も動くに動けないらしい。
取引されるモノがモノだけに、気乗りしないというのもあるのだろう。
「これが武器や薬ならまだ動くんだろうけどな。」
まあ無理もない、とは俺も思う。
■暁 名無 > 無理もないとは思うものの、看過していいものでもない。
外来の生物には、動物植物関わらず使い様によっては武器や薬に転じる物も多く存在する。
その辺りの知識を普及させるのが、まあ俺みたいな研究屋兼教員の仕事だってのはまあ、分かっちゃいるんだが……
「……学園に居る生徒だけが、生徒じゃないってのが厄介なとこだよな。」
そう、学園内の生徒に限らず、常世島に住む大人の大半にもその手の知識に乏しい人は沢山居る。
そんな人たちにも啓蒙、普及させていくのは正直言って骨だ。
何より、教える側の絶対数が少なすぎる。
「ほんとのほんとに、厄介極まりねえなあ。」
取引の中身とされている生物の事を思い浮かべる。
それ単体にはさほど害は無いと言える小さな動物だが、場所と状況が重なると、非常に危険な代物と化したりするタイプだ。
■暁 名無 > ひとまず、最優先は取引を行っているグループの特定だろう。
常世島でしか確認されていない幻想生物が島外に持ち出された場合、どのような被害が予想されるか。
それをきちんとまとめて提出出来れば、公安も風紀も今以上に動いてくれるかもしれない。
……というか、動いてくれないと少し困る。
「……明日は休日返上かねえ。」
資料が足りない為に家での作業は難しい。
それなら外に出るついでに学校まで行ってしまえば、図書室で資料は漁れるし、そのままデータを纏める事も出来るだろう。
貴重な休日が潰れるのはこの際仕方ない事と目を瞑ろう。
後々もっと休日が潰れるよりは何十倍もマシだ。
「……それじゃあ今日はもう帰るか。
あー、クソ。ベンチで寝てたからかあちこちガッチガチじゃねえか。」
俺は関節を解しながら長居した公園のベンチを後にしたのだった。
ご案内:「常世公園」から暁 名無さんが去りました。