2017/11/08 のログ
■鈴ヶ森 綾 > 言葉に詰まる様子の彼女をじっと見つめる
その心中を察してか、気にしないで、よくある勘違いよ、等と言葉を繋いだ
じゃあ誰に?と聞かれなかったのは面倒がなくて良い
仮に問われていたとしても、あえて説明はしなかっただろうが
「実を言うとね、一人では少し寂しくて…話し相手が欲しいと思っていたの。
…ああ、先に名乗った方が良いかしら。私は綾、よろしくね。」
隣に座る彼女の方へ少し身体を傾け、矢継ぎ早に言葉を紡ぐ
告げるのはあくまで下の名前だけ
そこまで言い切ってから相手の反応を待って
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「……うん、ありがとう。
わ、私はラウラ。えっと、いつも一人なの?」
気にしないでとフォローされると、その気遣いが余計に刺さるような気がした。
それでも、だんまりされるよりも遥かに気は楽だったが。
そして彼女が少し身体をこちらに傾けると、その重さを感じる。
決して重いわけではないが、確かにそこに彼女がいるという、いわば証拠のような重さ。
それに重ねるように、やや矢継ぎ早に話されると、
そこに深い意味はないはずなのにドキッとしてしまう>
■鈴ヶ森 綾 > 「よろしく、ラウラさん。いつも…そうね、特定の誰かと一緒にいる事はあまりないわね。…ラウラさんは?」
相手の問にふむ、と顎に手を添えて少し考え込むような仕草
それからさして時間をかけず、特に気にした風もなく答えた。
「あら、貴方…暗くて遠目では分からなかったのだけど…綺麗な髪をしてるのね。それに肌も…」
思わず、そう、考えるよりに先に動いたという風にその手が伸ばされる。
しかし手と髪が触れ合うより前に、手の動きは彼女自身の意思で制止されて引っ込められた。
いかにも、我に返った、というような具合に。
「あぁ、ごめんなさい。思わず手が…。」
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「そっか。え、私?
……私も特定の誰かと一緒にいることはないかな…?」
というより、ひとりでいることの方が多いかもしれない。
意識的に人と接触を避けている部分が、少なからずあるから。
「髪?ああ、まぁ…目立つのは確かかな、綺麗だとは、あまり自分では思わないけど」
髪や肌がきれいだと言われるとちょっと呆気に取られて、数瞬遅れて反応する。
自身の髪をきれいだと思ったことは、正直ない。
くすんだ銀色はどことなく古びた金属のようで、綺麗とは思えなかった。
そして彼女がこちらに手を伸ばしてくると、やや焦ったように目が泳ぐ。
髪と手が触れるかどうか、というところで彼女が自身の手を引けば、反応に困ってしまう。
どことなく彼女の艶っぽい雰囲気が、そういうのに疎い自分を惑わしているような、そんな感覚だ>
■鈴ヶ森 綾 > 「ふぅん…じゃあ、私達お仲間さんなのね。」
両手を小さくポンと打ち鳴らし、無邪気にはしゃぐようにそう言ったが
「あっ、でもあんまり喜ぶような事じゃないかしらね。」
相手の反応を窺うように小さく首を傾げ、その顔を覗こうとした。
「あら、そうなの?でも、私は好きよ…ねぇ、触ってみても良いかしら?」
一度引っ込めた手をもう一度、今度はゆっくりと、眠る子供に触れるような繊細な動きで近づけてゆく。
もし拒絶されなければ、そのセミロングの髪の毛先から指を通し
感触を確かめるように手のひらの上に湛えようとして
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「そうだね、ある意味仲間かな?
確かにあまり喜べることではないけど…」
少しはしゃぐようにする彼女を見て、釣られるように笑いがこぼれる。
とはいえ、ひとりでいることが悪いことだとは思わないし、それは彼女もきっと同じだろう。
だからお互いあまり憂いている感じはなくて。
「な、なんて言うか、改まってそんなこと言われたことないから…
別に触るのは構わないんだけど……ちょっと恥ずかしいかな」
自分で綺麗だと思ったことはないし、誰かに言われたこともほとんどないので、
反応に困る。というのが正直なところだ。
それでも嫌な気分はしない。嫌というよりは、恥ずかしいの方が正確だ。
彼女が再び手を伸ばしてくると、少しだけ俯くが、特に拒む様子はない>
■鈴ヶ森 綾 > 「そうよね。普段はなんとも思わなくても、今日みたいに寂しく思うこともある。
だから、貴方とここでお話できて良かったわ。」
今度はさきほどのはしゃいだ様子から一転してトーンを落とし、しみじみとした呟きを漏らす。
それでも深刻になり過ぎないように、最後は明るい調子で結んで。
「もっと自信を持っていいと思うわ。だってほら…こんなにも…直に見せられないのが残念なくらい。」
彼女の髪が好きと言った言葉に偽りはない
手のひらの上を流れて零れ落ちる銀色は、
薄っすらと差し込む月の光の元では、自分の黒髪より余程映えるのではないだろうか
そうして一頻り彼女の髪を愛でている最中、その手の甲がうなじに触れる。
そこからフツフツと自身の中に欲望が湧き上がるのを感じる。
一度だけなら手が滑ったと言い訳もできるだろう。
しかし二度目に触れさせた指はそこを離れず、そのまま耳の後ろまでをなぞるように這う動きを見せれば、
相手にもそれが意図的なものだというのは伝わるだろう。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「綾さんは寂しいって思うの?」
どことなく先ほどのはしゃぐ様な明るい声から一転、少しだけ憂いを含んでいるような、
でも暗いと形容するにはどこか違うような雰囲気で語る彼女に、不思議そうに問いかける。
一人でいて寂しいのか?と。
「う、うん。でもほら…あまり自分に自信が持てないっていうのも、なんとなくわかるでしょう?」
彼女が髪の毛を触るその感触は、とても丁寧でむしろ心地よかった。
そして髪の毛のことを褒められると素直に喜んで見せるが、
内心では彼女の黒髪も十二分に綺麗だと感じる。
暗闇と同じ色のはずなのに、決して融け切らない黒。
そういう落ち着いた色というのは、ある種憧れにも似ている。
そして時折彼女の手の甲が肌に触れると、次第にそれがうっかりではないことを察する。
しかし、それに対して何といえばいいのかわからず、拒否することも、受け入れることもできずにいた。
ただ、優しく触れるその感触に、不快な感じは一切なく、
髪を触られているのの延長のような、若干の心地よさすら覚える>
■鈴ヶ森 綾 > 「偶にね…特にこの季節は。」
冬、死の季節の訪れ。
それは何度乗り越えても本能的な恐れを抱かせる。
だからだろうか、そういう季節には食欲とは違う意味で人に触れたくなる事がある。
無論、それは目の前の少女に語るような事ではない。
短い言葉と曖昧な微笑みだけが返答となった。
「じゃあ、どうしたらラウラさんは自信を持てるようになるかしら。私が毎日綺麗よって褒め続けたら、
少しは自信に繋がるかしら?…なーんて。」
彼女の髪に触れながら顔を耳元へと近づけ、耳元で囁く。
うなじから耳へ触れた指先はそこから頬へ渡らせ、
最後に顎を一つ撫でて離れた。
近づいた黒と銀の髪は混じり合い、互いの境界を曖昧にする。
そこからさらに顔が近づき、耳に触れるのではないかという直前で冗談めかした言葉と共に離れていった。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「…ああ、確かに、そういう気分になるのはわからなくもないかな…」
この季節は特に。そういわれれば、なんとなくだが理解できた気がする。
もともと雪国で生まれ育った身、もはや冬という季節は脅威ではなく共存の対象だが、
時折見せる驚異的な厳しさは、ひとりで乗り越えるにはあまりにも酷だ。
「え…っと、その、それはすごくうれしいんだけどッ」
彼女の顔がぐっと近づき耳元で囁かれた言葉は、その言葉の意味以上に甘味な色を伴っていた。
もしかすると息が耳に掛かるのではないか。
そんな距離まで接近されると、同性であっても心臓が早鐘を打つ。
そして指先が耳から頬、顎へと肌を撫でていくとまるで電撃でも流されたかのようにビクビクと跳ねる>
■鈴ヶ森 綾 > 「あぁ、ごめんなさい。少し調子に乗り過ぎてしまったわね。」
思った以上によい反応を見せる少女の様子に小さく笑みを溢す。
互いの熱を感じる程に近づいていた身体は今は離れ、できた隙間を風が通り抜けて二人の髪を揺らした。
それを合図にするように立ち上がると一度体ごと相手の方に向き直って口を開く。
「私はそろそろ行くわ。ラウラさんも、この辺はさほど危なくないけれども、
十分用心して帰ってね。また今度、ゆっくりお話しましょう。」
そうして最後に小さく手を振ると踵を返し、先程少女がやってきた公園の入り口の方へと歩いていき、
直にその姿は見えなくなった。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「え?っと、うん、大丈夫……うん。」
彼女が距離をとると、それに伴って甘味な感覚は薄れた。
しかし緊張して一度焦りだした心臓は距離が開いても変わらず早鐘を打ったままだ。
「ありがとう…なんて言うか、綾さんも気を付けてね。
うん、また今度……ご飯でも食べながらね」
また今度話しましょう
そんな言葉をかけてもらえば、少し浮ついた感じで頷く。
でも、もしお話しする機会があるなら、それはごはんを食べながら見たいな、
片手間にやることがあった方がよさそうだ。
気を紛らわすものが近くに無いと、彼女の前ではどんなへまをするかわからない。
そして帰るために立ち上がった彼女に、同じように気を付けてと声をかける。
女性としての魅力で言えば、私なんかよりも彼女の方がずっと魅力的だ。
だからこそ、気を付けてなんて言葉が自然と出た。
「さて、私も帰ろう…
なんて言うか、遊ばれてたような感じがするな…」
彼女を見送った後、自身も立ち上がって公園を後にした>
ご案内:「常世公園」からラウラ・ニューリッキ・ユーティライネンさんが去りました。
ご案内:「常世公園」から鈴ヶ森 綾さんが去りました。