2015/06/30 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に遠峯生有子さんが現れました。
遠峯生有子 > 学校帰りにカフェへ寄るのは日課になっていたという言葉すら日課になってきている。
しかし、いつもなら席に着くなり荷物を広げ、その日の課題にでも取り組むところだが、
今日はそうではなく、注文のケーキセットが付くまでの間、
椅子にすわったままぼーっとしている。

「何か変なことしたらせっかく覚えたこと忘れそう。」

遠峯生有子 > 座面の縁に両手をかけ、ぷらんぷらんと足を揺らす。
テーブルの上には先に運ばれてきていたお絞りと水。
斜めに浮かぶ氷にぼんやり焦点を合わせながら、
世界の気候とその特徴を反芻する。

中間考査も目前に迫り、当初立てていた学習の計画として、
暗記科目の詰め込みにはいったところである。

しかし生有子は暗記科目があまり好きではなかった。

遠峯生有子 > 全く出来ないわけではない。
日常のあれやこれやは人並みに程度にはちゃんと覚える。
しかし、無機質に思える知識の羅列をただ記憶する作業は

すぐに注意が別のことにそれて、
あれやこれやと考えてしまう性格と、
集中してしまえば時によって異能が発動してしまう体質とで、
どうしても落ち着いて取り組むことが出来なかった。

ところで本日の注文はスモモのタルトと紅茶ソーダである。

遠峯生有子 > 「ケーキの食材で地理が出来たら全部覚えられると思うんだけどなー。」

 例えば、スモモは中国とか、バニラは中米とか。
 ついでにそこがどのような気候で、現在の産地がどんな分布になっているかとか。
「いいかもしれない、それ。」
 ふふふと笑う。

遠峯生有子 > 「あ。だめ。余計なこと考えたら。」
 紅茶ソーダに手をつけて落ち着く。
 折角覚えた植生が、プラムとかココアとかに置き換わってしまうではないか。
 幾つかは、そういうものでも正解になったような気がするが。

 そしてタルトをフォークで崩して一口。
「テストどんな感じになるのかな。」
 何よりいくつかの実技がどうなるのかは、予想も出来なかった。

遠峯生有子 >  ケーキを食べ終わる頃には記憶の方もだいぶ落ち着いてきていた。
 咀嚼が脳に及ぼす影響というのは侮れない。
 単に気分転換できたことがよかったのかもしれないが。

 セットの紅茶も飲み終えて、ごちそうさま、と手を合わす。
 折角だから、今日は少し歩いてから寮へ戻ろう。

 革鞄を背負って、手提げを持って、
 ごちそうさま、とレジでも告げて店を出た。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から遠峯生有子さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」にエトランジェさんが現れました。
エトランジェ > しとしとと雨が降る.
大通りには傘を差しいく人々.たまに鞄を傘に走る学生も見える.

梅雨というのは知っていたがこんなに雨が長く続くのか……

などと一階テーブル席から外を見やる.

テーブルの上にはなにやら大きめの瓶とトマトジュース.
それに勉強だろうか.
なにやら書籍を広げていた.

エトランジェ > 「それで,つまりこの節の解釈は―――」

なにやら瓶に話しかけている.
端から見れば変な人だろうか.

「うーん……」
とうなりながらトマトジュースを口に運ぶ.

エトランジェ > なにやら研究区で事故だか事件があったというのは聞いていた.
なのでしばらく実験協力はおやすみなのだという.

楽なのは良いのだが予定がぽっかり空いてしまうと言うのも考え物だった.
なにせ暇を持てあましている.

エトランジェ > 実を言うとエトランジェは成績がわりと良かった.
試験前になってあわてて勉強しなくてもいいくらいには.
それも優秀な先生?がいればこそなのだけど.

と言うわけで,今しているのも試験勉強などではなかった.

簡潔に言えば研究……の前段階みたいなものである.

エトランジェ > 『だからちげぇっていってんだろ!』
「ふぇえ……」

瓶に怒られる.
こういうときはいつにもまして厳しい.

何というか立場が逆転なのである.

ご案内:「カフェテラス「橘」」に三千歳 泪さんが現れました。
三千歳 泪 > 「マスター!! コーヒーの機械直ったよ! おーいマスター。どこいっちゃったのさー?」

依頼人がいなくなっちゃうのはよくあることだ。でもお店から彼の姿が消えてしまうのはめずらしい。
何とかして見つけないと仕事が終わらないのだけれど。
うろうろと探し回っていると瓶に怒られてしょんぼりしている子をみつけた。

「むっ、マスター! そこにいるの!?」

エトランジェ > メモ帳に対応表のようなものが書かれている.
そのうち一つを×で消した.

不毛だ……不毛な作業をしている気がする.

「答えを教えてくださいよー」

『自分で気づけるようにならないとダメなんだよ!
 お前いつまでもオレに頼っていく気か?んん?』

ごもっともである.
ずずずーとトマトジュースを飲む.
もうない.
苦し紛れの逃避行動も打ち止めになってしまった.

エトランジェ > 『あん?』「はい?」

なんとなく声をかけられたような気がしたので返事をしてみる.
顔を上げれば巨大なレンチを担いだ少女か.

だが付近には返事を下少女と瓶しかいない.
正確には少女と瓶に入った少しピンクがかった半透明な小人―――なのだが

三千歳 泪 > 「またずいぶんとちっちゃくなっちゃって…」

中身がよく見えないけど、人影っぽいのがいる。この人ほんとにマスターなのかなー。じっと覗き込んで目を凝らす。
ダメ。見えないよ。マスターが急に遠くへ行ってしまったみたい。胸が締めつけられるようなせつなさに襲われた。

「あのさ! ちょっと借りてっていい? ドリップマシンの具合、見てもらわないといけないんだよね」

エトランジェ > 「え?えっと……」

この女性はなにをいっているのか?困惑するも継ぐ言葉は出てこない
言葉を継いだのは小人だった

『なに言ってンだね―ちゃん?おれは生まれたときからこのサイズだぜ?新手のナンパかい?』

と瓶に片手をつきちょっと気障なポーズ.
女性の前だから格好をつけているのかもしれない
まぁ,三頭身くらいなので全くかっこよく見えないのだが

三千歳 泪 > 「あははーまたまたー。マスターってば若い子みるとすぐヘンなこと言うんだから」
「なにって、さっきたのまれた仕事の話。はやく直さなきゃお店が大変だー!!って言ってたじゃんさー!」
「でねでね!! 超特急で直したよ! ゴッドスピード!! 私の仕事は終わったから、ここから先はマスターの出番でしょ?」

なにかが噛みあってない気がする。もしかしてマスターじゃない??

「うーーーーん…でもほら、コーヒーにくわしそうな顔してるし!」
「ちぢんじゃっても大丈夫。へーきへーき! 私はマスターのこと信じてるからさっ」
「で、借りてっていいかな! 見てもらったらすぐ返す。約束するよ。それとも、今はダメそう? おとりこみ中?」

エトランジェ > 「???」
少女はさらに混乱する.
いつのまにこの子(小人)はカフェのマスターなんてものを?
ポッと出た話を簡単に信じるあたり人が良い

それに比べて瓶の小人の理解は早かった

『ねぇちゃん頭は大丈夫か?それとも目か?
 まぁいいぜ,見てやるよ.
 オレは何にでも詳しい.
 なんたってこのおつむには英知が詰まってるんだからなぁ』

少女は何とも言わないが小人が自分で了承した.

三千歳 泪 > 「うんっ、やっとやる気になってくれたね! でもらしくないなーマスター。親しき仲にもなんとやらだよ!」

マスターは温厚で紳士的で虫も殺さないような人のはず。過激な発言に目を丸くする。
でも見てくれるっていうし、それならそれで。たまたま虫のいどころが悪かったのかもしれないしさ。

「コーヒーマシンが直ってるって、ちゃんと納得してもらわないと帰れないんだよね!」
「《直し屋》さん的にはさ、テキトーに直したフリして帰っちゃったとか言われたら信用問題になっちゃうし」
「マスターは省エネモード?みたいだから、私が使っていれてみる。そばで見ていてくれるかな」

瓶ごと抱えてお店の奥へ。瓶とアイスコーヒーのグラスをふたつお盆にのせて戻ってくる。

「お待たせー。ひとつは君に! ところで、この子はマスターのお知りあい? よく来てるの?」

エトランジェ > 『瓶の中から出られないから文字通り虫も殺せないんだけどな!っはっはー.』

思考を読んだかのように応えペチンと陽気に自分の頭を叩く小人.

機械の様子を見終わってきたのだろう.戻ってきて質問に答えた.

『ん?こいつはご主人《マスター》だな』

なぜこの二人はこんなにも意気投合しているのか.
会話もかみ合っていないのに……

蚊帳の外の少女は苦悩する.

そもそもそのマスターは人間なのか?
こんなサイズの人間がいるものなのか……

一度冷静になってこの子が雇われ店長なんてあり得ない……そう思えそうだったのに
まさか本当の本当に部屋を抜け出して雇われマスターをしているのではないかという疑念が浮かんできた.

三千歳 泪 > 「なにそれ!? マスターのマスター。つまりグランドマスター! 橘のグランドマスター…人呼んでマスターテリオン」
「謎のベールに包まれた彼女は今日もおいしいコーヒーのために学園都市を暗躍するのだ!!」
「それゆけマスターテリオン! でもそっかー、どおりで。上には上がいたんだねー。私もただものではないと思ってたんだよ…」

そういわれてみると浮世離れした表情をしていてふしぎな感じ。気品が服を着て歩いてるみたい。

「たとえて言うなら、クランベリージャムをどっさりまぜたヨーグルト。ううん、いちご大福かな!」
「どこもかしこも雪みたいに真っ白で、真っ赤なお目目はうさぎちゃんみたい。いいなーかわいいなー」
「ほっぺたさわってみてもいい? もうさー見るからにやーらかそうだよね!」

アイスコーヒーを置いて身を乗りだす。氷がグラスにあたって涼やかな音をたてた。

エトランジェ > 「ええ?あ?ど,どうぞ?」

一気にまくし立てられつい了承する.
褒められていたような気はする.
が,あまりこういうふれあいにはなれていなかった.

助けの目を小人に向けるも.がんばれーと言った風に手を振るばかり.
もう頬杖をついて寝転んでいた.

かえったら折檻しなくては.
理不尽な怒りを向けるのだった.

三千歳 泪 > むにゅん。むに。もっちもっち。ふにふにふにふに。にゅーん。

「すごい。すごいよこれ。んっと、手がね!! しあわせなんだ! 赤ちゃんのほっぺとか触ったことある?」
「似てるんだけどちょっと違うかも。えへへへへ、生きててよかったーって感じです。ナイスほっぺた!!」
「お返しといってはなんだけど私の耳、さわってみる? 私の耳は特別製。ちょっと珍しいのなんだー」

髪に手櫛をとおして、いつもは隠してる長くてとがった耳を露わにする。そうそれ。エルフ耳ってやつですよお兄さん。
残った髪が耳にかかって、くすぐったくてぴょこんと跳ねる。ほっといても垂れ下がったりはしないんだ。

エトランジェ > 「ありがとうございまふ……」

頬をふにふにされながらお礼を言う.手が幸せ?ちょっと大げさなような?
触れる頬は少し冷たいでしょう.

「で,では……お言葉に甘えて……」

そう言って耳に手を伸ばす.
完全に空気に飲まれていた.

触る耳はちょっとやわらかい.
そしてなんていうかぴくぴくしていた.
敏感?

お互いに頬と耳を触り合う光景は一部の人が見たら喜びそうなものではある.

三千歳 泪 > 「ん、っあ…んんん…! あはっ、あははは…んんっ! く、くすぐったい…ぞわぞわする! けどがまんがまん…」

細い指先に包まれて、ほんのわずかな力が加えられるたび長い耳が小刻みに震える。
声をあげたくなる様なむずむず感。触っているほうにはきっとわからない、弱いところをかすめるたびに火花が飛ぶような感じ。
息を止めて耐えていたからすぐに顔が赤く色づいて、火照ったみたいな感じになってしまった。

「………っっはぁ…!! わ、そこはダメなんだってば…! ひゃうっ!!」

エトランジェ > 「……」

ほほう・・・これは少し楽しい.
調子に乗って耳の先やら裏やらこしょこしょさわさわとさわる.
もくもくといじる.

そばでは瓶の中の小人がわくわくするように
ガッツポーズのような姿勢で構えていた

三千歳 泪 > いいように流されはじめてる気がする。めったに人に触らせないのは、くすぐられると弱いから。それも理由のひとつではある。
やられてばかりもいられない。ほっぺたをさわることに集中しないと。つついてみたいほっぺたがそこにあるから。

「ひゃ!? や、んんッ…て! あはっ…ぅ……やるなーなかなかの腕前だね!!」

体勢が崩れないようにテーブルに片腕をついたまま。これじゃ片方しか触れない。うん。待って。私はそれでいいのかな。
今はこのもっちもちの極上ほっぺを堪能する千載一遇の好機。二度とめぐってこないかもしれない大チャンス。
天の時。地の利。人の和。すべてが私に微笑んでくれている。守りを捨てるときだ。

いいよね。左の頬も差し出しなさいって聖なるお兄さんも言ってたしさ。反対の頬もつついてつまむ。つまんだ。しあわせ。

エトランジェ > 頬を触られたところでなんともないのでこれは圧倒的優位……
いや,すでに勝ちの決まった勝負である,
血色が良くなって頬が赤く染まっているかもしれないが.

『いけー.やっちまえー』

なんてヤジが後ろから飛んでいる気もするがあまり気にならない.
こちらも相手に倣い両手で耳を触る.

こしょこしょ.
耳たぶやなかまでさわさわ.


「けっこうなお点前で」

これは使い方はあっていたかしら……?

ご案内:「カフェテラス「橘」」に美澄 蘭さんが現れました。
三千歳 泪 > 迂闊。こうなることは見えていたはず。でも私は誘惑に勝てなかった。単純計算で二倍? そんなものじゃないよ。
波がくる。身じろぎせずにはいられない。寄せては引いていく波のよう。むず痒さのボルテージを鎮めてくれる人はどこにもいない。

「うわ、わっ…~~~~~~~~!! ふにゃあ……おそまつさまでしたぁ…」

ゾクゾクと震え、声にならない悲鳴をあげてテーブルに撃沈される。倒れるときは前のめりで。
あくびのあとみたいに泪がにじんで、コーヒーのグラスを倒しそうになった。あぶないあぶない。
ふわふわと揺れてさまよう視線の先、フランスパンの入った紙袋を抱えてかえってくる人影に注意が向いた。

「……あれ?? マスターがふたり…?」