2015/08/05 のログ
■烏丸 九郎 > 「何もねぇよ。この店のブルーベリーパイが好きなだけだぜ。俺はな。
あんたも、暑いってわりには食欲旺盛みてぇだけど…。」
自分には何事もなかった。そう、何事もない。
この夏にバイトするわけでもなく、彼女ができるわけでもなく
それどころかフラレて。
合宿するわけでもなく、ただただ修行に明け暮れる毎日。
せっかくの夏季休暇がこれである。
そう思い返すと、少し表情が暗くなる。
■正親町三条楓 > 「――普通は彼女あたりと来るものだと思ってましたけどぉ」
自分の事は棚にあげのたまう。
まぁ、こんな所に一人で来るあたり、まず彼女は居ないのだろう。
あまり気にもせず、のたまった。
シュークリームを食べ終わり、手と口を拭く
「甘いものは別腹ですのでぇ」
■烏丸 九郎 > 「ぐっ!……お、おう、そうだな…彼女ができた時の参考にしておくぜ…。」
痛い。とても痛いところを突かれる。
今はだいぶ傷がいえたといっても、つっつかれると痛い部分である。
ようやくブルーベリーパイが来たようだ。
こちらも仏頂面が伝播したかのような顔で、ブルーベリーパイにかぶりつく。
「別腹にしたって、大したもんだぜ。
俺の知り合いにも、そういうたのみ方する奴がいるけどよ
この島の女子ってのは太らねぇのかね。」
ご案内:「カフェテラス「橘」」に浦松時子さんが現れました。
■正親町三条楓 > ぐさっ。
『太る』
やめよう、その言葉は私に効く。
雰囲気におどろおどろしい物が加わりながら。
楓は溜息を吐く。
「その調子じゃ、彼女は無理そうですね~……」
ぞんざいに言う。
なんかもう、扱いが雑になっているかもしれない。
■浦松時子 > ちょっとお腹が空いたし軽く何か食べようかとカフェに寄ってみて扉を開けると一人は見知った顔の男、もう一人は知らない顔の女性。
何かは知らないが随分と仏頂面でケーキを食べている。
少なくとも恋人の類ではなさそうだ。
「…なんなんでしょうあの2人」
恋人同士ではなさそうだがどうも声をかけづらい状況故にどうしようかと迷っている。
■烏丸 九郎 > 「あ、諦めるのはまだはええし!たしかにアレだ、今はアレかもしれねぇが……。
はぁ…にしても、あちぃな。」
なんかお互いに痛いところを突き合ってしまったようだ。
不毛だ。不毛な争いだ。
やめよう。
これ以上はみんな不幸にしかならない。
誰も幸せにならない。
なんとか話題を転換しようと天井を仰ぎ見る。
■正親町三条楓 > 確かに不毛だ。
どこかで終わらせなければ争いは永遠に続く。
この世から戦争がなくならない理由だ。誰も終わらせようとはしないし。
「……はぁ」
次々とくるケーキを黙々と口に運ぶ。
何枚もの皿が重なる。
■烏丸 九郎 > さくさくとパイ生地に歯を立て、食べ進んでゆく。
ブルーベリーパイの甘酸っぱさは、荒んだ心を癒してくれる。
彼女のケーキたちもその役割を担っているのだろう。
そう思うと、なんだか彼女も不憫なような気がしてきた。
「あんたも、まぁ…なんだ、元気だせよ?」
ふいにそんな言葉が出てくる。
目の前に積み重なる皿の枚数は数えない。
数えれば明らかにクルであろうことを予測してしまうだろうから。
そう、例えば二の腕とかお腹に。
■浦松時子 > なんか2人とも重い雰囲気だ。
一応年長者ではあるし、少しは明るくできるかどうかはわからないがやってみなければわからない。
「烏丸さんお久しぶりです~そちらの方はお友達ですか?」
にこやかに、あくまで表面上はにこやかに声をかける。
この空気に割って入るのは少し勇気がいるが最初が肝心だ。
■烏丸 九郎 > 「あ、おう…時子さん…だっけか。久しぶりだな。」
ゲーセンであった以来か。
あの時とはずいぶん状況は変わっているが…。
なんかこの人俺が凹んでる時とかよく出没するなとか思ったりする。
「友達ってわけじゃねぇよ。偶然近くに座って、たまたま目があっただけだぜ。」
友達だったらもっとにこやかに食事もできたはずである。
さくさくとパイを食べ終えると、カフェオレで口内を洗い流す。
■正親町三条楓 > あっという間に食べ終わる。
カロリーの事は考えない。
考えると死にたくなるから。
あぁ、食べるのはやっぱり少年にしておくべきだったか……いや、いくらちはやが居ないとはいえダメだろう、うん。
「――ええ、宜しければこちらの席へどうぞ」
立ち上がり、時子と呼ばれた女性に席を譲る。
そして、九郎の側を通り過ぎる時……
「……あなたも、ですねぇ」
ぽつりと呟き、カフェテラスを出た。
ご案内:「カフェテラス「橘」」から正親町三条楓さんが去りました。
■浦松時子 > 「まあそうでしょうね、明らかにそんな空気じゃないし」
友達でもないただの知り合いにしてはきつい雰囲気だったのでやはり違うかと思い。
「あ、どうもご親切に」
席を譲ってもらいそのまま座る。
「…で、今度はどんなお悩みで?」
少なくとも何か思う所があるのだろう、そこを一つ聞いてみる。
最近こんな役ばかりだなあ、と思いつつ。
■烏丸 九郎 > なんか知らないが、お互いに少し分かり合えた気がする。
名も知らない相手だし、彼女の悩みも不機嫌な理由もわからない。
だが、なんとなく、少しだが、歩み寄れた気がするのだ。
去ってゆく彼女を見送りながら、それと入れ替わるように席につく時子の方に視線を戻す。
「お悩みっつーか…悩みは特に無いんだけどよ……。
彼女の一人でも作ったほうがいいかなーって、思っただけだよ。」
深くため息をつきつつ、カフェオレを一口、口に含む。
■浦松時子 > 若い。
若いお悩みだ、まさに青春。
「いや~若いですね~」
膝をぱんぱんと叩きながら店員を呼んで注文をする。
「ベイクドチーズケーキと麦茶で」
注文を終えた後、九郎の顔を見て
「彼女ですか、あ、私はパスで、ぶっちゃけ烏丸さん好みじゃないし」
と言ったところでコホン、と咳払いして。
「冗談は置いといて…彼女の前に好きな人を見つけるのが先じゃないですか?彼女は持ってて嬉しいアクセサリーじゃないんですよ」
■烏丸 九郎 > 『あんたから見りゃだれでも若くみえるんじゃねぇのか…』
と、内心思ったが、口にはしない。
歳を気にしてなさそうな彼女とはいえ。
「誰もあんたを彼女にしようとなんて思っちゃいねぇよ。
好きな人なー…好きな人なー…そっかー、そうだよなーやっぱり。」
面と向かってこう言われるのは地味にショックではあるものの
まぁそれはお互い様。
好きな人を作れと言われれば、全くそのとおりなわけなのだが
実際ふられたばかりなので地味にきつい。
■浦松時子 > 「そーですよねーこんなおばあさん彼女とかノーチャンですよねー…そう、彼女とか言ってる暇あるならこんな所で一人でうじうじしない」
行ったことには納得してくれたようなのでケーキを食べながら。
「彼女の前にほかにやること無いんですか?いつものギターも持ってないし…音楽やめたわけじゃないですよね?もやもやするならギターの一つでも思いっきりかき鳴らせばいいんですよ」
■烏丸 九郎 > 「そもそも好みじゃねぇならいいだろ、別に。」
逆に、時子のことを好きだとか言ったらどういう反応を見せるのか気にはなるが…
やはり普通にフラレて終わると思うし、試す気など毛頭なかった。
「うじうじはしてねぇっていうか、俺はただブルーベリーパイ食いに来ただけなんだけどよ…。」
さっきの美女…名前は知らないが、彼女との会話で
気持ちが少し荒んだ程度である。
すでにカフェオレもなくなり、水を一口いただく。
「音楽はやめてねぇけど、ちっと修行がてらやってるんで…
でも、そりゃいいかもしれねぇな…久しぶりにギターも悪くねぇ。」
■浦松時子 > 「確かに好みじゃないから速攻振りますけどね、こう見えても初恋を引きずる女々しい女なんですよ私」
150年ほど昔を思い出しつつ麦茶を一口。
「男が一人で甘いものを食べてもいい、自由とはそういうものです…美味しいものは気分を楽にしてくれますよ~」
その割には最初は不機嫌そうな顔で食べていた気がするがそこは置いといて。
「はい、何か別のことをすれば違う考えも浮かぶというものです気分転換ってやつですね」
■烏丸 九郎 > 「初恋ねぇ。まぁ、初めてってやつは特別だろうからな。
女々しいなんてことはねぇと思うけどよ。」
何年前のことなのかは聞かない。聞いたら聞いたで、なんか語られそうだし。
ある意味自己弁護的なことを言いつつも立ち上がり。
「そうだな、確かにその通りだ。甘いモノ食っても、ギターかき鳴らしてもいいじゃねぇか…。ありがとよ、時子さん。」
そう、礼を言うと頭を下げて。
「それじゃ、ちょっとばかり気分転換してくるぜ。」
と言い残して去ってゆく。お会計を終えるその足取りは
比較的軽やかだった。
ご案内:「カフェテラス「橘」」から烏丸 九郎さんが去りました。
■浦松時子 > 「はい、お気を付けて~」
どうやら解決したようなので良かったと思いつつ自分もケーキを食べ終えて麦茶も飲んで。
「ごちそうさまでした~」
代金を払って去っていく。
ご案内:「カフェテラス「橘」」から浦松時子さんが去りました。