2016/12/23 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に佐伯貴子さんが現れました。
佐伯貴子 > (テーブル席に一人座っている。
 目の前にはローソクの立ったショートケーキ。
 ローソクには火がついている)

ハッピバッスデットゥミー…

(小声で歌ってから火を吹き消した。
 そう、佐伯貴子は誕生日であった。
 普段から公表するわけでもなく、
 誰にも連絡しなかったために一人誕生日である)

佐伯貴子 > (ケーキからローソクを引き抜く。
 流石にそれを舐めるような真似はしない。
 皿の上に置くとフォークを持つ)

こうして誕生日がわかっているだけ幸福な部類なのだが…

(異邦人や人間以外の存在は、
 自分がいつ誕生したのか知らないものも多い。
 学籍の上に戸籍が存在するだけ、
 この世界ではかなり幸運である。
 ケーキをフォークで切り分け始める)

佐伯貴子 > うまい…

(ケーキを一口食べると頬が緩む。
 ここ最近は仕事に勉学に忙しく、
 常連だったこのカフェにも来れなかった。
 来年度にはいよいよ受験勉強が本格化するので、
 一層こういう機会は少なくなるだろう。
 今のうちに楽しんでおかねば…)

佐伯貴子 > はむはむ…

(受験といえば。
 いわゆる「進学コース」を受講していると、
 純粋な人間が少ないことが気がかりである。
 この学園が大学卒業レベルの講義を行っているとは言え、
 外部に進学したがる存在に人間が少ないのは困りものである。
 社会の上部に人外が蔓延れば、
 社会的動物である人間はどのように扱われるか。
 想像したくなかった)

佐伯貴子 > ごちそうさまでした。
誰か一緒に受験しないかな…

(紅茶を飲み干すとつぶやく。
 この学園の生徒から進路の話を聞いたことが無い。
 卒業したらどうするつもりなのだろう。
 犯罪者になっても自分は治安組織にはいないだろう。
 しかし犯罪に巻き込まれる可能性はある。
 しっかり就職してくれよ…
 そんなことを思いながら会計を済ませて店を出るのであった)

ご案内:「カフェテラス「橘」」から佐伯貴子さんが去りました。