2017/04/05 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に美澄 蘭さんが現れました。
美澄 蘭 > 「うーん…」

カフェテラスの、窓にほど近い席。
携帯端末と、メモ帳を睨みながら、手にしたシャープペンシルを時折くるくると回して。

左右の瞳の色がそれぞれ異なる特徴的な風貌を持った少女は、漫然と考え事をしているようだった。
そんな折、頼んでいたらしい紅茶と、焼き菓子のセットが届く。

「あ、ありがとうございます」

メモ帳は普通のノートほどテーブルのスペースを取らない。
お茶とお菓子を置くためのスペースは、ほんの少し位置を調整するだけで足りた。

美澄 蘭 > 気分転換に、やってきた紅茶に軽く口を付けて、軽い息を1つ吐く。
再度、シャープペンシルを手に取ってメモ帳を手元に寄せる。
開かれているメモ帳のページは、時間割表のような区切り線が引かれている。
…というか、時間割表そのものだった。

(…やっぱり、今年は魔術系は入って1つかなぁ…)

考えていることそのものは読み取れなくとも、複雑な表情をする蘭と開かれたページを見れば、蘭が今年の履修内容で悩んでいるのは明白だろう。

美澄 蘭 > (異能学関係の講義が週に2コマでしょ、異能制御実技も週に2コマで…
受験対策の演習も、英語数学に古典の共通部分は今年からやっておきたいし、去年落とした確率物理学も取り直したいし…)

眉間に皺を作って、空いた左手で指折り数えながら考える。

(一応理社は高校範囲の基礎はやったけど…受験になると範囲細かくなるから取り直さないと。
…科目絞るのも悩ましいわよねぇ…)

こつ、こつ、とシャープペンシルの尻でテーブルを叩きながら、左手を口元に当てて、思案顔。

美澄 蘭 > 一応、「ジャーナリストになるために本土の大学の社会科学系学部に進学する」という卒業後の目標を立てはしたものの、現時点ではそこまでだ。
国公立を目指すのか、私立を目指すのか。学部は具体的にどうするのか。
そこまでは、まだ絞りきれていない。
親からは、「入試のレベルが高い大学の方が周囲の環境はいいし講義のレベルも高い。文系でも、数学をきっちり入試で課すところの方が良い」というようなオススメをされているが、入り口の時点で専門の方向を決めるという意味では、私立も面白そうなところが結構ある。

(…文字で概要見るだけじゃ、ピンとこないわね…)

「………せめて、国公立主体で考えるか諦めるか位は決めないと、授業も絞れないかしら」

そんなことをぽつりと呟いて、焼き菓子を1つつまみ、紅茶を少し飲んだ。

美澄 蘭 > 「………」

ティーカップをソーサーの上に戻し、シャープペンシルを持ったままの右手を口元にやって、しばし沈黙。

「………化学と生物、両方とっても何とかなるかしら。ちょっと時間割圧迫するけど…」

少女は、「選ぶ」ことからの一時の逃避を選んだ。
端末で時間割を確認し、時間割表にざざっとした筆跡で書き込む。

美澄 蘭 > (………あとは、魔術の絞り込みかなぁ)

獅南蒼二の魔術学は興味深いが、ついていくための予習復習の時間が、少なくとも今年は取れない。
コゼット先生の元素魔術も先の段階へと進めたいし、研究所の方からも元素魔術の訓練は続けてくれると助かる旨の話を聞いてはいるが…力で闘う人間になる気は今のところあんまりないので、防壁になる放射魔術を覚えてしまうと、その先を覚えるというのは今後の生活において優先順位が低い。
そうなると守り、癒しの術に興味が向くが…

(生命魔術は生物とか医学の知識をしっかりつけないと今以上先に行くのは難しいし、神聖魔術って、あんまり馴染む気がしないのよねー…)

軽く口を尖らせて、んー…と思案顔。