2017/07/28 のログ
中条 薫 > 待つこと5分ほど、カフェのオーナーらしき男性が入ってきた。生徒ではなくしっかりとした大人だ。
そんなに緊張しなくていいよ、と気さくに話しかけてくれた。この一声で、

(厳しい人じゃ無さそう…。)

とひとまず安心する。
ゆるい雰囲気の中面接が始まり、名前と学年を言う。

中条 薫 > 次に志望動機を聞かれる。
が、元々学生達の社会的成長を促進するために学生達で切り盛りさせている訳で、希望した生徒は大概の事が無い限り採用しているという事実を聞かされる。
まぁでも面接の体裁を保つ為にも一応聞いておくけどね、と打ち明けられ、幾分話しやすくなった空気で説明を始める。

「元々孤児院出身でして、あまり父の負担を掛けたくないんですよ。私この島に最近来たばかりで、まだ分からないことばっかりですけど、取り敢えず仕事を探して自分の身の回りのことは自分で済ませられるようにならなきゃなぁ、と思いまして…。」

彼女の説明にオーナーはうんうんと頷き、それだけ立派な理由があるなら充分だ、と早々に納得してくれた。

中条 薫 > 「それと私、料理は得意なんですよ。家族の子供たちに料理をよく作ってまして、大抵の料理は作れます。オムライスとかハンバーグとか酢豚とか…。」

料理が出来る、という情報にオーナーはほう、と呟き、それなら厨房でもホールでも行けるな!と喜んでいた。

その後、働く時間やら大まかな仕事内容だかの説明を受け、最終的には採用という結果になった。

中条 薫 > 諸々の説明を含めて、1時間ちょっとで面接は終了した。
帰り際に仕事服を受け取り、次から宜しくね、と一言貰う。ありがとうございました、と礼を言い、裏口から退出する。

(割とすんなり採用されたなぁ。)
と拍子抜けしながら帰路についていると、ふと大事なことに気付く。

「しまった…。ここで働いたら普段お客として通えなくなるじゃん!もっと遠くの店にすればよかったぁ…。」

割とどうでもよかったが、彼女にとっては重要な事だったらしい。ガックシと肩を落としつつ、まぁ働けるんなら別にいいかと思い直して夕暮れを歩くのだった。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から中条 薫さんが去りました。