2018/01/22 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に鈴ヶ森 綾さんが現れました。
■鈴ヶ森 綾 > 夕刻、何時もならこの時間は授業が終わった後の学生たちでごった返ししてる時間帯だが、
雪のせいだろうか、今日は席が半分も埋まっていない。
「───を。」
テーブル席ではなくあえて窓際のカウンター席に座り、
注文を取りに来た店員に飲み物を注文するとそれがくるまでの間、ぼんやりと窓の外を眺める。
雪の勢いはかなり強く、それなりの量が積もりそうだ。最も、雪国のそれとは比べるべくもないだろうが。
ご案内:「カフェテラス「橘」」にラウラ・ニューリッキ・ユーティライネンさんが現れました。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > カランカランと、扉の動きに合わせて軽快な鈴の音が鳴る。
店内に入る前に軽く雪は払ってきたが、
それでも肩口やニット帽には落としきれなかった雪がまだ白さを残していた。
『お好きな席へどうぞ』そう言われて覗く店内は、
普段では珍しく人が少なく空いていた。
きっと雪のせいだろう。チラつくことはあっても積もるほどに降るのは珍しいこの島。
外は街全体が粉を振るわれたように白い。
「あれって……
えっと、隣、良いですか?」
そして店内を一瞥した時に目に入ったのは、知り合いの後姿だった。
この間までは人違いかもしれないと不安になったが、
今では間違うこともないだろう。
そっと近づいて声を掛ければ、隣のカウンター席に座っていいか尋ねて>
■鈴ヶ森 綾 > 本を読むでもなく、音楽を聴くでもなく、勿論誰かと話をするでもなく。
ただじっと、身動ぎ一つせずにガラス越しの雪景色を見つめていると、不意に頭部に走った鈍い痛みに視界が揺れる。
どうも気分が良くない。一度目を閉じると水を口に含み、それをゆっくりと飲み込む。
「……んっ…はぁ…あら。」
一息ついて再び目を開いたところに声がかかる。
先程の店員のものとは違う声に振り向くと、そこに見知った顔を認める。
そして、今しがた感じていた不調を隠すように、努めて柔らかく微笑もうとする。
「こんにちは。えぇ、勿論。」
軽く居住まいを正し、右隣の席を手で示す。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「最近の調子はいかがですか?」
了承が得られれば隣の座席に腰を下ろし、近況を訊ねる。
最近、というのは無論、一緒に部屋でお茶を飲んだ日からの事。
それ以降お互い顔を合わせるということもなかった。
さらに言えば、外の雪と気温を知って彼女と対面すれば、
また不安定になってはいないだろうかという心配が自然と出てくる。
とはいえ、ここは自室でなければ人気の少ない場所でもない。
あまり大っぴらに聞くこともできず、少し挨拶じみた聞き方をしてしまった>
■鈴ヶ森 綾 > 「調子……。
ああ、調子ね。ええ、今は特に問題ないわ。」
一瞬、ここ数日の悶々とした状況を見抜かれたのかと思い、反応に一瞬空白が生まれる。
しかし別段そういうわけではなく、それがもっと単純な質問である事に気づき慌てて返事をする。
「勿論、寒いのが苦手なのが治ったわけではないから、少し落ち着かなくはあるけれど。
貴方のおかげで随分ましになっているわ。」
この子と話をしていると、どうも何時もの自分でいられなくなってしまう。
それが不快、というわけではないのがまた不思議だ。
『お待たせいたしました』
そこへ店員が自分の注文した飲み物をトレイに乗せて持ってくる。
ちょうどいい機会とばかりに、動揺を落ち着かせようともう一度水を一口飲んだ。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「なら……よかったです」
本当だろうか。分からなかった。
少しでも彼女の肌に触れれば、詳細な状態はわからずとも、
安定しているかどうかはわかる。
しかし、彼女の手に触れることはできなかった。
魔術や能力に頼らなければ分からないという事実がまた、悲しく感じられた。
「そうですね、今日はなおさら寒いですし、雪に降られてはどうにも」
自分としてはこの程度の積雪であれば別にどうということはない。
でもそれが彼女にも言えるかといわれると、それは否だ。
彼女が何を考えているのかはいまだに分からない。
飲み物を運んできた店員を呼び止めて、コーヒーを注文した。
緑茶はさすがになかったのが少し残念だ>