2018/11/19 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に白鈴秋さんが現れました。
白鈴秋 >  夕方に差し掛かるくらい、時間も時間な為それなりに込み合っており学生らしき影もいくつもある。そんな店の外にあるテラス席で本を読んでいる学生。
 読んでいる本は魔術の学問書、右腕に巻かれた包帯はカッコつけなどではない、事実右腕は一切使わない体制で本を読んでいるため首がいたそうだ。
 書かれている内容は空間を司る魔術に関して。
 しばらく読んでいたのだが。ふぅと息を吐き出すと同時に背もたれに深く座りなおす。

「首が痛い」

 それもそのはず、当然の結末である。
 一旦休憩してコーヒーを手に取る。周囲の少し冷えた空気と暖かいコーヒーはとても合う。体も心も温めてくれるようだ。
 眉間によっていた皺も幾分かほぐれる。
 
「そう簡単にはいかねぇのはわかってたがな」

 本に一瞬だけ視線を移し。外の道に視線を戻す。今も多くの人が行きかう道。そこをコーヒーを片手に眺めているというのも中々に不思議な気分だ。
 ここまで落ち着いた時間をとるのもいつ振りだろうかと少し考えていた。

白鈴秋 > 「空間認識とその制御及び反応……か」

 本に書かれている内容。とある学者が書いた論文をまとめた書物、今手にしていたのはそれであった。
 自分は小さいときから魔術の勉強はしてきたつもりだったが……正直今読んでいる本は何を言っているのかわからない部分が非常に多い。
 少し天狗になりすぎていたようだ。他の資料などと併用して見なければとてもじゃないが解読は出来ないだろう。

「まぁ、たまにはこういう日も必要か」

 結果的にゆっくりと休憩する時間が取れた。たまにはこういう日も必要だろう。
 無理してやろうという考えが消えた為に眉間の皺も消え幾分か気楽な顔になる。といっても元々が元々な為不機嫌そうにみえてしまうかもしれないが……

「ああ、すいません。もう一杯もらえますか」

 通りかかる店員に注文すると本を閉じる。今日はもう止めだ、というよりやっても意味がないだろう。

白鈴秋 >  2杯目のコーヒーを飲み終えると席を立つ。
 本をカバンに納め、忘れ物が無いかを確認する。携帯などを忘れることも非常に多い。
 そういったことも無いのを確認すると、今度こそ会計の方へと歩き出した。
 サイフには細かいのが無く。出したのは1万円札。
 コーヒー2杯にこれというのも悲しい話だが……無いものは仕方がない。

「……また機会があればくるか」

 少しだけ良い思いをした。そんな事を考えながらあるいていくのであった。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から白鈴秋さんが去りました。