2016/11/22 のログ
山田次太郎 > 「大変だよ、陰陽師」

実はファミレスでドリンクバー啜っている程度には暇な陰陽師。
対面に座った相手のドリンクをすする様子を見て、何を入れたのだろうかと
興味津々な様子で眺めていたり。

そして、次いだ相手の言葉にはつい吹き出してしまって
飲んでいた物を零さないように口元に手を当てながらに。

「やべぇ、新しすぎて想像つかねぇよ。
 きっと口が印刷機になっててそっから御札飛ばしてんだろうな。
 …え?ああ、うん。そんな感じ。マブダチってやつ?」

これは、勘違いが加速する前に冗談でしたと言うしか無い。
そんな決意を新たに意外と美味しい四種のドリンクバーを飲んでいたら。
吹き出した。

「かっこいい!なんだよそれ!バイクに跨ってるライダーみてぇ!
 あれやってみてくれよ。…変…身…!ってやつ!」

バイクに跨っていたらライダーだろうに。
靡きに靡きまくっているマフラーを見つめギリギリのリクエスト送ってみたり。

真乃 真 > …やはりアイスコーヒーを入れるべきでは無かった。
コーラもメロンソーダもオレンジジュースもあらゆる味が黒く塗りつぶされて!!
いや、ほんとに何で入れたんだコーヒー…。

「なんかいいな!そういうの!そうか、マブダチか…。」

きっと見るからに不良というか少し悪っぽい感じのこの男子生徒と伝統に縛られた陰陽師の間には二人にしか
分からない友情とそして超えてきたいくつもの壁があるのだろう…。
そんな二人の友情を勝手に想像する。ここまでついてくるとは目の前の彼は相当友達思いなのだろう!!

「…えっああ!いいよ!任せろ!!」

久しぶりに素直にカッコいいって言われた気がする!
言われなてなさすぎて一瞬戸惑ってしまったほどである。
そう、あのヒーローがするような動き!構え!
自らのオリジナルポーズを考える為に様々なものを見て練習したのだろう。凄まじくキレがいい!
そして!!

「…変…身…!!」

おそらくここが店の中で無ければそのままジャンプとかしていたのではないだろうかという動きだ!

「ふう、それにしても僕のポーズの良さが分かるなんて中々見どころがあるな!!
 いやあ、君名前はなんて言うんだい?
 いや、僕から名乗るべきだね!!僕の名前は真乃真!この学園の三年生さ!!」

…いくらかの変身ポーズを見せると座り。
届いたポテトをつまみながら尋ねる。

山田次太郎 > きっとコーヒーを入れたと知ったら、愕然とするだろう。
何故どんな味をも吸い込むブラックホールを突っ込んだのだと。
コーヒーに合うのはココアくらいしか思い浮かばない、なんて考えながら
自分のを啜る。

「そう、マブダチ。い、いや、でもそこまで珍しくねぇべ?
 誰にだっているだろうしさ」

変な設定が今まさににょきにょき生えている。
そう、相手の口調からなんとなし読み取れて焦り、若干訛りつつも
そこまで特別ではないアピール。

そして、リクエストした後、一瞬タイムスリップしたような感覚を覚える。
それは、昔見た光景、テレビの前で目をキラキラさせて見ていた
あの光景が、今まさに目の前にあった。

「ああ、ライダー……て、すげぇ!マジでそのまんま!
 てぇか、もしかしてライダー!?」

躍動感溢れる動きに触れたものを全て切り裂くのではないかというキレ
まさにそのままな動きに思わず拍手をして、店員に睨まれたので
声も拍手も小さくなった。

「あんたすげぇよ!真乃真さん!真先輩って呼んでいいっすか!?
 あ、俺二年の山田次太郎っす!」

それぞれの変身ポーズに感性付きの拍手送りながら尊敬の眼差しで見つめ。
やってきたパフェに手を付けた。

真乃 真 > 「そうかな?でも誰にでもいたとしてもその人はその人しかいないんだ!
 大切にしなよ!!」

まさか非実在の人物をマブダチ呼ばわりしているとも思わずにそんな事を言う。

「違うよ、僕もただヒーローに憧れるただの一人だよ!
 ああ、ずっと憧れて続けてる!」

かなり、言葉に熱が籠る。
店員の睨みも真正面から受け止める!!いや、声は小さくするけど!
憧れて、ポーズは真似られてもヒーローのなるにはあまりに力が足りない!

「ああ、いいとも山田君!!」

次太郎、次太郎か。何となく次男っぽい名前だなと思いながらその名前を聞く。

…その後、ヒーローの話を語り合い、ドリンクバーの可能性に挑戦しポテトも無くなったころ。
男の携帯に一本の電話が入る。

「はい、もし『──────!!────!!』」

携帯から溢れる口ぎたない言葉!かなり大きい声である。
そして、すぐに電話は切れて…

「…どうやら、僕の助けが必要なようだ!それじゃあね!山田君!!
 ああ、流石に後輩にお金を払わせるなんてカッコ悪いからね!!あっ釣りはとっておいてくれ!!」

そう言いながら硬貨を何枚か適当に置いて駆けだしていく!!
その額は丁度ポテトの代金と同じ。お釣りは出ない額であったと言う。

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」【常世祭期間中】」から真乃 真さんが去りました。
山田次太郎 > 「え、うん。大切に…する」

ああ、色々と設定が生えてややこしくなってきたと、思わずと遠い目。

「俺も憧れてる。
 いつかヒーローみたいに俺はなる!」

相手の言葉の熱に釣られ、握りこぶしを作り力説。
また大きい声を出してしまったのでまた睨まれて声のボリュームを下げた。

そして、ドリンクバーでコーヒーに合う組み合わせを試しつつ
パフェも食べていると、電話の音がなり、視線を音の出処へと移す。
そして、相手が電話に出た後の大きな声に思わず体を跳ねさせつつ
じっと相手の様子をうかがっていたが。

「え、あ、はい。行ってらっしゃい」

急な展開に目を点とさせながら相手を見送った。
自分もそろそろ帰ろうかと席を立ち、相手がおいていった代金を手に取り。
伝票と一緒にレジへ、そのまま会計を終わらせ、外へと。

「お釣りないんだ」

それだけ、寂しそうにポツリと呟いたら寮へと足を向けた。

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」【常世祭期間中】」から山田次太郎さんが去りました。