2017/05/14 のログ
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」に暁 名無さんが現れました。
暁 名無 > 半年に一回くらいはこういうファミレスで夕飯を食べたくなる。
腹が鳴るままに足を運んだニルヤカナヤは、俺の記憶にある内装のままに開店中だった。
なんとも懐かしい気分に浸りながら、俺はオムライスセットを注文して料理が届く間の時間をどう潰そうかと窓の外を眺め始めた。

「いつも通り、って感じだな。」

特に目新しいものがある訳でもなく。
ただただ様々なペースで行き交う人々を、ぼんやりと眺めるだけの時間を過ごす。
そういえばこんな風にファミレスに来たのは何年ぶりだろうか。

暁 名無 > 不意に鈍い痛みが頭を襲った。
連休中から始まった頭痛。
日によって程度は違うものの、軽い時はともかく重い時は平衡感覚までおかしくなるくらいだ。

「ぐぅ……飯時にまで、っとに……空気の読めんやつ……。」

こめかみを押さえて目を閉じる。
瞳の奥から眼球を押し出そうとするような鈍い痛みが続く。

頭痛の原因には心当たりがあった。
──ただ、俺がどうにか出来る事じゃあなかった。

暁 名無 > あと何日この状態が続くか、今の俺には見当もつかない。
そして、この頭痛が納まった時に、俺がこの世界に居るかどうかも、だ。
いや、多分居る。無くなるのは俺が居た過去の世界の方だろう。

未来から過去へと遡行を行うというのは、人が思っている以上に制約が多い。
そして過去に来たものは、常に自分の存在証明を立てないとならない。それ程までに未来は些細な事で大きく変化する。
最初は小石を投げ入れた程度の波紋が、街を襲う津波に発展してしまうかのようだ。

「……うー、これで飯時じゃなかったら八つ当たりでもしてるところだな。」

俺はテーブルに置かれたオムライスへと意識を集中させることで、何とか頭痛を意識の隅へと追いやった。

そしてゆっくりと、久しぶりのニルヤカナヤのオムライスを満喫したのだった。

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」から暁 名無さんが去りました。