2015/06/13 のログ
ご案内:「大浴場」にヘルベチカさんが現れました。
ヘルベチカ > (朝の風呂は良い。)
(健康面な話であるとかいろいろと良い理由はあるのだろうが。)
(そういうことは比較的どうでもよく、ただ心地よい。)
(だから少年は風呂に入る。良いからだ。)
(悪いところがあるとしたら、今浸かっているこの少年が寮生でもなんでもないけど一番風呂なところくらいだ。)

ヘルベチカ > (足を伸ばせる風呂の醍醐味を味わい尽くさんとばかりに、だらんと弛緩した姿勢で入浴している。)
(両の足はだらんと伸ばし開かれ、後ろに両手をついて。)
(頭を後ろへ傾けて、後頭部が湯に浸っている。)

ヘルベチカ > くぁー。
(弛緩しきった声。額に載せたタオルで顔を拭う。)
(頭の上、茶虎の耳が、気持ち良さそうにフルリと震えた。)

ヘルベチカ > 極楽に行けるやつ。
(この島で言えば宗教的にも科学的にも極楽へ行かされかねないが、少なくとも今はここが極楽であった。)
(小さな音で鼻歌。良い湯だな、という気分だ。)

ヘルベチカ > (流石に15分も浸かっていれば、暑い。)
(頭の上のタオルを手にとって立ち上がる。)
(誰もいないので、前は隠さず曝け出しっぱなしである。)
(じゃばじゃばと湯をかき分けて浴槽を出て、洗い場へ。)
(椅子に座れば、頭から温湯を被る。)

ヘルベチカ > (湯温を更に、徐々に下げて。)
(冷たいと温いの中間位へ調整すれば、そのまま頭はシャワーの水流の中。)
(家ではできない水の無駄遣いである。)

ヘルベチカ > (髪の内側を通って流れ落ちる水の温度が、少し落ち着くまで。)
(少年は頭を動かさぬままでいて。)
………、は。
(水流から頭を引き抜いた。目は閉じたまま。)

ヘルベチカ > (膝の上においていたタオルを濯ぎ、絞り、頭と顔を拭いて。)
(そこでようやく、目を開けて。鏡を見た。)

ヘルベチカ > (映った自分の顔。そこらにいくらでもいそう。)
(右手を上げる。顔の横、付いた己の耳に触って。)
(更に手を上げて、頭の上に。)
(そこに生えている猫耳に触れる。髪とは色の違うそれ。)
(しばらくそうしていて。)
(はぁ、と溜息一つ吐いて。手を下ろした。)

ヘルベチカ > さて。今日も一日頑張るか。
(椅子から立ち上がり、浴場を後にする。)

ご案内:「大浴場」からヘルベチカさんが去りました。