2015/07/13 のログ
ご案内:「部屋」に霜月 零さんが現れました。
■霜月 零 > 自室で刀の手入れをしていたら、ブルル、とスマートフォンが震える。
「おあ?氷架か?」
手に取ってみるが、違う。メールのようだが知らないアドレスからだ。
悪戯か送信ミスか、と思いつつ、中身だけを確認する……と。
瞬間。意識が凍った。
『このメールが届いたならわかるだろうけど、ひょーかは預かった。
なんだったら…通話してくれてもいいよ。
もう私はかつての括流じゃない。括流はもうどこにもいない。
だから、止めたければ殺しに来るといい。でなければ生贄の安全は保障しないわ。』
……こんな内容、意識が凍らないわけがない。
読み間違いじゃないか、と何度か読み直す。が、文面は変わらない。変わってくれない。
■霜月 零 > 「なん、だと……!」
寒気が走る。差出人は、文体でわかる。括流先生だ。
……否。殺すべき怨敵、ヒュクルールクルケイアと言うべきか。
「そこまで。そこまで堕ちたかよ……」
心が乱れる。あの教師に氷架をどうこうは出来ない、と理性が訴えても、また「もしかしたらタガが外れてやるかもしれない」と言う不安が起き上がる。
……もはや、手札を渋って、悠長に構えている時間はなさそうだ。
そのまま、即座に電話をかける。相手は、父親。
「……もしもし。ああ、親父。
すまん、駄目だ。凍月、抜くよ」
簡単な連絡。だが、それだけで用意は整った。
■霜月 零 > 瞑目する。
……正直、違和感は非常に強い。直感も違和感を訴えてくる。
雪城括流は、何より雪城氷架を大事にしていたはずだ。
ならば、それを人質にして「生贄」と言い、更に安全も保障しないというのはブラフの可能性が高い。極めて高い。
……が。
それでも。幾千の理が疑問を投げかけ、幾億の感覚が違和感を訴えても。
幾兆の果てにある可能性が、それを踏み倒す。
その可能性が僅かにでも残ることを、霜月零は許容出来ない。
「……待ってろ、氷架」
目を開き立ち上がる。
……その目は、僅かに青く輝いていた。
ご案内:「部屋」から霜月 零さんが去りました。