2015/08/19 のログ
ご案内:「大浴場」に愛々之射鬼さんが現れました。
愛々之射鬼 > (昨日の一件でかなり疲れていたのか、今日の担い手は直ぐに寝てしまった、
普段はもう少し夜更かしするところなのだが、体内に入れた新入りの”教育”に神経を相当使ったようだ)

(疲れたのは精神のみで肉体には疲労は無いし、最近退屈してたのでちょっと体を乗っ取ってみた、
大浴場に来たのは単に今日風呂に入り忘れていたからだ、
体と髪を備え付けの石鹸で洗い、長髪を髪留めで纏めると風呂に入る)

「はぁ……」

(浴槽のふちに体を預け、ため息、気分がいい)

愛々之射鬼 > (そのまましばらくボーッと風呂を堪能していたが、ふと思い出したように腕を虚空に翳す、
ずり、と腕から何かが這い出す感覚、それを掴むように片手を動かす、
すると腕からショベルの持ち手、柄、金属部分……と昨日”吸収”したショベルが現れる
それを両手で持ちながら、ショベルの様子を確かめた)

「ふむ、だいぶ大人しくなっているな」

(帯刀達の”教育”の影響か、先日のギラギラした殺気は弱まっている、
まあ自分より一回り二回りと歳上だらけの環境に放り込まれたのだ、
元は軍人の持ち物らしいし、上下関係を仕込むのは楽だろう)

愛々之射鬼 > (まあショベルの方に問題は無さそうだ、腕に押し当て、ずるずるとショベルをしまう、
問題は__もう一方の新入りだ)

「__こちらの”教育”は、一筋縄ではいかんな」

(そうぼやきながら、浴槽のふちの上に腕を伸ばす)

(もう一方の新入り__担い手を撃った例の銃の”教育”は大変だった、
どうやらこの銃、性質としては「愛々之射鬼」や「王百足」に近いらしく、言うことを聞かせるのが難しい、
現状は大人しくなっているが__下手に使えば、こちらに噛みついてくる、
まあ格自体はそこまで高くないし、担い手なら十分抑えこめる範囲か)

愛々之射鬼 > 「__まあ、そういう些事は一目恋あたりがやってくれる、私は適当に人でも待つか」

(そう言うと、ぱしゃぱしゃと風呂の水を跳ねさせる)

(今日大浴場に来たのは単に風呂だけでない、適当に風呂に来た人とでも話したいという気もある、
とりあえず大浴場が閉まるまではここに居残るつもりだ)

愛々之射鬼 > 「……暇だな」

(待っても人気は一切感じない、軽く伸びをすると、ぼんやりと呟く)

(これで酒でもあれば少しは風情が出そうだなと考えたところで__
その思考の人間らしさに思わず苦笑を洩らす)

(風情だの酒だの、そういうものを求めるのは「人」の思考だ、「刀」らしくない、
愛々之射鬼とは血を求めるもの、刀の本能のままに殺すもの、けして情だの娯楽だのに関心を示す刀ではない、
空を仰ぎ、目を伏せる、この思考の変質はなんなのか、
湯船の温かさに身を預け、ぼんやりと思考する)

「__私が人を喰うように、人も私を喰うのか?」

「まさか、な」

(包帯で隠された片目を押さえながら、乾いた声で呟いた)

愛々之射鬼 > (そのまましばらく目を伏せ、自分達の現状を思案する)

「__刀は人になれない、私達はそれを知っている」

(刀は本質的に人を理解できない、人は刀を使い使われることでしか刀を理解できない、
それは常識、帯刀わたいれ、愛々之射鬼、ひいては体内の妖刀達も理解していること、
__私達の存在は、その常識の上でしか成り立たない
だからこそ、愛々之射鬼の心情の変化はどうしようもなく不安定に見えた)

(そこまで考えて、無言で浴槽から上がり、大浴場の引き戸に手をかける、
これ以上は自分達だけでは解決できない、そう本能的に感じる、
「刀」の有り様を決めるのは「人」であり、「人」の有り様を決めるのもまた「人」なのだから)

(脱衣場で着替え、髪を乾かすと大浴場を去った)

ご案内:「大浴場」から愛々之射鬼さんが去りました。