2016/09/05 のログ
ご案内:「部屋」に加賀智 成臣さんが現れました。
加賀智 成臣 > 「……………。」

部屋。それ以外のなにものでもない加賀智の部屋。
しかし、そこには何もなかった。部屋の中心に布団が敷かれ、目の前には何も入っていないカラーボックス。
テレビも、エアコンも、冷蔵庫もない。食材もなければ娯楽品、本の一冊すらもない。
引っ越し途中ではないかとも思われるが、ダンボールもないためそれもない。
ただ、そこに部屋があるだけだった。

中心の布団に寝転がりながら、加賀智は何かを考える。
昨日も一睡もできなかった。最後に眠ったのはいつだっただろうか?
また、目の下のクマが濃くなった気がする。

加賀智 成臣 > 自分は、死を求めてここまでやってきたはずだ。
しかし、あの司祭は死ねない原因を探すべきだと言う。
…そんな単純なことに、何故今まで気付けなかったのだろう?なぜ、死ぬための下調べをしてこなかったのだろう?

死ねない原因に心当たりがないから?それもある。
調べるのが大変だったから?それもある。
だが、一番は……


「…………。
 そんなことはない。……僕は…はやく死にたいのに。」

思考の波は、口を付いて出た言葉に蹴られて砕けた。

加賀智 成臣 > 「……そうだ。はやく……」

ムクリと起き上がり、着替えて部屋を出て行く。
誰かに自殺を咎められていた気がするが、どうでもいい。

はやく死ななければ。
その一点だけが、体を引きずり回していた。

ご案内:「部屋」から加賀智 成臣さんが去りました。