2016/07/01 のログ
ご案内:「部屋」に陽実 凛さんが現れました。
陽実 凛 > ぱらり、ぱらりとメモ張を捲る。

真っ白い部屋の中で、ただ一人。
誰かが来る事はめったにと言って良いほどない部屋の主は、煮詰まっていました。

「情報、あつまら、ない」

聞き込みに向いてないのか、隠されてる事を物理以外で聞き出すのは至難な様で。
メモ張にバッテンを増やして残った方法を考えながら、テーブルの上に置いた携帯の画面をちらりとみます。

陽実 凛 > ……遊びの云々のメールがありましたけど、助けてってメールはなし。
手を借りる云々は、どうやら流れてるようです。

「これは、もう、私と契約してほにゃららになってよ作戦か、
針の筵作戦か、いっそ突撃か、周囲とお話(物理)か、情報収集(襲撃)でしょーか。」

メモ張の残りはろくな作戦がありませんでした。
煮詰まり、連絡もなく。動いても結果の出ない状態。

せいぜい、とある姉妹がとあるなんぱっぽい男に付きまとわれてたらしいと言う話があった位で、そこに襲撃かける位なのかなーでした。

仕方ないので、鍼の筵を物理的に造ります。
材料は転移荒野産青いハリネズミの皮。なめして、乾かして、針の強度を確認します。うん、並の金属より硬い。

陽実 凛 > 出来た針の筵をダンボールを広げて梱包。
お手紙と共にトス。

宛先は水月エニィさんへ。
『胸に手を当ててこの上で正座。
思い当たらなかったら出頭の事。』と言う手紙を添付。
そして直接持ち出して扉を開けて本人の部屋の前に置きに行きます。

「……とりあえずこれで。」

陽実 凛 > 「…八つ当たりに見せかけた代物の仕掛けはこれでいいとして。」

部屋に戻って、一息。
情報が集まらないと言うかタイミングが悪いと言うか何かどうしようもなさそうである。まず抱えてる事の情報が入ってこないし、探っても出てこない訳で。
考えれば考えるほど強行手段以外に手が取れませんでした。
脳筋化が促進中。

手袋を外して。手をにぎにぎ。

陽実 凛 > 考えてみて解った事だけれど。

力づくとか荒っぽい手段とか強硬手段とか、平和的でない方法に経験が特化しているのではないでしょうか。

としても今更感が強いと言うか初手でこけたままもう取り返しがつく段階を周囲が超えていっちゃってるので真正面からか横合いからの違いがあっても殴りつける以外の手が見当たらないと言う現実。

物凄く部屋でごろごろして唸って考えても、やっぱり出ない。

陽実 凛 > 「……まだあれがあった……?」

今までに奪った他の人の経験と言う名の記憶の力を借り……。
ても脳筋でした。

「いやいや、まだ他の方法も……」

とことん敵を妨害する方法とか、他の友達を仮想敵にして自分がそのポジを奪う方法とか、どろどろしたのばかりがでてきます。

思わずごろごろするのをやめて、無表情で沈黙。

陽実 凛 > 「……」

もはや声も出さずに仰向けで寝転がったまま何か無いかと漁ってみても死に際の記憶とか戦ってる時の記憶とか暗闘の記憶とか悪巧みの記憶とか名状し難き記憶が……。

あれ、おかしいですね、幸せに向かうような友情を育んだりするような記憶が見つかりませんよ?

陽実 凛 > いえ、幸せだった記憶はみつかりましたね?
過程がありませんけど。

「…………。」

感情が出てたら泣いてたんだろうなぁ、と思います。
出てこなかったのが幸いして、ただ沈黙して次に困る程度ですみました。
クッションに座りなおしてみます。

陽実 凛 > 待った。
おかしい。
思い出していて気づいたけれど。

私が行方不明になる前のその辺りにかかわる記憶も、ない?

「……忘れてしまった?」

自分の平和だった時の記憶は薄れてるからそこの違和感はありません。
けれどそれはそれとして困りました。

陽実 凛 > 考えても解らない部分で困っても先に進まないので今日は寝ましょう。

最悪や悪いほうに近い道筋ばかりが思い浮かぶのは、思い返した記憶のせいでしょうか。
首を振って、毛布で寝ると悪夢を見そうな直感が働きました。

箪笥から古ぼけた寝袋を取り出してすっぽりと包まって、おやすみなさい。

ご案内:「部屋」から陽実 凛さんが去りました。