2017/05/04 のログ
セシル > 見た目こそ「王子様」ではあるけれど、この島におけるセシルの強さは「夢のような」ものからはほど遠い。
近くで見ている彼女達は、そんなことは重々承知で、悪戦苦闘するセシルを見守ってくれているのだ。
「王子様」としてではなく、一人の「同僚」として。

「………。」

その暖かさに、故郷に帰りたいという意志が、ほんの少し揺らいで。

(………いかんいかん…私が帰れねば、母上はどうなるのだ)

ロビーで一人、首を強く横に振って迷いを払った。

セシル > (…まあ、厚意は有難く頂いておこう。慣れぬ思考を巡らせて、疲れたのもあるしな)

セシル以外の同僚の証言と合わせて、セシル達が遭遇した出来事を分析するのは専門家の仕事だ。
完全には分からなくとも、何か得られるものがきっとあるだろう。

今は、束の間の安らぎを得ようと、セシルは自分の部屋に引っ込んでいった。

ご案内:「ロビー」からセシルさんが去りました。