2015/07/06 のログ
ご案内:「蓋盛の個室」に蓋盛 椎月さんが現れました。
■蓋盛 椎月 > 「おなかすいたなー……」
部屋のフローリングの床に五体を投げ出して横たわる。
ひんやりとした感触が気持ちいい。
台所にはカレーに満たされた鍋。
カレーはいい。一度準備すればそれで数日は持つ。
健康的な食生活、手間、味、すべてにおいてバランスがとれた完全食だ。
しかしおなかがすいている。
「このあたしがまさか炊飯器のスイッチを入れそこねるとはな」
数十分。待たなければならないというのか。
■蓋盛 椎月 > 「おおおおぉぉ」
その辺にあるクッションを抱いて胎児のように丸くなる。
こんなんでも少し、ほんの少しはマシになる。
こういう時に飲み物をがぶ飲みしたりするのはよくない。
お菓子のたぐいは丁度切らしてた。
「こういう時は誰かを頼るに限る」
携帯を手に取る。知り合いの生徒をコールする。
「もしもしービアくんーあたしだけどー
なんか食べられるもの転送してくれない?」
『はあ』
「あっビアくん自身でもいいよーなんちゃってーワハハー」
『ツーッツーッ』
「あっ無言で切りやがったこいつ」
この手の冗談をぶつけてはいけない相手だった。
■蓋盛 椎月 > 「まあ米が炊けるまで数十分待てばいい話よ」
いい話なのだが。
蓋盛は待つという行為が大の苦手だった。
「は~この部屋何にもないなぁ」
自分の住まう部屋を見渡す。
作業用PC。私服の入ったクローゼット。
教本。食材。その他生活必需品。そんなところだ。
たまに買うその他書籍やCDは、ある程度楽しんだら
すべてPCに取り込んですぐに捨ててしまう。
ヘタしたら取り込まずに捨てることもある。
たまに赴くゲーセンで得たプライズなんかもそうだ。
必要な物は保健室に持ち込みっぱなしだったりもするため、
余計に物が少なくなっている……
だから無駄に部屋が広い。
■蓋盛 椎月 > 人の暮らす部屋という趣ではない。
もちろん誰かを呼ぶに適しているとも見えない。
しかし実際のところ蓋盛は何人かをここに呼んだことがあった。
ある共通の目的で。
「それ以外の理由でだれかを自分の部屋に
招くことってあるのかなあ」
たとえば誰かにカレーを食べさせるためにであるとか。
■蓋盛 椎月 > ぼんやりと呟きながら考えていたら電子音。
ご飯がたけたのだ。
さあカレーを温めて食べよう。
ご案内:「蓋盛の個室」から蓋盛 椎月さんが去りました。