2015/07/04 のログ
ご案内:「浜辺」に天導 操さんが現れました。
■天導 操 > 【普段のラフな服装とは違い、白衣を羽織った姿で防波堤に立つ…横に天体望遠鏡を携えて】
………天気が悪い
【不機嫌そうである】
■天導 操 > 【動機はそもそもこういうものであった
『こんな離島に来たのだから、少しは違う星が見れるのでは?』
『山に上るのは骨が折れる 町の中心部から離れているなら、海辺でも問題ないのでは?』
『なら、思い立ったが吉日、いざ行かん!』
ようは勢いである が、彼女の大きな趣味の1つ…急に変わった天気に邪魔されたのでは、たまったものではないのである しかし現実は非常…彼女に出来ることは、ただジト目で空を見上げるだなのである】
■天導 操 > 【しばらくすると、観念したように溜め息をつく…】
………まぁ、つべこべ言っても仕方ないよね…この辺には来たこと無かったし、ちょっと探索って体にしておこうかなぁ
【と、一度展開した天体望遠鏡を片付けて行く】
■天導 操 > (あ…ついでだし、帰りに本屋に寄ろう 『週間:アステロイ丼 大盛版』が今日発売だったし…)
【なんて平和なことを考えながら、片付けを済ませる】
■天導 操 > 【そのまま、望遠鏡を肩に担いで何処かへ…】
ご案内:「浜辺」から天導 操さんが去りました。
ご案内:「浜辺」に清水 宗司さんが現れました。
■清水 宗司 > 夜も深まり、人影も見えなくなってきた静かな浜辺。
何故だか砂浜には誰のかもわからぬ学生鞄がポツンと寂しそうな様子。
放置されているように見えるが……
■清水 宗司 > 持ち主から離れてしまったのだろうか、少しへなった学生鞄は物悲しげな雰囲気を漂わせている。
どこからどう見ても普通の学生鞄である。
鞄には足がない。只々、主を待つことしかできないのだ。
■清水 宗司 > そして肝心の鞄の主はと言うと……
「おっ、っと、っと……」
空を飛んでいた……と言うよりも歩いていた。
しかも、ふらふらとかなり危なっかしげに。
まるで綱渡りのような様子である。綱は無いが。
■清水 宗司 > 時折、よろけながらもゆっくり、ゆっくりと確実に足を踏み出して足のつかない場所を踏む。
その表情は真剣そのもので、額には汗が垂れてきている。
少しでも集中力を欠けばそのまま海へ落っこちて行ってしまいそうなほどに。
ご案内:「浜辺」にシン・アルバートさんが現れました。
■シン・アルバート > ……一方。
そんなことも知らないで。
浜辺にやってきて、
…誰も居ない浜辺に鞄だけ置かれているのに頭を捻る青年が居た。
……ぽつりと取り残された学生鞄を見つめている。
「いや、海開きには早いし」
「着替えたかどうかも分からないし」
「……持ち主は、何処に」
ふるふると、まず、周囲を見渡す。
■清水 宗司 > 左右を見渡しても、どこにも人の姿は見当たらない。
のだが、空のほうから人の声は聞こえてくる、ような……
「もうすぐ、もうすぐです……」
声の主は誰かが浜辺にやってきたなんて全く気が付かず、目標の歩数に向けて先よりもゆっくり、と歩みを進める。
■シン・アルバート > 「………下……は、無いから、」
「……上?」
懐疑的に、空を見上げる。
………空中歩行勢がそこには居た。
誰かと初めて会った時を思い出しそうになったが、
今はそんなのは与太話でしか無い。
「……あ、危なっかしい……。」
一応この男も風使いに一応属するのだが、
空中歩行を練習(?)している人を見るのは初めてである。
■清水 宗司 > 目標の歩数まで三歩、二歩……そして、最後の一歩……
「や、やった……!」
無事に目標を達成できたことに小さくガッツポーズをして、喜ぶ。
しかし、これが間違いだった。
うっかり集中を欠いてしまい異能の支えが無くなった身体はそのまま重力に従い落ちていくだけだ。
「わ、わあああぁぁぁっ!?」
青年の悲鳴が浜辺に木霊する。
■シン・アルバート > 「………お、おち、たぁ!?」
……昔を思い出した。
制御出来なくて落ちる。拾われる。
制御出来なくて吹っ飛ぶ。拾われる。
そして、真下は海である。
「……着替え、ない、んじゃ、ない、かこれじゃあ!?」
言うよりも身体が早かった。
足元の影が渦を巻き、黒い風に変じ、両方の足に纏われるように回り始めた、後。
落ちる危なっかしい彼へ全力疾走を始めた。
空中歩行、もとい、空中全力疾走である。
■清水 宗司 > 落ちながら再び浮き上がろうと異能を行使しようと努める。
冷静さを欠いた、今の状況では思ったように異能を行使できるわけでもなくそよ風が吹くだけだ。
どんどん海面が近づいてくる、海面に叩き付けられたときの痛みを想像して咄嗟に目を瞑った。
「……っ!?」
それなりの高さを歩いていたため全力疾走をすれば充分に間に合うだろう。
その分、受け止めた時の衝撃も大きいものになるかもしれないが。
■シン・アルバート > 「まに、あえ……ッ!」
必死の形相で、手首の包帯(ほぼ痕を隠すための擬装用だが)が取れかかっているのを忘れて疾走る。
受け止めるにも、風でどこまで相殺出来るか、の問題なのだが。
……彼の風には問題が有る。
当てた対象の異能、魔術の力。最悪は「動くために必要な力」(生命力に準ずるもの)を奪取するのである。
………それでも、安静にしていれば、元に戻るレベルではあるのだが……。
故に。直接当てることなど、不可能だった。
走って、走って、
その痩身の身体と、それ(落下)にかかる地球の招く力を、受け止める。
……海が一部だけ削れるように足元から黒風がお椀のような渦を造る。
当てられないから、足元から相殺してしまえば良い。
………相殺しきるに、異様な労力を掛けている気がするが。
■清水 宗司 > 痩身の青年は同じような風使いに無事受け止められる。
「あ、あれ……?」
海面に叩き付けられる痛みを想像して咄嗟に目を瞑ってしまったが、痛みは来ない。
ああ、もしかしてあの世とかそういう類の場所に行ってしまったのだろうか
そんな馬鹿みたいなことを思いつつ恐る恐る目を開ける。
■シン・アルバート > 「………一人で、練習、は、良い事だが……」
はぁ、はぁと、荒い息使いをしている。
落ちては居ないが、(そんなことは知らないが)後輩の男子をお姫様抱っこ地味て抱えている。
海面はようやく静寂が戻り始めたくらいか。
「……落ちた時の、フォローも、考える……ん、だな」
二人分の重量だが、集中を切らさず。
足元では黒い風の渦が大回転していた。
■清水 宗司 > 目を開ければ、息を切らしている青年。
そして、お姫様抱っこで抱えられている自分の姿。
ここまで来てようやく何があったのかを理解し、
慌てて返事を返す。
「え、あっ……す、すみませんっ!」
咄嗟に出たのは謝罪の言葉だった。
■シン・アルバート > 謝罪の言葉に、目を丸くした後、呆れた様に、声を掛ける。
「謝らなくて、良いから、な?」
「……もう少し、気を付けてくれれば、己れは、それだけで良いから……」
「流石に、人が目の前で落ちたとか、ぞっとする……」
流石に最後の言葉は小声じみていたようだが……
そう話しながらもてくてくと海岸の方へ歩いて行く。
走らないのはそこまでする体力じゃないのか、
それとも単に制御に気を割いているから、なのか。