2015/07/20 のログ
ご案内:「浜辺(海開き状態)」に雨宮 雫さんが現れました。
雨宮 雫 > サク、サク、サク と砂を踏む音をさせながら波打ち際を歩く人影が一つ。

寄せる波の動きにそって、蛇行した足音を残しながら時々、沖の方を見る。

「んー……夜でもまだ暑いのだね、だね。
 昼間に来る気はとても起きないね、けひひ。」

雨宮 雫 > ぐるっと見回してみても、自分以外に人は居ない。

潮風に長い白い髪を嬲らせながら、立ち止まって沖を見やる―――

「うーん、一人ってのはナニカ、いいねえ―……」

浜辺に帰した、まぁ捨てたともいうが、佐伯は無事に回収されたようであり喜ばしい。
予定が完遂できたし、後は採取したもので実験なり、何なり、と夢が広がる。

雨宮 雫 > 夢が、といえば佐伯に使わせた異能強化もだ。
自分の天眼はまだ試していないが、ナニカ別の異能が増えたかもしれないというのも面白い。

背中で手を組んで海をぼんやりと眺めている顔には、穏やかな笑みを浮かべているように見えて内面はロクなことを考えていなかった。

「そういえば何年も泳いでないなぁ。」

雨宮 雫 > また、歩みを再開する。
少しすれば、丁度、佐伯を置いた場所だがもう痕跡も無い。

「―――――」

立ち止まることなくそこを通り過ぎていく。

雨宮 雫 > 「昼間には中々ねぇ、日焼けしたくないし……
 皮膚弱いってつらいねーかな、かな。」

一頻り、散歩が終わればクルリと振り返って満足げに浜辺を眺める。

「ぁ、お見舞い とか面白いかな、かな?」

名案を思いついた、という顔で病院のある方角に視線をやる。

雨宮 雫 > 「果物でも持って行こうかな?ふふ、ふふ。」

夜の散歩も堪能したし。
誰かに見咎められない間にそろそろ、帰るとしよう。

ご案内:「浜辺(海開き状態)」から雨宮 雫さんが去りました。
ご案内:「浜辺(海開き状態)」に矛海 遼さんが現れました。
矛海 遼 > 陽が沈み、砂から熱が抜けて昼よりは大分涼しくなった夜中の浜辺。
人は影も形も無く、賑やかだった音は消え失せ波の音のみが静かに響いている。

そんな夜。月の光が水面に伸びる綺麗な夜に蠢く影が一つ。
季節外れのスーツ男が浜辺を歩いては足を止め、また再び歩き始めている。

「今日は静かだな。こんな夜も善し、か。」

大きなビニール袋を片手に持ちながら、海を眺める姿はまごうことなき変人である。

矛海 遼 > この男は何をしているのか?それは………

「ふむ、ゴミを拾いは心が洗われるな。」

そう、ゴミ拾いである。
誰に言われるわけでも無く、純粋に暇を潰すため。
そして潮干狩りの際に邪魔になるゴミの処分である。

静かなのも手伝って、気分は実に心地良い。
袋の半分以上を占めるほどの量のゴミを回収し、潮風を浴びる。

矛海 遼 > 夜になり、大分涼しくなったとはいえ、十分熱いとは言える温度ではあるが、
其れを感じさせない空気を醸し出しながら月に照らされ、
一筋の線のように、ある時は綺麗な円を描いている。

「あの時もそんな感じだったか。」

去年、部下たちに連れられて花火に誘われた時だったか。
あの時は楽しさはわからなかったが、今ならば解るかもしれない。

「今度、誰かを誘って花火でもやってみるか。」

矛海 遼 > いや、もしかしたら既に誰かが企画しているかもしれない。
自身が簡単に思いつくような物だ。誰かが先に動いているだろう。
だとすれば、その時に花火を持って参加してみるのが良いかもしれない。

どうにも私は口下手かつ、【何を考えているかわからない人間】筆頭と言われていたくらいだ。
通りすがりの生徒達の談笑を流し聞きしただけではあるが。

口にちくわを咥えつつ自身への評価へ苦笑いを返し、
砂浜に足跡を残しながらゆっくりと歩き去ってゆく。

ご案内:「浜辺(海開き状態)」から矛海 遼さんが去りました。