2015/07/29 のログ
渡辺慧 > 良く笑う。
自分は、非常に、その顔に笑みを作る。
――だが、意外なことに。
大声を上げて、笑う、ということは少ない。

――あぁ、それに意味はあるのか?

「―――――ハ……………ハッハハッ」

「シシ―――――」

その場に、尻もちをつくかのように座り込む。
汚れなど――やはり、今更だ。

「あぁ、そうだ。これが俺の――」
「――たまには、いいだろ?」

自分の世界。……いや、自らのそれ。
あぁ、まさか。共有できることがあるとは。
あぁ、くだらない。本当にくだらない。
――くだらない、その、それは、噛み砕き。

立ち上がり、彼の傍によって。手を差し出す。
「ようこそ」
「馬鹿野郎共」
「なんてね」

霜月 零 > 「はは、たまにゃあ羽目を外すのも悪くねぇな」

笑う。
必ずしもそうではないが、基本的に秩序を重んじてきた。
己を律する事こそあるべき姿と考えてきた。
が、成程一歩外に出てみれば、こんな世界もあるのか。
こんな、楽しい事もあるのか。

「よろしくな」
「馬鹿の筆頭」
「なんてな」

笑いながらその手を取る。
気分は清々しい。色々抱えていた悩みが吹き飛んでしまったかのようだ。

渡辺慧 > 「君の道は別にあるとも」
「だけどもまぁ」
「たまに」
「馬鹿になりたくなったら――任せてくれよな」

一気に引き上げ乍ら。
楽しそうに笑った。
服は、砂にまみれ。
潮の匂いはひどい。

それだからこそ、気分は悪くはない。

「さて。――なら、君の道」
「それは、今度見せてもらうよ」
「……なぁ、師匠。釣り、教えてくれよな」

――あぁ。……それが、いつも通り。

霜月 零 > 「何、たまの寄り道程度のもんさ」
「気分を入れ替えたくなったら」
「また頼む」

笑う。
自分はやっぱり基本的に秩序を重んじる人間であり、剣士である。
その道を否定する気はないし、これからも歩んでいくのだろう。
だが、たまにはこういう寄り道も、悪くはないだろう。

「はは、俺の釣りは参考にならんぞ?」
「なんせ、釣るのが目的じゃねぇからな」

なんて、割と滅茶苦茶な事を言いながら笑う。
だが敢えて言うのならば。大仰に表現するのならば。
それが、霜月零の持つ世界。

渡辺慧 > 「目的が大事なわけじゃないさ」
「そういう意味では――実に俺好みだね」

目的がないなど、いつも通り。
気ままに、それをやるのが自分の道。

「……ま。……クッ」
最後に、もう一度喉を鳴らすと。
その余韻を打ち消すかのように、帰り道に向かって踵を返した。

「風邪ひくなよ」
途中にある、自らの荷物と、サンダルを履くと――。
片手を――それはいつも通り。――ゆらりと手を振った。

「また、な」
「零」

ご案内:「浜辺(海開き状態)」から渡辺慧さんが去りました。
霜月 零 > 「はは、気を付けるさ」

軽く笑って、帰っていく姿を見送る。
少しだけボーっとしていたが、このままでは風邪をひいてしまうし、さっさと帰る事にしよう。
今日は、釣りは止めだ。

「はは、ホント……たまには、こういうのもいいな」

そう言って、小さく笑った。

ご案内:「浜辺(海開き状態)」から霜月 零さんが去りました。