2015/09/07 のログ
ご案内:「浜辺」に磐野 州子さんが現れました。
磐野 州子 > 日も完全に沈み灯台の灯りが海を照らす頃、州子も慎重に自分の灯を持って灯台の下までやってきた。
灯台下暗しの場所を照らす訳ではなくあくまで自分の周辺を照らす為だが、
風も冷え始めた頃にこんな場所に来る理由は限られてくるだろう。

脇に挟むは釣り竿。
その腕にはバケツ。
あまり持ち運びたくないが、餌用に用意したミミズ。

この三種の神器を用いて釣りをしようとしてるらしい。
そもそもこんな時間に、こんな場所で、こんな冷える場所でやる意味があるのか?と聞かれれば答えづらいかもしれない。

ただ言うならば州子は釣りがしたくなったから釣りをするだけである。
それに損も得もない。気が向いたからやるだけだ。

磐野 州子 > 灯台近くの桟橋に適当に腰掛け、明かり役のカンテラを腰元に、足は膝から下は海に投げ出す様にぶら下げる。
こんな寒い夜に溺れれば風邪引くのは避けられないし、授業にも出られなくなる。
そんなリスクを抱えながらも州子は釣りの準備を進める

「ミミズー暴れんなですー」

エサ箱からミミズを取り出し生きたミミズに驚く女子の図を見せる事もなく釣り針へ刺していく。
しっかり刺さった事を確認すれば両手で釣り竿を振りかぶり、ミミズが刺さった釣り針を遠心力によって遠くへ飛ばしていく。

夜釣りは場所によってはあまり釣れないらしいが、時間を潰せるならそれはそれでいいのだろう。
州子はボーッと釣り針に何かがかかるのを待ち続ける

磐野 州子 > 冷たい風がそよぐ中でも州子は寒がる訳でもなし、欠伸をする訳でもない。
と言って釣りに集中してる訳でもなく、実は目を閉じてて眠ってる訳でもなく。
考え事しても解決に至れる訳ではない為に考え事をしてる訳でもない。

「…風が痛い」

言うならば州子の火傷痕をなぞる潮風により眠気を吹き飛ばしてくれる。
だからといって白衣一枚しか着てない州子にとって防寒の道具なんて無い為身体を震わせても良い頃だろう。

「風が痛いから寒くないですし…」

身体の痛みのせいで寒くないらしい。
しかしそれをあまり続けるのは身体に良くないのではなかろうか。
そんな自己分析を無意識に始めそうになるがグッと堪えて釣り竿の反応を待つ