2016/05/02 のログ
ご案内:「浜辺」にアン・ティークさんが現れました。
アン・ティーク > 「…やー、海はいいねぇ。この時期は涼しいしねぇ。」

浜辺で座り込む人影。夜闇の中にあって、浜辺を通る道路の街灯に照らされる姿は、実に奇妙。
腕がない。紐のようなものが大量に飛び出ている。
その姿は、近付けばさらに奇妙なのが見て取れる。

「……ん、んー…。散歩に来たはいいけど、流石にこの時期だと人がいなくてつまんないなぁ。」

アン・ティーク > それは、拘束衣だった。囚人を縛り上げ、律するために着る拘束衣。
それが女性の体をぎっちりと縛り上げ、足以外のほぼ全ての身動きを封じている。
その目にはアイマスクのような目隠しを付けている
…などなど、まともな人がいれば警察なり風紀委員なりを呼びつけて然るべき服装である。

「……ん、きれーだな。このまま寝ようかなぁ……」

そんな自分の服装の異常さなど欠片も感じさせないような自然な振舞いで、砂浜にごろりと寝転んだ。
眼前には、春の空に輝く億万の星空が広がる。

アン・ティーク > 「……すかー……」

…見始めて数分で寝始めた。ロマンティックのロの字もない女のようだ。

アン・ティーク > 余談ではあるが、かなりキツめに縛られているのか、厚手の拘束衣にもかかわらずボディラインが浮かぶほど。
縛り上げられてもなおグラマラスと言ってもいいほどのボディラインである。

「むにゃむにゃ……」

しかも、本人はこれだけキツく縛られているというのに余裕で寝ている。
しかもよだれもたらしている。

アン・ティーク > 「……ふへへへ……」

何の夢を見ているのやら、よだれを零しながらゴロゴロと悶えている。
拘束衣に砂が付いてしまっている。さらに汗ばんでいるのか、顔や髪にもところどころ砂が貼り付いているようだ。

ご案内:「浜辺」に真乃 真さんが現れました。
真乃 真 > ジャージに身を包んだ男が一人浜辺を走る。
首には長いタオルがそして全身にはミイラのように包帯が巻かれている。

昨日受けた傷はほとんど治療師によって治っていたが安静は言いつけられていた。
それでも真は普段の日課の通りにランニングに出ていたのだった。
昨日はどうすればよかったのだろうそんな考え事をしながら走っていると
砂浜の上に何かが転がっているのが見えた。
人だろうか?

「そこの君大丈夫か!?いったい誰がこんなひどいことを!」

転がった女性に慌て駆け寄って声をかけた。

「大丈夫だすぐに助けるよ!!」

アン・ティーク > 「……んー、むにゃむにゃ。んあ?」

ザクザクと砂を踏みしめる音と大声で目を覚ました
……らしい。アイマスクのせいで目線を窺い知ることは出来ないが、多分目を覚ましたのだろう。

「んえ?誰?何?怪我人でも居るの?どこどこ?」

寝転がったまま、頭をころころと転がしている。辺りの様子を伺っているようにも見える。

真乃 真 > まさか、こんなところで全身を縛られて放置されている人がいるなんて!
常世の闇がこんなところまで広がっていただなんて思ってもみなかった!!

「気が付いたのかい?」

どうやら気が付いたようだが未だに状況が飲み込めていないのだろう。無理もない…。
アイマスクをされたままで辺りを見ようとしている。
しいていうならこのあたりの怪我人は包帯まみれの真だけだろう。

「僕は真野真!たまたま日課のランニングをしていたらここに縛られて倒れている君を見つけたのさ!」

無駄にカッコつけたポーズで宣言する。

アン・ティーク > 「ふあ~ぁ……ねむ。ん、まぁ起きたけど……」

腹筋だけでその場でムクリと起き上がり、砂を払い落とすように頭をぷるぷると振る。
そしてもう一度大きく欠伸をした。

「んー、あー。なるほど、心配してくれたわけね。そのポーズは何なのかよく分からないけど。
 ありがとねー。でも心配するほどのことじゃないと思うよん?」

首をコキコキと鳴らしている。その姿は、縛られて不便…と言うようにも見えない。
そして、何故か…視界を封じられているにも関わらず、『カッコ付けたポーズを取った』事を看破している。

「私はアン・ティークって呼んでくれればいいよ。よろしくね?」

真乃 真 > その様子を見るに無理矢理縛られているという様子ではなくむしろ余裕がしゃくしゃくしている。

「割と余裕そうだね。なんだ、僕はてっきり悪の違法部活に捕まって『くくく、潮が満ちた時がお前の最後!人食いザメの餌になるのだ!』
って言われて浜辺に放られたのかと…。」

胸をなで下ろす。

「このポーズはあれだよ。カッコいいだろう。」

また同じポーズで返した。さっきよりもキレが良くなっている。

「ああよろしくアンさん?ティークさん?えっとアンさんでいいかな?
 いや、それよりももし無理矢理縛られたんじゃないならどうしてこんな格好を?」

アン・ティーク > 「違法部活……?よく分かんないけど変な人間も居るもんだねぇ。
 私をサメに食わせたって得るものなんて何もないのに。」

ぐーっと背を逸らした。どうやら伸びをしているらしい。
ポーズを取られれば首を傾げ、欠伸を噛み殺す。

「ちょっとキレが良くなってるのは気のせいかな?
 ああ、どっちでも好きな方でいいよ。どうせどっちでも変わらないしさ。」

なぜそんな格好を?と聞かれれば、少し考えこむように俯く。
そして顔を上げると、首を傾げて。

「おとめのひみつ♡……じゃ、ダメかな?」

真乃 真 > 「それじゃあ、アンさんでいくね!」

ポーズについて問われれば表情にどことなく誇らしさが見えるかもしれない。

「乙女の秘密…。乙女の秘密かーそう言われたらどうしようもないなー。」

名残惜しそうに諦める。乙女の秘密♡なら仕方がない。
男子である真にはわからない世界なのだろう。

「でも、見た人が心配するから街中ではしない方がいいと思うよ。」

ああ、いろんな意味で心配になる。

アン・ティーク > 「ほいほい、んならそれでいいよ。」

どうにも自分のことなのにも関わらず、他人事のように見える。
自分のことに対して興味や関心がないような、そんな雰囲気。

「え、何で?心配しなきゃいいんじゃないの?
 見た人がどう思おうが私には関係ないし。」

首を傾げる。何を言っているのかわからない、という声色。
何故だろうか、その動作が妙に浮いているような…写真に切り貼りした絵が乗っているような、違和感。

「私は確かに自分を心配してくれれば有り難いと思うけど、私を心配するのは他の人の勝手だよね?
 それで心労溜めるのは他の人の責任じゃないの?」

真乃 真 > 「心配しなきゃいいんじゃないのって…難しいこと言うね。
 確かに心配する側のただの余計なお世話っていうのは分かるんだけどね。」

心配とかしたくてするわけではないのに…
何となく違和感を覚えながら会話を進める。
なんだろうこの感じ。考え方が噛み合ってないだけではないような。

「そうだ、確かに君を心配するなんてその人の勝手だしその人の自己責任かもしれない。
 君はその人達の心配を気にせずに街を歩いてもいいかもしれない。」

だけども彼女はそうでも真は違う。

「僕は君の他にも君を見て心配するだろう人たちも心配している。
 もし、アンさんがここで分かってくれたらその人たちの心労も少しは減るんじゃないかなって思ってさ。
 あっもしアンさんが少しでも嫌なら変えなくてもいいんだけどね!流石に無理にとは言わないしね!
 流石にそこまでさせてまで赤の他人に心配させない必要はないよ!!」

手をぶんぶんと振りながら最後に付け加えた。