2016/09/03 のログ
■真乃 真 > 「ああ、これを買うためにどれだけ苦労した事か!!」
そう、夏休みに様々なバイトをして!
あまりお金がかかるところには遊びに行かず!!
「でも、これで!これでようやく…」
自由に空を飛ぶことは真の憧れであった。
時計塔など高いところから安全に落ちる事は出来ても飛ぶことは未だ叶っていない!
その夢が今!叶うのだ!
「さあ!飛ぶぞ!今、飛ぶぞ!」
脚の魔道具に魔力を籠めるとふわりとした浮遊感と共に体が浮き上がる!
■真乃 真 > 「おお!やった!浮いた!」
ああ!だがまだ浮いているだけだ!
ここから飛ぶにはどうすればいいのか?
普通に考えれば魔力を強く籠めればこのまま飛べるのではないか!
「なら!全力で行くしかないね!!はあっ!」
全力で行く必要も無ければ叫ぶ必要もないが気分だ!気分の問題だ!
そうやって力を入れたその瞬間!脚が凄まじい力で飛び上がる!
バランスは崩れ体勢もひっくり返る!
そして!頭を地面に擦り付けながら凄まじいスピードで進み始める!!!
「あああああああああ!!!!」
砂浜に自らの頭で不規則な軌跡を描く!
しかも、上下に揺れており深く!浅く!
砂に線を引いている!
■真乃 真 > だが!ただこのまま砂浜に前衛芸術を描くだけの真乃真ではない!!
そう!この状態でも上体を起こせば!
宙づりから身体を曲げる事を上体を起こすと言うかはともかく!
身体をくの字に曲げた!
すると確かに頭は擦り付けられなくなった!
しかし!新たな問題が発生した空中での縦回転から逃れられなくなったのだ!
頭が足を追うように空中でグルグルと回転する様は棒のない鉄棒のようだ!
しかも一回、回転するたびにその速度は増しており!
地面にタオルが叩きつけられて響く音の間隔も狭まってきている!
「だめだ!頭にかかる負担は減ったがこのままでは駄目だ!飢え死にする!」
確かに一生このままなら飢え死にするかもしれないがその前に速度に体が耐えられなくなったり。
魔力が枯渇したりしそうなものではある。
■真乃 真 > だが!!ただこのままバターになるのを黙って見ている真乃真ではない!
「一か八か!やってみるしかないね!!」
左右の足の魔道具に前後に同じだけの力を出力させる!
右の足からは前に行く力!
左の足からは後ろに行く力!
そして!体を真っすぐに!これによって縦の回転は止まる!
真っすぐにした体を軸に今度は横への回転が加わる!
そして!落下の際に頭は重く下に向く!!
ドリルのように高速で回転する頭は砂浜を容易に穿つ!!
「ああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
叫び声がどんどんと沈んでいく!
くぐもった叫びがしばらく聞こえていたが上半身が砂の中に見えなくなったぐらいでその声は聞こえなくなったという。
結局自力での脱出後、自分の異能を使えば全て解決していたのでは?ということに事に気が付いたのであった。
ご案内:「浜辺」から真乃 真さんが去りました。