2018/09/15 のログ
ご案内:「浜辺」に鳳 悠樹さんが現れました。
■鳳 悠樹 >
あっづ……
(暦上は秋だからとか言った奴のおでこにスーパーボールをぶつけてやりたい。
今の気分を聞かれたら迷いなくそう答える。
長月も中盤に入り、だいぶ人影もまばらになった海岸でパラソルの下
両手に25lのごみ袋をやじろべえのように両手に持ったまま呟いた。
目の前には小袋片手に水着のお姉様方……
かたや自分はこの炎天下のもと暑苦しい制服なんか着て浮き輪じゃなくゴミ袋を持っている。
暑いったらありゃしない。)
ちょぉそこー!一応風紀違反の罰則ゴミ掃除って判ってるっすかー!
遊んでないでゴミ拾いしてほしいっす!!
(張り上げた声にはーぃと適当な声を返しながら波間で戯れるお姉様方
涼しそうで何より。あ、水鉄砲とか持ってるし。
これじゃぁ完全に海遊びの監督じゃないですかとパラソルの下肩を落とす。
一応名目上は風紀違反に対する罰則として海岸清掃活動なわけだけれど、
初めて監督役になった自分と比べ、対象の生徒はこれが初めてではないらしく
水着、浮き輪どころかビーチボールまで完備。
完全に遊びに行くつもり。
更生活動に励……んでいるのはもしかすると自分だけかもしれない。
思わず先輩に泣きついたら『結果清掃活動さえすればOKじゃね?』とのこと。
と言うかお前水着もってけってきかなかったの?と逆に聞き返される始末)
緩すぎっすよ!この罰則!
(思わず叫ぶ。
本部の先輩曰く適当に遊んで体力使ってる方が健全でいいでしょうという判断らしい。
確かに公道を占拠してアートテロをやらかした程度の罪状ではあるものの
これではご褒美じゃないかと思う。)
■鳳 悠樹 >
そこー!清掃活動中にナンパしない!
良いじゃんゆーちゃんじゃないっ!掃除っす!今は掃除のお時間っす!
愛の無い世界の掃除を?誰がそんなうまくないこと言えと!
ああもう、先輩達も笑ってないで掃除して欲しーっすよ!
(対象グループに同じクラスの生徒がいたというのも相まって
ぜんっぜん風紀委員に対する態度じゃない。
いや、いいんですよ?親しみやすい市民に寄り添う風紀委員が
今月の班の標語ですしね?
罰則中じゃなかったら!
一緒に来ている先輩方もそれをとめる様子もない。
中には一緒に遊んでる人すらいる!)
ああもうゴミ収集係なんて引き受けるんじゃなかったです……。
(それはそれは元気に此方を照り付ける太陽を仰ぎ見ながら
数日前の自分を恨む。
風紀違反の生徒の更生活動も立派な風紀委員のお仕事ですなんて
そんな建前を毎回真に受けている自分も相当だとは正直思うけれど。
嘘ではないと言いますか、人手が足りてない部分なのは確かなのですよ)
帰ったらアイス馬鹿食いしてやるです……。
ああ先輩、燃えないゴミはこっち。硝子とかはこっちの缶っす。
え?よく判んないものがあったって……それクラゲじゃないですかぁぁ!?
(思わず飛び退りながら叫んだと同時に少し頭がくらっとしてきた。
あ、やばいこれ熱中症だ。と思ったら傍にいた先輩がはいこれと
差し出してくれたのはスポーツドリンク。)
■鳳 悠樹 >
うぅ、すみません先輩……
(座る様に促され、スポーツドリンクを受け取りながら再びパラソルの下へ。
代わりに別の先輩がゴミ袋を持ち、波打ち際へと歩いてきながら声をかけると
遊んでいるように見えたお姉様方が何処から取り出したのかと思うほどそれにごみを入れていく。
どうやら遊びながらもゴミを一か所に集めていたみたい。
本当に遊んでばかりいたわけではないようだ。
自分なんかよりよっぽど手慣れている。)
何でこんな緩いんですか先輩……
(聞いた話、常習犯らしいのでもっとこう
厳しく清く正しい学生生活!っていうノリなのかと思っていた。
と言うかそう聞いていた。
それがふたを開けてみればこの通り。
しかもそう思っていたのは自分だけだったよう。)
え、そうなんですか?
じゃあ清く正しいとかあの下りは……え?建前?
そんなぁ……冗談キッツいですよぅせんぱぁぃ……
(空回りを見かねたのか横に座った先輩が事情を教えてくれた。
曰く、毎年この時期にアートテロをするのがもはや恒例行事らしい。
一応注意と処罰と言う形はとっているものの
アーティスティックな点は認められており、文字通り形だけの処罰なのだとか。
ゴミ拾いなのも地面を汚した分綺麗にしなさいという趣旨なのだそう。
なので去年も同じ時期に形は違えど同じことがあったらしい。
……つまりこれ最初から処分という名をかりた凱旋旅行じゃないですか。
思わず力が抜けて砂浜に倒れこむ)
■鳳 悠樹 >
それにしても通りを丸ごと流砂に変えるのってアート済むんでしょうか。
最初見た時目を疑ったっす……。
(商店街の通りが白い砂の海になり、その合間から標識や車の一部や
元々何だったかわからないような鉄塊が顔を出している光景はワビサビとかそんな次元の光景ではなかった。
申し訳程度に置かれた『題名:追憶』と言うネームプレートがもう哀愁すら誘った。)
見に来た客で結果として商店街が潤った?
……それは、その、確かですけれど。
(その中に設置された飛び石以外を踏むと底なしの砂の中にご案内と言う仕様のせいで
後始末をした風紀委員(自分含む)は全身砂まみれになった。
せめて沈まない程度の深さにしてほしかった。)
それなら何のための指導なんですか……
(抑止力と言うか反省とか、そういう点は一切鑑みられていないような気がする。
一応処罰っていうくらいだから悪い事だと思いますし
それを繰り返すのはどうなのと正直思ってしまう。)
■鳳 悠樹 >
自分がもっと凄かったら、もっとちゃんとできるんでしょーか。
(色々あるのよと微笑む先輩の声を聴きつつ波間に目を向ける。
今回来ている風紀委員はいわゆる”穏健派”が大半。
隣で涼んでいる先輩も制服を着ていなければ風紀なんて思われない程ゆるふわ系。
噂に聞く”公爵(フュルスト)”やら”魔弾の射手(デアライシュッツ)”やら”Code-015”やらの
強硬派みたいな強面がいればもっと粛々と清掃活動が進んだだろうだろうか。
公爵なんて呼ばれている広範囲火力の持ち主と噂される人物なんて
きっと立ってるだけで威圧感のある偉丈夫に違いない。名前的に。
魔弾の射手も015も多分そんな感じだろう。
いや、実際に会ったことはないので勝手に三人とも13番的な語呂が良い感じの
狙撃手みたいな強面に違いないと想像している訳ですが。
眉とか凄い太い筋骨隆々な感じの……ナイスミドル。シルバーでも可)
……それは、そですけれど。
(怖がられるだけの風紀委員ってよくないと思うの。という言葉に我に返り小さく頷く。
”恐怖や力で踏みにじるものであってはいけない”という考え方は
風紀委員になった今でも変わっていない。
風紀委員は踏みにじられるものに手を差し伸べる団体だと、
そうあるべきだと聞いてこの場所に居ようと思ったのだから。
秩序は粛々と守るべき。けれどその中に在れない人々もいる。
その何方とも共存できる道を探すことが唯一出来る事だと言っていた人の事を思い出す)
これも共存の形の一つ……なんでしょか。
(もしやろうと思えば通りだけでなく店だって巻き込めたはず。
そう考えると今清掃活動をしている生徒も、そして自分達も
そのぎりぎりの領域で互いの領域に足を踏み出そうとしている一員なのかもしれない。
勿論そんな事を望んでいなかっただけかもしれないけれど。)
■鳳 悠樹 >
うー……
(これからも色々あると思うけど、その中で自分の答えを見つけるしかないと思う。
唸る自分にそう告げた先輩は此方に手を振る人影に気が付くとたちあがり、
『頑張ってねゆーちゃん』と優しい笑みで頭を撫でると歩いていってしまった。)
答えは出てるんすけどね……
ねーちゃん達に何度も教えてもらったっすから。
(風紀委員はいつも戦力不足に悩まされているという。
ここ近年攻撃性の極めて高い異能や魔術を内包する存在が増加傾向にあるが
都合よく戦闘向きで、高位の異能を持つ生徒、なおかつ体制側に居るとなると
その母数は絶対的に不足しているのが実情。
本来風紀委員のうち未成年要員は裏方役が主だったはずだが
才能や個人差の観点からそんな事を言っているだけの余裕がない)
ん。悩むのはやめっす。
出来る事を目の前から一つずつっす!
(両頬を叩いて立ち上がる。
良くも悪くも自分の手は短い。
この島の在り方も、組織の在り方も変えられるほど長くも大きくもない。
なら、目の前のせめて手の届くところに手を差し伸べ出来る限り”共存”する。
難しい事は難しい事を考える事が得意な人に任せよう。
悩んでいるより歩いた方が絶対早い)
ってこらー!
だからナンパはダメって言ってるじゃないっすかー!
(視線を戻すと他の客らしき男性に絡むお姉様方の姿が。
ひとまずあれを止めたら全力で掃除して
それが終わったら思いっきり泳ごう。そのあとはたらふく食べてやる。
何処に隠していたのかBBQと花火の用意を始めた先輩を横目で見つつ
上着とサンダルを脱ぎ捨てると海岸を走り始めた)
ご案内:「浜辺」から鳳 悠樹さんが去りました。
ご案内:「浜辺」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > 夜の浜辺、風紀の仕事を終えてから少し気分転換も兼ねて海岸へと足を運ぶ。
ショルダータイプのライフルケースを担ぎながら、ゆっくりと一人浜辺を歩く。
所々砂が”荒れている"痕跡が見て取れた。誰か海岸で遊んだりしていたのだろうか?
なまじ”目が良い”のでそういうのはよく分かる。勿論、自分が風紀の”強硬派”だと誤解されている事も知る由も無い。
少年はただ、自分なりの仕事をこなしているだけなのだから…そもそも、人間はまだ一人も殺していない。
(…まぁ、狙撃手が不殺なんて頭がおかしいとしか思われないんだろうけどね)
同僚や先輩方からも『正気か?』とか『勿体無い』とか言われたが…俺は特別攻撃課に染まっている訳じゃないんで、と言いたい。
そもそも自分は予科隊員…兼ね合いであり、基本はあくまで一般の風紀委員に過ぎないのだ。
どうにも、名前…異名だけが一人歩きしているような気がするが、今更どうしようもない訳で。
「…目立たないのが理想なんだけど、その逆を行ってる気がするなぁ俺…。」
海岸を眺めつつポツリ、と一人呟いて。