2015/06/07 のログ
■照夜 > 「鳥居は、神様のいる世界と私たちのいる世界を繋げるための門ですからね。
鳥居を潜った時点で別世界なんです。
ですから、そう感じるのは当然かもしれませんね」
鳥居をみて、説明をし、笑顔をみせ。
本当に神様がいるかどうかは、神様を見ない限りいるとは言えない。
けれど、なんとなく、ここの神社にはいそう。
そんな雰囲気を感じていた。
■遠峯生有子 > 「門…へー、そうなんですか。」
言葉につられて鳥居に目をやる。
鳥居がなにかなんて、気にしたこともなかった。
門のこちら側にある神様の世界。
異邦人の――自らの半分のルーツのことをふと思う。
しかしそれを言葉で説明するのは、彼女には難しすぎた。
「詳しいですね。神社の人じゃないんですよね。
ええと…。」
■照夜 > 「一応、ここに来る前は神職をしてましたけどね」
少女の言葉に笑い
「葛綺照夜です。
ここの学園で古典と、専門科目として神道学を教えてます。
あなたは、この島の生徒さんですか?」
■遠峯生有子 > 「あれっ?ええっ?先生っ?」
心底驚いていた。
大福を取り落とさなかったのが奇跡であった。
「えええっと、遠峯生有子です。一年です。」
ぺこり。
■照夜 > 「遠峯、生有子さんですね。
今は非番ですから立場のことは忘れて大丈夫ですよ。
私も休日ぐらい先生でない時間がほしいですし」
なんだかよけいに恐縮させてしまった感じがあり、困ったように言う。
■遠峯生有子 > 「ええと…」
相手の言葉に若干戸惑うが、
「…じゃあそうします!」
とりあえずやさしい先生だという理解をしてにっこり笑う。
■照夜 > 「ええ、そうしてください。
まぁ学校で会った際はお互い教師と生徒の立場になりますが」
笑いながら、一応そういうことをいいつつ、遠峯にあげた豆大福を一つだけ奪う。
「さて、ではそろそろ私は寮にもどるとします。
遠峯さんもあまり遅くならないように気をつけてくださいね」
では、と頭を下げ、大福をかじりながらその場を去る。
ご案内:「常世神社」から照夜さんが去りました。
■遠峯生有子 > 「え、あれ?先生、先生!
大福いっぱい残ってる!
私こんなにもらっていいの?」
焦って立ち上がり、あとを追う。すぐに見失ってしまい追いつくことはなかったが。
ご案内:「常世神社」から遠峯生有子さんが去りました。
ご案内:「常世神社」に森永こあらさんが現れました。
■森永こあら > 黒髪黒眼、日本人然とした二十歳前後の少年がやってくる。
崩れた制服や耳の下のコアラのタトゥーは、露骨な不良というほどではないが品行方正とも見えない。
鳥居の前に立つと、おもむろに懐からスマートフォンを取り出し、しばし難しい顔をしてパシャリと一枚写真を撮る。
それから鳥居をくぐって裏から撮ったり、なんかデカい樹を撮ったりした後、本殿前にも立ちスマートフォンを構えるも、
「……こーいうのって勝手に撮っていいのか? 神社的にっつーのと、あと神仏的なアレでよ」
と、浮かんだ疑問を口にして躊躇い、スマートフォンをしまおうとしたり、やっぱり撮ろうとしたり、でもやっぱ遠慮したりしている。
■森永こあら > かなりの時間の逡巡の後、
「……ご神体みたいのをモロに撮らなきゃいいだろ。な?」
誰にともなく確認の声を発し、ちょっと離れたところから、賽銭箱や鈴(正式名称を知らない)など社をパシャパシャやりだす。
「そもそもここは何の神なんだってのがよくわかんねえよな。元々ゆかりのある土地とかじゃねえだろ、多分」
不敬かもしれぬことを呟きながら、チェキ続行だ。
ご案内:「常世神社」に東条いつきさんが現れました。
■東条いつき > 特別何か目的を伴っていたわけではなかった。
それでもこの島は広く、奇妙なものに満ち溢れている。
その一端としてこの神社が挙げられ、これといった宛てなく散策をしていたところ、
自分は彼を見つけたのであった。
「……おーい。あんた何やってんだ? 記者サンか何か?」
と、神社へと足を踏み入れながら、
何やら不躾に写真など撮っているように見える男に声をかける。
■森永こあら > 「ぁン?」
かけられた声が自分に向けられたものである気配を感じ、振り向く。
相手が自分と同年代かそれ以下の少年であることを確認すると、厚めの唇をニヤリと笑わせた。
「こんな学生服着た記者がいるかって。ただの写真に目覚めた青少年だよ」
■東条いつき > 「そりゃ失礼。いや、この学園ならほら、新聞部とか雑誌部とかもありそうだなって思って」
違ったかー、と頭を掻いて首を傾け、
「っていうかやっぱ写真撮ってたのか。大丈夫か? 変なもんとか写んねぇの?」
近寄りながらそう尋ねた。
■森永こあら > 「あぁー、そういう可能性。あるな、それはありうるわ。その辺のメディア系の部活やら委員会やら複数聞いたことある気がするわ。
だが俺はそいつらとは縁もゆかりもねー、一般ピーポーよ」
大仰に肩をすくめてみせる。
「変なものって……ウゲェー! ゾッとしねえこと言うなよ!
今んとこ気づいてなかったけど、見返したらいるかもしれねーな……」
スマホを覗き、パパッと撮った写真を見返しながら、しかし不意に頬を皮肉げに吊り上げた。
「ま、この時代とあっちゃ、もう何が変なもので何が変じゃねーのかわかんねえけどな。確認済の未確認生物が闊歩するビューティフルワールドだぜ」
■東条いつき > 「あー、まあ確かに、基本変なもんばっかだもんな」
などと納得する素振りで頷きながら、
それはそれ、と相手を見て。
「で? なんか写ってた? 幽霊とかいる?」
いたら見せろよ、などと好奇心なのかただの悪乗りなのか、
判別のつきにくい口調の軽さでこあらのスマホを覗きこもうとする。
■森永こあら > 携帯を覗きこむまで近づくと、こあらの左耳の下の首筋にコアラのタトゥーが入ってることがわかる。マスコットみたいなカワイイ系の絵柄だ。
それはともかく。
「うおっ、画像確認中の人のスマホをいきなり見るなよ! ハメ撮りとか入ってたらどうすんだ!」
一旦驚いて体とスマホをのけぞらせた後、やれやれという感じで東条に画面を見せ、何枚か画像を確認させる。
「見た感じ、天使も悪魔も神も仏も幽霊もUMAもいねえよ」
賽銭箱と鈴、賽銭箱、境内にいた猫、手水舎の上の鳩、釘の刺さった大木、札の貼られた鳥居の裏、鳥居越しの海、鳥居の外からの神社全景……
■東条いつき > 「あ、悪い悪い」
ごめんってば、と掌を振りながら数歩下がると、
見せつけられた画面をふむ、と眺め顎に手を当てて。
「あー……残念。普通の風景写真って感じだな。猫はかわいい」
猫はかわいい。頷いてから、で、と腕を組んで。
「入ってんの? ハメ撮り」
男子学生として食いつくポイントだったらしい。
■森永こあら > 「入ってねえよボケ」
■東条いつき > 「残念だ……」
しみじみと言葉を落とす。
それから気を取り直してまじまじとこあらの顔を眺め、
「っていうか、あんた、俺と同じ学生……だよな?
見たことない顔っつーか、まあ多分授業被ったことなかったんだろうけど」
これで先生だったらどうするよ、と密かに思いながら。
■森永こあら > 「入ってたとしても初対面の奴に見せるわけないだろ! しかも神社でかよ! 神域の変態にもホドがあるわ!」
半ギレっぽく言った後で、ヒヒヒ、と愉快そうに笑った。
「ああ、学生だよ。俺もお前のことは見たことないが、ま、授業の種類も生徒の数も腐るほどだし、面識ない方が普通だろ。俺は二年だが、学年も違うんじゃねえの? つって学年も意味があるんだかないんだかだがな、ここ」
■東条いつき > 「正論だ。しかし今の流れは訪ねておくべきそれだったと思わんかね」
などと大仰な口調で食い下がるものの、別にむきになっているわけではないようだ。
「あー、学年違うな。俺は一年。結構来たばっか」
ふうと息を吐いて、
「学年に意味はないかもしれねぇけどさ、二年以上だとなんつの、ああ慣れてんなって感じはするよ。なんだかんだ異常な空間だろ、ここ。
デタラメ人間の万国びっくりショーっての?」
■森永こあら > 「ああ、びっくりショーな。わかる」
わかった。
「学年じゃなくて学園歴は意味あるな……通って三年目の一年とかいるからさ。来たばっかだと結構しんどいだろ。万国どころか万世つうか、なあ? 常識ってナニ? みたいな。二年目に入っても、驚くことには慣れても、驚きと戸惑いの頻度自体は大して変わんねえぜ」
同情するように眉を下げ、
「……ところで、お前さんの『来たばっか』ってのはどっちだ? この学園にか? それとも、この世界にか?
見た感じ、俺と同じ日本生まれ日本育ちっぽいけど」
■東条いつき > 「……あ、そこからなのか」
学園にか世界にかと尋ねられ、
その発想はなかった、といった風に目を瞬いた。
「学園の方だよ。生まれも育ちもきっちり日本。
今となっては珍しいんかね、ちゃんと普通に高校通ってたんだぜ? これでも」
まあ今となっては過去形だけどさ、と言葉の割には声音に悲嘆が薄い。
■森永こあら > 「そこからなんだなァ~、これが」
まったくびっくりショーは困るぜ、と嘆くように言う。
「やっぱこっちの世界の人間か。そこそこ常識的な――俺にとっての常識ってことな――態度だからそうだと思ったよ。俺は高校卒業してからここに来たんだ。
で、お前高校途中で転入してきたのか。何かしたの? それについちゃ別に話さなくてもいいが」
最後の言葉を、サラッと、気遣いという感じでもなく付け加える。
■東条いつき > 「あ、じゃあ結構年上だ。……あ、っていうかもっと先輩、って感じに呼んだ方が良かった、……ん、スかね?」
ものすごく今更な感じがしなくもないが。
「いや、俺が何かしたって訳じゃないんだけど、なんか異能絡みの事件で高校が潰れて。
……それまで異能とか、話には聞いてたけどなんか別世界の出来事って思ってたからあれは驚いた……」
答える口調は歯切れが悪いものの、後ろ暗いところがあるから、
というよりはただ単純に自分でもよく把握していない故であるように思われた。
■森永こあら > 「おっ、パイセンを敬う気遣いができる奴か~貴重~~! 森永センパイって言ってみろやオラオラ」
ポケットに手を突っ込み、仁王立ちで要求する。
身長179cmなので露骨に見下ろせるほどの体格ではないのが残念だった。
「ウオッ、高校潰れるとか結構シンドイじゃん! 後輩は後輩なりに苦労してんだな。
だがよお、こういうのもなんだがいい機会なんじゃねーの。就職してから会社潰れたとか、国潰れたとかよかマシなわけでさ」
励ましというには無責任にすぎる口調だが、前向きっぽいことを言う。
■東条いつき > 「えっだって基本スよね!? あ、えー森永センパイ!? あ、俺は東条っす」
気圧され、数歩引きながら何故か疑問形で呼んでみた。
ついでのように自分の名を名乗る。
「まー高校ならまだ気楽に転入先とか探せますからねー……マシっちゃマシすけど、
まさか異能学園都市に放り込まれるとは思わねーっスよ。
ある意味もう潰れる心配なさそうですけど」
■森永こあら > 「東条ォ~~」
歯をむき出し唸るように名前を呼び、
「なぁんちゃってな。第一声がタメだったからよお、今更後輩キャラになられても落ち着かねえからどうでもいいわ。
ここんとこなんだよなあ。この学園ってパッと見で年上年下・先輩後輩が分かりづらいから、挨拶がフラットで始まるもんで、その後先輩後輩ってノリにならないんだよ。あくまで俺の場合だけどさ。
それと、折角だからフルネーム言っとくか。俺は森永こあらだ」
改めて名を名乗る。
「急に来ることになったら、そりゃ戸惑うわな……。俺という良識に富んだ人間と知り合えたことを感謝しとくが良いぜ。
ま、適度にストレスを発散しつつがんばろうや。
もし潰れるとしたら、学園じゃなくて俺たち個人だろうからな」
その言葉には、無責任というより皮肉、皮肉というよりいささかのニヒリズムが籠もっていた。
■東条いつき > うわ、わ、と脅されるままに首を竦めるような仕草を見せていたが、
こあらが態度を軟化させたのをぱちくり、間の抜けた顔で見返した。
それからへらりと軽薄に表情を緩める。
「あー、やっぱそうス……よな。
どうにも見た目で先輩後輩とか区別つかないし、ついたとこで年齢差は覆らないし、
そもそもさんざハメ撮りだのなんだの話したあとだったしっつー……」
その話題を掘り返してどうするというのか。
「まああんたがもっとサイコでヤバい人間だったら最悪俺は消し飛ばされてたような気がするし、
そこには感謝だな。一応なんていうの、危険を察知する? みたいなのは得意だけどな?
生き汚いっつーの、ここ来て慣れないうちは変なモンにばっか当たってたからさぁ」
それこそ、と彼のニヒリズムに呼応するように、
「命が何個あっても足りない、とばっか思ってたよ」
■森永こあら > 「そんなにハメ撮りに興味あるならハメ撮り委員会にでも行けよ……。
あるかないか知らんけど探せばありそうだ」
知らんけど、ともう一回繰り返す。
「それなァ。自衛にも限度があるしなァ。建前としちゃ、法と道徳と校則厳守だけどさ。
まったくここは地獄だぜ。常在戦場って奴」
ツンツンとした黒髪を掻き毟り、
「……だが俺は、いずれ地球のどこ行ってもこんな感じになると思ってるから、自分からここに来たわけよ。しゃーないしゃーない、もう異能も異世界も現れちまった。いのちだいじにやってこう」
■東条いつき > 「ありそうだけど取り締まられてそー。風紀委員会の格好の的じゃないっすか」
目ェ付けられたくないんすよーって抜け切らない敬語で肩竦めて。
「地球のどこ行っても、かー……ま、ここはモデル都市ってくらいだしなぁ。
最終的に全地球がこの都市を見習うことになると考えれば、そりゃそう、なんだけど」
ややげんなりした色を隠し切れないまま。
「ぞっとしないっていうか。……はー、命繋ぐのにも一苦労な日常、なんてなぁ。
物騒な時代になったもんだ……いや、ずっと前からなってたのか?」
■森永こあら > 一連の言葉を聴いて、ふうん、と頷いた。
「東条、お前なんのかんので案外後ろ向きだな。
一見軽そうなノリだが、その実は悩み多き少年か?」
やや茶化すように。
■東条いつき > 「そりゃ、まぁ」
やや煮え切らない口ぶり。
「今まで比較的フツーに暮らしてたのが、全部ぶっ壊されりゃさ。
そもそもそのフツーが全然フツーじゃなかったんだけど……」
はあ、と溜め息ついて天を仰ぐ。
「来たばっかは生きるのでいっぱいいっぱいだけど段々慣れてきたしさ、
そろそろそういう、なんつの、物思いに耽る余裕が生まれてきたトコって感じ。
いいことなのかはわかんねぇけど」
■森永こあら > 「それは、そうだわなあ。同情するぜ。
一息ついての落ち込みってことは、五月病のデカくて深刻なやつだな。もしくはホームシックか――平穏で普通な生活という帰ることのできないホームへの」
根っこの解決方法を俺は知らないが、と言葉を繋げて、
「彼女でも作れば少しは気が晴れるぜ、多分な。でなけりゃ、御参りでもしてけよ。
センパイとして言わせてもらえば、精神安定にゃ恋と祈りだ」
森永の背後に鎮座する神社を指で示した。
■東条いつき > 「あーうん彼女が欲しい……かわいい彼女がほしい。あとバイト先……金……」
物凄く即物的なことをぶつぶつと呟いている。
それからこあらに指し示された先、神社へと視線を向けて、
そういえば、と思い出したように。
「ここ、神社だけど、何が祀られてるかとかって知ってる?」
■森永こあら > 「女と金って悪徳政治家の願望かよ」
女を薦めた自分は棚に上げて指摘した。
それからの東条の問いかけには首をひねる。
「いや……実はほとんどここ来たことなくってな、悪ぃけど知らん。
俺もさっき、写真撮っていいものが祀られてるのかどうなのか気にしてたんだ。
どっかにいわれを書いた、立て札でもあるかもしれんし、図書室で調べりゃ分かるとは思うが。
こんな場所で神を祀るいわれも何もないだろって思うんだよなあ」
■東条いつき > 「欲望に正直と言ってくれ」
大真面目である。
「まあ確かに、異世界の邪神だのなんだのよく分からんもんがいるのに
神を祀ったって仕方ない感じもするけど……誰が作ったんだか。
存外、こういうものがあるってだけで、誰かの心の支えになるのかもしれないけど」
と、日本人的思考回路を披露したのち、
「んじゃ、ちょっくらお詣りして来ますかね。
色々ありがとうな、森永センパイ」
ひらりと掌を振り、神社の奥へと向かおうとする。
その直前にそうだ、と振り返って、
「名乗んの忘れてたな、下の名前、俺は聞いたのに、えーと」
「東条いつきだ。カワイイ女の子とか、いいバイト先とかあったら教えてくれ。
よろしくー」
と改めて掌を振ると背を向け、神社の夕闇へと消えていった。
ご案内:「常世神社」から東条いつきさんが去りました。
■森永こあら > 「心の支え、まさしくそれだろうなあ。
人類は獣の頃から当然セックスはしてたし、原始時代から葬儀はしてたそうだぜ。マジで恋と祈りが大事ってことよ」
雑なまとめをぶち上げた。
「お、そうか。じゃあな。お前の心の平安と、俺の人生の成功を祈っといてくれ」
と一旦別れを告げたところで振りかえられる。
「ざけんな、イケてる女子がいたら俺がいただくわ。
むしろお前の方こそ先輩に譲れって感じだわ。
まったく、不遜な後輩だぜ。
……そんじゃーな、あばよ」
無造作に手をあげて、消えていく東条を見送ることもなく踵を返して、いつのまにか暗くなってきた神社を後にした。
――帰ってから改めて携帯の写真をチェックしたが、心霊写真はやはりなかった。
ご案内:「常世神社」から森永こあらさんが去りました。
ご案内:「常世神社」にシュリクさんが現れました。
■シュリク > (夕暮れ時。そろそろ住宅街からは夕飯の香りが漂い始める頃、長い長い石階段を登る少女が一人)
――ふむ、神社というからにはこの辺りでも<<ゲート>>による乱れが起きていても不思議ではないはずですが……驚くほどに静かですね。
(お参りに来たわけではない。「破壊神」や「創造神」といった存在を知ったがゆえの調査だ)
■シュリク > (神社の成り立ち、祭神を説明した看板を仔細に読む。神話は詳しくない。知らずとも良い、余計な知識は与えられずに作られた)
とこよにいますすくなみかみ……むやみに長い……このような名前が一般的でしたら、今の世界はかなり住みにくいものとなっていたでしょうね……
(ずれた感想を述べ、興味を手水舎に移す)
これは……なんなのでしょう。水で満ちていますが……飲料用……?
(柄杓を手に持ち、湛えられた水をひとすくい。そのまま口に運び、こくんと喉を揺らした)
……特に何の変化もなし。普通の水ですね……。
ご案内:「常世神社」に久喜棗さんが現れました。
■久喜棗 > (特に用があるわけでもないが休憩がてらに神社に立ち寄った所、手水舎の水を飲み干す奇妙な少女を見て呆れ顔で話しかける)
なにやっとるんじゃお主は、そこは手洗いする場じゃぞ
水飲み場ではない事ぐらい知らぬのか
■シュリク > !
(不意に声をかけられ、その方を向いた。二杯目を頂こうとしていたところだった)
手洗い……? ですがそうなると、この入れ物は一体……? 明らかにこれに水をいれるのは明白。ですが、手を洗うのであればこのようなものは使わず、湛えてある水にそのまま手を突っ込んで洗えばいいだけの話じゃないですか。
(真顔だ。マジだ。真剣な瞳だ)
■久喜棗 > (真剣な眼差しを返され天然モノに出会ってしまったことを悟り少しうろたえる)
む…なるほど、よく見ればお主は日本人ではないようじゃな
となるとこういった場所を知らぬのも無理はないか
(といって手本を見せるように柄杓を使い自分の手を洗い流す)
なぜ、と言われてもそういう儀礼なのだから仕方あるまい
特にこのような場所では形式が大切じゃからな(と言ってシュリクにも柄杓を渡す)
ほれ、お主もやってみぃ
■シュリク > そもそも人ではありませんよ。……見たところ、貴女も人ではないようですが。
(頭についた雄々しい一本角に視線を奪われる。<<ゲート>>からの刺客か? といつ攻撃されても躱せるように身構えて)
……今の動作をすることにより、どういった効果が得られるのですか? たとえば、神とやらの加護が付いたり……?
(本気で宗教的なことを何も理解していないらしい)
■久喜棗 > (シュリクの言葉に小首を傾げる。目の前の少女からは妖気を感じるわけでもなく外見も普通の人間にしか見えなかった)
ふむ、そうなのか?ここいらは人外の者が多いゆえ否定するわけではないが
人でないとするとお主は一体なんじゃろうかのう…(とじろじろと観察してみる)
(少女の僅かな身構えに感づきクスリと笑って)
そう警戒するでない、儂は見て分かる通りの鬼じゃが人に害為すような化け物でもないぞ
(少女の無垢な疑問にどう答えたものかとしばしば思案する)
人はな、と鬼である儂が説明するのも変な話じゃが
水で流すことによって穢れという悪い気を祓えると考えておるのじゃ
故にまぁ、水に突っ込んでじゃぶじゃぶするよりは上から流しかけるほうが好ましいのではないのかのう