2015/07/07 のログ
ご案内:「常世神社」に遠峯生有子さんが現れました。
■遠峯生有子 > 雨が降り出していた。
■遠峯生有子 > テスト期間が始まれば、根を詰めるよりは
適度に息抜きをするほうがいい。
ずっと机に向かっているにも限りがあり、
散歩でもしてリフレッシュをと、
寮から海の近くまで、
曇りがちの空模様ゆえに用心をして傘を持って出てみれば、
それがあたりだった。
■遠峯生有子 > しょうがないので、一箇所だけに寄り道をして、
帰ってゆっくりお風呂にでも入ろうと、
通いなれた石段を上がり、境内へ。
雨の神域へ来るのは初めてだ。
砂利を踏めば砂利の音が、
鈴を鳴らせば鈴の音が、
拍手を打てば拍手の音が、
すべていつもよりすこし重く、
控えめなそれになる。
■遠峯生有子 > 「神様、魔法学のテストはダメみたいです。」
でも諦めないでがんばるので、魔法が使えるようになりますように。と祈った。
魔力を感じることが出来なければ読むことすら出来ないテストは、
生有子にはあまりにも難関だった。
そんな状態でも出来ることはあるかもしれないと、
覚えていった理論だとか知識だとかも、
問題を読めて初めて意味があることだ。
■遠峯生有子 > その他の講義のテストとレポートについては、
おそらくなんとかなりそうだと、
自分なりには思っているが、
魔法についてはおそらくなんともならないだろうと
考えるより他はない。
「さすがに怒られるかなあ…。」
怒られるかもしれない。
白紙答案なんだから。
■遠峯生有子 > 礼拝の間、畳んで腕にかけていた傘を、
拝殿に飛沫が飛ばないように気をつけながらぱんっと開く。
「でも、出来なかったものはしょうがないね。
せめて怒られる講義一つだけにしよう。」
テスト終ったら、また制御とか魔力とかの練習に来るね、神様。
そんな心の声を置いて、ぱたんぱたんと階段を下っていった。
ご案内:「常世神社」から遠峯生有子さんが去りました。