2016/05/11 のログ
ご案内:「常世神社」に頸城 陸さんが現れました。
頸城 陸 > かつり、音を鳴らして石段を登る。
ここに来るのも、随分と久しぶりな気がする。
最後に来たのは何時だったか。確か夜だったことは覚えている。どれ程前だったかは……よく覚えていない。
「まぁ、どうでもいいことだけど」
などと、歩を進めながら言葉を吐く。

頸城 陸 > ここの石段を登るのは、やはりそれなりに疲れる。
自分も、もう少し体力をつけるべきだろうか、などと考えてみる。
「……ジョギングしてみる、とか?」
走りこみは体力づくりの基本。なんとなく、そんなイメージが有る。
「毎日続けていれば、それなりにはなりそう、だし」
言って、かつり、石段を登る。
継続は力なり。どんなことでも、続けていればいつかきっと自分の力になる。
教えてくれたのは、自分の父親だったか。
「……元気に、してるのかな」
かつり、石段を登り、呟く。
今度、手紙かメールでも出しておこう。

頸城 陸 > と考えている内に石段を登り終え、境内へと歩を進める。
取り敢えず、適当にベンチにでも座って休憩することにしよう。

「……はー」
ベンチに腰掛け、大きく息を吐く。

この場所は嫌いじゃない。むしろ好きだ。
ただ、ここに来るまでの道のりはあまり好きじゃない。
具体的に言うと、石段登り。
「ぴょーんと、……一気に渡って行ければ、楽なんだけどなぁ……」
身体能力を強化する鎧、自らの異能を使えばそれも容易いのだろう。
「でも、色々壊しちゃいそうだしなぁ」
ただ、あの力はまだあまり加減が効かない。
……全力で走ったりとかしたら、石段とか踏み砕きそうだな。
と考えながら、ため息一つ。

頸城 陸 > そう言えば。
「……加減、かぁ」
加減といえば、と顎に手をあて思考に耽る。
訓練を繰り返す度に己の異能の力加減が効きにくくなっている気がする。
最初に真白を身に纏った時は今よりもずっと弱かったはずだ。
それがどんどん本来の力に近づいてきている、ような気がする。
……ならば、今は起こってはいない思考の変質も、いずれは。

押さえ込んでいたものが、もう限界なのかも知れない。
なんとなく、そう思った。
「大丈夫かな、これから……」
不安げに言葉を吐き、思考の海に潜る。

頸城 陸 > 「……変に悩むより自然体、だったっけ」
ふと、以前言われた言葉を思いだす。
確か、無理せず心と身体のバランスをしっかり取ることが大事、だったか。
「バランスも何も、無い気がするんだけどなぁ……」
真っ赤に染まる空を見上げて言葉を吐く。
どうせ異能のせいで色々ねじ曲がるんだから、と思う。
……ならば、抑えきれなくなった時、どうすれば良いのか。
少し考えて、何も出てこなかった。

「……やめやめ。何とかの考え、って言うし」
ベンチから立ち上がり、大きく伸びをする。
いつかその内、なんとかなるだろう。
とりあえず、参拝でもして帰ろう。
そう決めて、ゆっくりと歩き出した。

ご案内:「常世神社」から頸城 陸さんが去りました。