2016/07/11 のログ
ご案内:「常世神社」に五代 基一郎さんが現れました。
■五代 基一郎 > 正月の注意書きが未だに貼られている掲示板をちらと見た。
いつまで貼っているんだろう……と思いながら若干風が通り涼しくなってきた神社の参道を歩く。
本来神道の、であり15日には縁日がという常世の神社ではあるが
夏期の休暇やら盆の、という日本には仏門のもあるものであるから
本土とも同じくその辺りが混ざり、混ぜてとしているせいかこういったまた別の催しは開かれている。
盆自体そも早い盆の次期であったりで、七月八月とあったり等……
とかく今はそういうわけで、速い盆にかこつけて。
本土でもそれなりに名があったほおずきの市が開かれていた。
■五代 基一郎 > 上着を傍らに、まだ小規模の出店を見ながら歩く。
何を買うかというのもある。有志の出店は色々に出ているものだから
こういう時は応援にとお金を入れたくなるのが人情だろうか。
祭り自体そもそも日々の苦しいことに対しての発散であるし。
土産をというような人はもういないし買い物は気楽ではいいのだが……
まぁ、一人は慣れているからどうでもいい話だ。
時たまに風鈴の音が聞こえるのが、また風流というものだろうか。
風邪はそれなりにあるが耳でもまた涼しく感じられる。
「それ、1つお願い」
一体どこでこういう出店で作るものの道具を仕入れるのだろうか。
また本土でも見かけそうな人形焼きを一袋かって、ぶらぶらと参道を歩く。
15日ではないせいかまぁ人はまばらだ。
■五代 基一郎 > ここ最近どころか島に来ても、こうしてただ単に何の目的もなく
ぶらつくことは滅多になかったが。先日話に出して思い出したためか
ふと立ち寄ってみたくなったというだけのことで来ている。
まばらではあるが何の心配もなく、憂いもなく
ただ歩いていく人の流れにいる。その流れの中で、つられるように思い出して行く。
昔のこと。背丈は違うが……本土でこのような祭りに家族と来た思い出が。
もう誰が、顔が名前がと思い出せないが確かにそれがあったように思う。
誰かと来ていた、無邪気に縁日を楽しんでいた思い出が浮かんでくる。
ここ数年味わっていなかった感慨深いもの……郷愁だろうか。
何を考えているんだか、と思うが一切懐かしくてたまらない時がここ最近特に多くなる。
昔の夢を見ることも多くなってきた。
「それ1つください」
ソフトクリームを買う。若干高いが、まぁ縁日の出店なのでというので
特に気にもせずに買う。何の部活の出店なんだか……
■五代 基一郎 > また数日後にあるものだから、稼ぎ時ではないが
余裕があれば、というところなのか。出店の数もそうはない。
そうはないが適当に回って目についたものを買っているだけで両手がふさがりそうになるもので
その折に適当に道をそれて何かしら食って、また食って、また歩いて買ってを繰り返していたもので
ただそこへ向かって歩いていけばすぐなはずなのだが
ほおずきを売っているところまでずいぶんとかかってしまった。
風鈴はここで鳴っていたらしい。ほおずきの屋台に掛けられた風鈴が
風がそよげば涼しげに鳴っている。
「それ1つ……2つください。」
まぁ、一つで十分なのだが、もう一つくれと財布を開ける。
確か……そう、確か一つで十分なのに二つねだった覚えがある。
一つだと寂しいから二つ買おうと、何かそんな今思えば何を言っているのかという理由でだ。
それでも確か買って帰っていた覚えがある。
だから二つ買って、両手に持って……道中の買い物はまた小脇に挟んで
縁日を後にした。少し早い、盆の祭りを背にまた一人で自分の家に……
ご案内:「常世神社」から五代 基一郎さんが去りました。