2016/08/10 のログ
ご案内:「常世神社」に美澄 蘭さんが現れました。
美澄 蘭 > 朝。日が本格的に高くなり始める前。
…具体的には、海水浴場として浜辺が開放される、少し前の時間帯。

「…はぁ、はぁっ」

息を少し荒くしながらも、軽い足取りで石段を駆け上がってくる少女の姿。

美澄 蘭 > 今日も、海水浴場の救護所詰めの仕事がある。
…が、今日は余裕を持って家を出ることが出来たので、その前にやりたいことがあって神社を訪れたのだ。
鳥居をくぐり、手水舎で手や口を清め…拝殿で軽く「挨拶」をしてから、本殿へ。
いつもの「挨拶」より少しだけお賽銭を弾んで…二礼、二拍、一礼。
最後の一礼が、妙に長い。

(この間は、ごめんなさい………)

蘭が今日神社を訪ねたのは、先日の「瞑想」でうっかり「力の塊」である「御神体」を、「通常の五感とは違う感覚で」「視て」しまった件への、「神様」への謝罪のためだったのだ。

美澄 蘭 > そうして、10秒くらいしっかりと頭を下げていただろうか。
蘭はしゃきっと顔を上げ、それから踵を返す。

そう、今日という日はまだ始まったばかりなのだ。
今日は昼間に救護所詰めの仕事をして、それが終わったら、余力があればピアノの練習。
そうでなければまっすぐ帰って勉強と家事…

(明日は休みだっけ。出来れば帰省前にヨキ先生の個展行きたいなぁ…)

そんなことをぼんやりと考えながら、神社の敷地を出る方向へ足を踏み出す。

美澄 蘭 > それでも、鳥居の下で拝殿、本殿の方へ向き直り頭を下げることは忘れなかった。

(また、瞑想しにお邪魔しますね)

そんな声を、そこまで信じていない「神様」に向けて心の中でかけて。
頭を上げた蘭は改めて神社に背を向けると、軽い足取りで石段を降りていく。

常世神社は浜辺に近い。
まだ本格的に開場していないはずの海水浴場から、既に喧噪の気配がしていた。

ご案内:「常世神社」から美澄 蘭さんが去りました。