2018/03/31 のログ
鈴ヶ森 綾 > 「じゃあ、そうしましょうか。
 …そういえば、何も無いと言ったけれど、こんな物なら持ってたわ。」

そう言ってポケットから取り出したのは小さな飴の包み。
それは果物や乳製品の味等がついていない、砂糖と水飴だけで作られたシンプルな物。
二つ取り出した包みの一つを開いて自分の口へ。
もう一つを手にしたまま、相手にいるかどうか伺いを立てるように小さく首を傾ける。

「お花見…そうね、久しぶりに、ちゃんとした料理でも作ってみようかしら。
 どこかで買ってくるより、その方が良いとラウラも思わない?」

並んで神社の境内を歩きながら、既に頭の中では二人で行く花見の事を考えているらしく。

ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「ええ、ただ一緒に歩くだけでもいろいろ楽しいですよ。
 ……いいんですか?じゃあ一つもらいます」

彼女がポケットから飴を取り出すと、嬉しそうにもらい受ける。
お互いに甘味に目が無いと言うか。とても平和な感じである。

「料理…そうですね。買ってくるよりもその方が……
 な、なら一緒につくる体で私にいろいろ料理の事、教えてもらえませんか?」

正直、料理はあまり得意ではない。
国柄と言ってしまうと故郷に失礼だが、それを除いたって料理は得意ではなかった。
料理よりも先に野宿の仕方を覚えたといっても過言ではない。
そう言う意味で、料理ができる彼女は魅力的だし、憧れでもある>

鈴ヶ森 綾 > 「この季節だとたけのこ、ふき…せっかくだし、菜の花も使いましょうか。
 たけのことふきは煮物にして、菜の花はおひたし…。
 ああ、野菜ばかりだと物足りないかしら?」

金色の透き通る飴が彼女の口の中に消えるのを見届け、歩みと会話を再開する。
春の食材を指折り数え、その頭の中では既に料理の完成形が浮かんでいるらしい。
一頻り言い終えてから何か食べたいものはあるか、というようなニュアンスで相手に問う。

「料理を?別に構わないけれど。ふふ、なんだかやりたい事がたくさんあって忙しいわね。」

二人で料理を作って、花を見て、弁当を食べて。
その光景を想像すると、思わず顔が綻んでしまう。

ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「初めて聞く食材もありますね。
 でも私、日本の料理好きなので何でも歓迎ですよ?
 ……えっと、あの、前に食べたお茶漬けがいいなぁなんて」

日本の食べ物は好きだが、食材の名前までは詳しくない。
彼女が挙げたリストの中には初めて聞くものもあった。
そして何か食べたいものがないかと暗に問われると、
少し恥ずかしそうにして一つだけ要求してみる。
以前彼女の部屋に遊びに行ったときに食べた最中のお茶漬けだ。

「ふふ、欲張りですかね?
 でもどうせ料理を作るなら、一緒に作って、一緒に移動して、一緒に食べて、
 一緒にお花見した方が楽しいと思うんですよ」

やりたいことや行きたい場所はたくさんある。
今立てている計画は少し欲張りなようにも思えるが、
その分魅力的に思えるし、やらない理由が見当たらない>

鈴ヶ森 綾 > 「どれも概ね春に取れる野菜よ。旬の物はやっぱりその季節に一番だもの。
 …あぁ、それじゃあデザートとして持っていきましょうか。
 むしろ甘いものだけでお腹いっぱいにするっていうのも素敵かもしれないわ。」

彼女が挙げたものは料理や食材ではなかったが、
自分の発想の外だったのでそれはそれで持っていく物のバリエーションは豊かになった。
むしろ冗談めかしてこちらからそんな提案までして。

「そうね、とっても。でもきっと、私も同じぐらい欲張りだから問題ないわ。
 じゃあ、料理は当日の朝から。
 たけのこは下ごしらえが必要だから、前の日の内に私がやっておくわ。」

その後もあれやこれやと料理の話や学園での事など、幾つもの話題で談笑しながら、寮への道を帰っていった。

ご案内:「常世神社」から鈴ヶ森 綾さんが去りました。
ご案内:「常世神社」からラウラ・ニューリッキ・ユーティライネンさんが去りました。